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SEOで重要なE-E-A-Tを解説!オウンドメディア運営で考慮すべきポイント

オウンドメディアのアクセス数を増やすためには、SEO対策が必要。それは聞いたことがあるけれど、具体的に何をすればいいか分からない……そんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

SEO対策を行う上で避けて通れないのが、E-E-A-Tを理解することです。

この記事では、E-E-A-Tについて解説するとともに、2022年に追加されたE-E-A-Tの構成要素であるExperience(経験)について深掘りして考えていきます。

SEO全般については「オウンドメディアにおいて成功するためのSEO対策とは」をご参照ください。
※2022年6月時点の記事のため、新しい概念であるE-E-A-Tではなく、旧評価基準のE-A-T(専門性-権威性-信頼性)で記載されています。

E-E-A-Tの全体像

E-E-A-Tの全体像
E-E-A-Tの全体像

Googleが公表している「Google General Guidelines」(検索品質評価ガイドライン)には、Webページが優れたコンテンツを提供しているかどうかを評価するための基準が記載されています。

E-E-A-Tは、評価基準の中でも重視されている項目の頭文字をとった造語です。

  • Experience:経験

  • Expertise:専門性

  • Authoritativeness:権威性

  • Trust:信頼性

これまでは、E-A-T(専門性-権威性-信頼性)の3つが、Googleの評価基準とされてきました。しかし、2022年12月に検索品質ガイドラインがアップデートされ、E-A-Tに「Experience:経験」が加わりました。新評価基準は、「E-E-A-T」となったのです(E-E-A-Tは、Double-E-A-T と呼ばれることもあります)。

E-E-A-Tの中でも信頼性が最も重要とされています。経験、専門性、権威性のどれも重要な項目ではありますが、信頼性を支えるためのコンセプトという位置付けです。

また、どんなに経験、専門性、権威性が高くても信頼性が低ければ、低品質であるとみなされます。検索品質評価ガイドラインでは、信頼性の低い例として金融詐欺をあげています。コンテンツの作成者が経験豊富な詐欺の専門家だとしても、金融詐欺には信頼性がなく、高い評価にはつながらないのです。

E-E-A-Tの全体像:引用元「Google General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)」
E-E-A-Tの全体像:引用元「Google General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)」

E-E-A-Tの最初のE「Experience:経験」

E-E-A-Tの最初のE「Experience:経験」
E-E-A-Tの最初のE「Experience:経験」

検索品質評価ガイドラインには、Experience(経験)について、コンテンツの作成者がWebページのトピックに関してどの程度の実体験や人生経験があるかを評価する項目と記載されています。

そして、そのトピックについて、豊富な経験のある人が作成したコンテンツの方が信頼性が増す、という考え方が紹介されています。

Experience(経験)の詳細

前述したとおり、Experience(経験)は、2022年12月に追加されました。

しかし、経験の追加によって新しい考え方が導入されたわけではない、というGoogleの見解が公表されています(Google 検索セントラルより)。

それでは、Experience(経験)という項目は、どのように捉えればいいのでしょうか?

これまでは、豊富な経験のある人が、その経験に基づいた記事を作成することは専門性が高い、と説明されてきました。この専門性の一部であった「経験」が、独立した評価基準になったと考えることができます。

Experience(経験)を高めるためのポイント

経験を高めるためのポイントとして、以下が挙げられます。

1)経験の豊富な人が執筆する
たとえば、製品レビューにおいて、1日しか使っていない人より、10年以上も使っている人のレビューの方が重要視される、と考えられます。このときに、「経験豊富だからこそ書けるレビュー」を意識しましょう。似たような内容のWebページが増えているため、オリジナリティのあるコンテンツが高い評価を得ることができます。

2)実体験の一次情報を使う
コンテンツの作者が実際に経験した一次情報を使った方が、経験という判断基準において高い評価を得ることができます。逆に、一次情報を要約したような二次情報は、高い評価にはつながりません。

E-E-A-Tの2番目のE「Expertise:専門性」

E-E-A-Tの2番目のE「Expertise:専門性」
E-E-A-Tの2番目のE「Expertise:専門性」

検索品質評価ガイドラインには、Expertise(専門性)について、コンテンツの作成者がWebページのトピックに関して、必要な知識や技術をどのくらい有しているかを評価する項目として記載されています。

Expertise(専門性)の詳細

専門性の項目では、その名のとおり扱っているトピックについて専門家であることが必要です。必要な知識がある、というのは、コンテンツの作成者にかぎりません。Webサイト/Webページも同じです。ある分野に突出した情報が掲載されていると、専門性が高いとみなされます。

