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インタラクティブ(対話型)誘導イメージ療法 その2

インタラクティブ(対話型)誘導イメージ療法(IGI℠)について紹介します。

対話型誘導イメージ療法とは、催眠療法、ユング心理学、心理統合、自己実現、自己心理学など、それぞれのホリスティックな良い点を組み合わせて作られたイメージ療法です。

IGI℠はAcademy For Guided Imagery(AGI)が提供するカリキュラムで学べます。

慢性疼痛、がん治療、心臓疾患など慢性疾患の管理、中毒や依存症からの回復、心と体のつながりの回復、感情的および霊的癒し、日常のストレスマネジメントなどを行う目的で、世界で多くの医療従事者、ヘルスケア従事者、教育者などが学んでいます。

IGI℠においてイメージの誘導は、ガイドがクライエントに「より良い」イメージを提供するためではなく、クライエント本人から生まれるイメージを用いて、クライエントの潜在意識とクライエント本人が対話をして、そこに存在している知恵や洞察や解決策を引き出して、クライエントを癒すと同時に力づけ、自己効力感(目標達成能力を自分自身が持っていると認識すること)を高めていくためのものです。

ガイドがクライエントと対話をしながら行うのが基本ですが、ガイドはあくまでそのプロセスをサポートするだけで、イメージを提供することはしません。

IGI℠では、人は自分の問題と解決策について、驚くほど正確な直感や洞察を心の奥底に持っていることを前提としています。誘導されてつながるのは、自分のコアな部分、潜在意識の奥深くに隠れている善良さや思いやりを伴う知性や洞察です。

批判、否定、ネガティブな感情にはつながりません。なので、不安や恐怖はない。(批判的な自分は繋がりやすかったりしますが、万一繋がってしまったときはその対処をします)

その時悩んでいること、その時苦しんでいること、克服したい感情などに関して、それらを解決するために有用なアドバイスや感情を空想のイメージの中で理解・体感していくことで、解決策を見つけたり、克服する力をつけていきます。

例えば、IGI℠ではその技法の1つで、「自分のインナーアドバイザーに合う」というセッティングがあります。インナーアドバイザーとは、内なるアドバイザー。自分のことをよく知っている存在、思いやりがあって善良でサポーティブな存在です。

誘導瞑想のように誘導をされて、平和で落ち着く「自分だけの特別な場所」に行き、そこでインナーアドバイザーに合います。

例えば

私のインナーアドバイザーは2本足で立つ狸です(なので、上記の私の大好きな中川さんの狸のイラストを。笑)

「自分だけの特別な場所」で、小さい仙人のような狸に会い、今必要なアドバイスをもらいます。病気のことだけでなくでも、日々の些細なことでも良いです。用事がなくても会いに行っても良いです。ちょっと寡黙な仙人狸は、言葉少なにそこにいて、いつもぽつっと一言くれます。

あとは、自然とのつながりをリマインドしてくれた今回初出場のプロテア。

プロテア

今、このIGI℠の認定セラピストになるためにAGIで学んでいます。基本はオーディオやビデオを聴いて行うセルフスタディーで、認定を受けるまで3日連続の対面のPreceptorship(研修)が別途2回設けられています。コロナ以降はオンラインで研修が行われています。西海岸時間なので日本の夜中の12時スタートという過酷なスケジュール(泣

今回の研修でクライエントの役をやっていた時に、突然プロテアが現れました。

その時は、特に何も問題が思いつかなかったので、自由にイメージをすることにしていたセッションでした。ガイドはインド人のお医者さん。彼は、医師でもありながら、アーユルヴェーダ、ハーブ、アロマを使うお医者さん。

今回の参加者は生徒10人ぐらいでしたが、みんな泣けるぐらいスーパー良い人ばかり。がんの専門医、小児科の専門医、ERの医師、精神科医、臨床心理士、教師、定年間際で自分のやりたいことをやると決めた企業勤めの女性、大学教授などなど。

