青い
ここのところ毎日、子供達の手の甲にニベアを塗り込んでいる。子供達はその匂いと、深い青色の缶が大好きらしい。
そういえば長男は乳飲み子の頃、ニベアの缶を抱いて寝ていたし、ずり這いを始めたのもニベアの缶欲しさだった。
次男は次男で、使い終わった後にその青い缶に封をする仕事を自分が占有しているものだと考えていて、父が塗る前であっても早々に蓋を持ち駆け出してくる。
結局自分の手に塗ることが出来ないまま終わる日もある。ただ、子供達にそれを塗り込んだ残滓が、じんわりと指先に湿度を与えてくれる。
これが子育てというものかも知れない。畢竟、大事なものは目に見えないのだ。
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