Expertise(専門性)を高めるためのポイント

専門性を高めるためのポイントとして、以下が挙げられます。

1)専門家を執筆者または監修者にする
コンテンツに関する専門家が、記事を執筆することが重要とされています。専門家に執筆を依頼することが難しい場合は、監修をお願いできないかを検討しましょう。

2)専門家であると証明できる資格をとる
トピックに関する資格があれば、専門家であると判断される要因となります。

3)1つの分野に特化する
専門性が高いということは、1つの分野において専門的なWebサイトであるということです。そのため、いろいろなトピックを雑多に載せることは、避けた方がよいでしょう。

E-E-A-TのA「Authoritativeness:権威性」

E-E-A-TのA「Authoritativeness:権威性」
E-E-A-TのA「Authoritativeness:権威性」

検索品質評価ガイドラインでは、Authoritativeness(権威性)について、コンテンツの作成者やWebサイトが、扱っているトピックについてどのくらい信頼できる情報源として知られているかを評価する項目として記載しています。

Authoritativeness(権威性)の詳細

権威性の重要なポイントとは、「社会に広く認識されていること」です。

専門性については、信頼に値する専門家であると認識されれば専門性が高いと評価されます。それが人々に知られているかどうかは問われません。

一方で、権威性については、信頼に値すると多くの人が認識している、ということが重要になります。

Authoritativeness(権威性)を高めるためのポイント

権威性を高めるためのポイントとして、以下が挙げられます。

1)コンテンツ作成者の情報を開示する
権威性が高い人がコンテンツを作っていると判断されるためには、まずはコンテンツの作成者が誰なのか?を開示する必要があります。その上で、扱っているトピックの第一人者であれば、権威性が高いと評価されるでしょう。
たとえば、

  • トピックにかかわる賞を受賞している

  • トピックにかかわる本を出版している

  • Wikipediaに名前が載っている

などがあります。

なお、Wikipediaは自分で自分のことを登録すると規約違反になるので注意しましょう。

2)権威性の高いWebサイトからリンクを張られている
一般的に権威性があると思われている行政などの公的機関や、有名なメディア(大手テレビ局など)のWebページからリンクが張られていると、リンク先のWebページも権威性が高いとされます。

しかし、信頼できないWebページからのリンクがあると、連動して権威性が下がります。闇雲にリンクを得るのはやめましょう。

3)コンテンツついて言及される
上述した2)とは異なり、リンクは張られていなくてもコンテンツについて言及されるだけで権威性は上がります(ただし、被リンクを獲得する方が権威性が高いといわれています)。そのため、自らSNSで発信したり、他社にコンテンツの引用をしてもらったりすることも権威性を高める対策として有用です。

4)Webサイトを継続して運用する
Webサイトの運営期間が長いと、権威性が高いと判断されることがあります。簡単に対策できることではありませんが、Webサイトは作って終わりではなく、継続して更新していくことが重要であることも忘れないでおきましょう。

E-E-A-TのT「Trust:信頼性」

E-E-A-TのT「Trust:信頼性」
E-E-A-TのT「Trust:信頼性」

検索品質評価ガイドラインでは、Trust(信頼性)について、どのくらい正確か、誠実か、安全か、信頼できるか(reliable)を評価する項目となっています。

Trust(信頼性)の詳細

Experienceが追加される前のE-A-T(2022年12月のアップデート前)では、「Trust」ではなく「Trustworthiness」でした。日本語では、どちらも「信頼性」と訳すのが一般的です。

アップデート前のE-A-Tでは、「Expertise:専門性」「Authoritativeness:権威性」と「Trustworthiness:信頼性」は並列の関係でした。それに対して、E-E-A-Tでは、経験、専門性、権威性は、信頼性(Trust)を支えるもの、という位置付けになっています。

また、信頼性独自の観点として、善悪を判断するというニュアンスがあります。これは、信頼性の評価項目の中に「どのくらい誠実であるか」という記載からも推測できます。前述した金融詐欺の例において、経験や専門性があっても信頼できないと判断されるということは、「金融詐欺は悪である」という前提があるものと思われます。

同時に、ユーザーが安心して使えるサイトであることも重要です。

Trust(信頼性)を高めるためのポイント

信頼性を高めるためには、信頼性の土台となっているE-E-A-Tの経験、専門性、権威性を高める必要があります。その他にも、以下のポイントを踏まえてサイトを作成するとよいでしょう。