英語を喋るのが久々すぎてたまに壊れたラジオのようにメチャクチャになる私を皆が温かく見守ってくれ、1回目のガイドは当然緊張したけど、皆のあまりの優しさに1日目の後半から全然緊張しなくなって、むしろ普通に喋れるようになったぐらい。2日目はもはや参加するのが楽しみになっていました(体は疲れていたけど!)。

ファシリテートしてくれたDr. Breslerやダイアナを始め、ものすごい良い雰囲気と環境を作ってくれたのですが、全く緊張を感じなくなった時に「あぁ、ここで間違ってないな」と思いました。

ナチュロパシーの大学に行った時もそう。強い「間違ってない」感。正しい道を進んでいるときは心理的にも物理的にも物事がスムーズに行くんですね。

あ、で、プロテア。

プロテアって南アフリカ原産ですが、オーストラリアにもあって、オーストラリア時代に馴染みの深かった花です。

インド人医師にガイドされて、いつもの「自分だけの特別な場所」、木々に囲まれた湖のほとりに到着すると、目の前の草むらにピンクのプロテアが現れました。

始めは「なんで現れたんだろう?」と思っていました。全く全然わかりませんでした。

セッションの中で「そのイメージ本体になってみて何を感じるか感じてみる、そして、そこから自分を見てみる」という流れがあります。

自分がプロテアの中に入ったとき、根が土につながり、そばにいる草とつながり、木々とつながり、水と空気とつながっているのを感じます。そのあと、ガイドに「そこから自分を見てみて」と言われてみると、プロテアの私を見下ろしている自分が見えます。「どう見える?」と聞かれて、「人間が見える」と答えました。なんでここにいるのかをプロテアに尋ねると「彼女に自分の姿を見せるため。ただ、見せるため」と答えていました。

そして自分の体に戻りましたが、その時、自分も周りの自然とつながり始め、とても気持ちよく、ハッと気づきました。ここのところずっと自然と繋がってなかったな、と。

何ともつながっていないただの人間。なんて姿なんだろう、と。自分はあんな風に見えるんだ。自然につながることをリマインドするために来てくれたんだ、と。

IGI℠のイメージ療法はこのようにして行われます。

研修は結局早く終わり、2日で終了しました。実戦で色々な人のガイドをしたり、オブザベーションをして気づいたのが、自分がクライエントのセッションの時は当然上述のような新しい気づきがたくさんあるのですが、自分がガイドをするときにクライエントが体験していることを一緒に感じることができるというものすごいご褒美をもらえる。

上記のプロテアの件はちょっとスピっぽく聞こえてしまいますが、通常は皆もっと現実的な問題に取り組むことが多いので、内容はもっと現実的で、実践的で、それでいながら、精神性につながる美しさがあります。

今回の研修で見聞きした生徒さんたちの経験でも「うわぁ、すごい」と感動したことがたくさんありました。守秘義務があるのでここでは書けないので、またご紹介できる例があったら訳文でもご紹介します。

心って、気づくことで自己治癒力が働きます。ただ、それは自分の気づきじゃないとダメなんです。自分が自分で気づかないと。心の自己治癒力に関しては、身体の臓器と同じかそれ以上の力を持っていると思っています。

また、これは心の傷などだけでなく、自分の精神性とつながるとても良い方法。普段の生活で隠れてしまっている自分自身の知恵、超越性、感性。心にある豊かな何かにつながる、自分自身により良くつながるとても良い方法です。

何かの感情を克服するために、その負の感情につながる必要もない。自分ではない何かに書き換える必要もない。ただ、芯の自分とつながることで、確かな強さとしなやかさを身につけていくことができる。

一度やり方を覚えたら、自分でも簡単にガイドなしでもできるようになります。そうして、病気の痛みや辛さの克服だけでなく、日々の生活で些細な問題や、または大きな決断、色々な問題を解決するのに使っていけます。

IGI℠がなぜホリスティックだか、ちょっとわかっていただけたでしょうか?

世の中にはたくさんイメージ療法と呼ばれるものがありますが、何を目的にしてどのように使うかで結果が全く変わります。薬もハーブも栄養素も同じ。

11月にまた研修があって、それが終わったら、実際に人に対してガイドを行うことができるようになるので、その後にモニターを募集しようと思います。

楽しみに待っててね!





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