1)正確な情報を載せる
基本的なことですが、正確な情報を載せましょう。不正確な情報は論外ですが、誇張したり、自分たちに不利な情報を隠したり、ユーザーを欺くための記載は信頼性を下げることになります。

2)信頼できる情報を引用する
Googleが「正確な情報である」と判断する根拠の1つとして、信頼性の高い情報を引用していることが挙げられます。たとえば、研究論文から引用したり、公的機関からの発表を参考にしたり、信頼できる情報を引用して記事を執筆しましょう。

3)最新の情報を掲載する
最新の情報を掲載することが大切です。しかし、トピックによって必要な更新の頻度は変わります。どの程度の更新頻度が必要なのかは、「オウンドメディアで優先すべきは更新頻度?それともコンテンツの質?」内の「それでは更新頻度はどのくらいあればいいの?」をご参照ください。

4)データ通信を暗号化(SSL化)する
ユーザーが安心して使えるように、Webサイト全体をSSL化する(URLの先頭がhttpではなく、httpsである)ことは必須事項です。ログインページなど一部のWebページのみSSL化しているWebサイトも散見されますが、すべてのページをSSL化しましょう。

E-A-TにExperience(経験)が追加されたことによる影響

E-A-TにExperience(経験)が追加されたことによる影響
E-A-TにExperience(経験)が追加されたことによる影響

E-E-A-Tの説明がなされている検索品質評価ガイドラインは、検索アルゴリズムそのものではありません。「検索ランキング システムのパフォーマンスを検索評価者が評価するために使用するもの」(引用元:Google 検索セントラル)です。

一方で、E-A-Tの考え方が公表された後、E-A-Tが高いとされるサイトが検索結果の上位に表示されるようになりました(Googleは検索アルゴリズムを公表していないため、検索結果からの考察になります)。今後、同様の変化がExperience(経験)の追加で行われるものと思われます。

現在の検索結果は、権威性の影響が大きすぎるという声が聞かれます。こうした声を受けて、経験という項目が追加されたと考えることができます。

たとえば、病名で検索したときに、以前は、真偽不明な治療情報サイトなどが上位表示されていました。その後、検索アルゴリズムが更新されて、厚生労働省や病院のWebページが上位表示されるようになったことは、喜ばしいことでしょう。一方で、病気を患った人が、同じ病気の人と話して不安に共感したり、自分たちの経験を共有したりすることが難しくなったともいわれています。

それに対して、アップデートされた検索品質評価ガイドラインでは、E-E-A-Tの経験が高く評価される例として、肝臓がんの治療法について載っています。誠実で敬意に値する議論は、経験が重要視されるとのことです。そのため、経験の項目が追加されたことにより、実際に病気になった人が参加するフォーラムなどもE-E-A-Tで高く評価される可能性があります(あくまで仮説であることはご了承ください)。

E-E-A-Tが特に重要とされる分野(YMYL)におけるExperience(経験)の位置づけ

E-E-A-Tが特に重要とされる分野(YMYL)におけるExperience(経験)の位置づけ
E-E-A-Tが特に重要とされる分野(YMYL)におけるExperience(経験)の位置づけ

E-E-A-Tを語るときには、YMYLについての話題もセットになることが多くあります。

YMYLとは、Your Money or Your Life を略した造語で、金融や健康、社会福祉などに重大な影響を与えるトピックを指します。

YMYL領域では、E-E-A-Tが特に重視されています。

しかし、YMYL領域において、必ずしもE-E-A-Tのすべてを高い水準を保つ必要はありません。経験と専門性のどちらが高い方がE-E-A-Tが保たれていると考えるべきでしょうか?

YMYL領域にもさまざまなトピックがあります。

たとえば、老後の貯蓄について経験と専門性とどちらが重要であるか、という解説が検索品質評価ガイドラインに載っています。

退職金に関するサービスのレビューについては、そのサービスを実際に使った経験のある人の情報が高く評価されます。一方で、老後のための投資に関するアドバイスについては、専門性が重要視されます。

このように、経験と専門性のどちらが重視されるかは、トピックによって変わります。

SEO対策に困ったら

ここまでSEOで重要なE-E-A-Tについて解説してきました。

もし、自社内でSEO対策まで手が回らない、プロに相談したいというときには、SEOに精通した弊社に、ぜひご相談ください。オウンドメディアの立ち上げから、既存オウンドメディアの改善対応まで、大きな実績をあげています。

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