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2023-24 WEリーグ第8節レビュー


今節の試合結果


試合レビュー

三菱重工浦和レッズレディース VS INAC神戸レオネッサ

首位を争う両チームの直接対決。皇后杯のリベンジに燃える浦和だったが先に点を奪ったのはアウェイのINAC。5分、北川のCKを竹重がヘディングで合わせてINACがリードを奪う。しかし、すぐさま浦和の取り返す。12分、水谷のパスから伊藤、塩越とつなぎ最後は日本代表の清家がゴールを決めて試合を振り出しに戻す。この後は落ち着いた試合展開となり決定機が少ない締まったゲームになる。前半をこのまま1-1で折り返すとINACはハーフタイムに髙瀬に代えて松原を投入しシステムを変更する。浦和は67分に塩越がボレーシュートを放つも枠の上。83分にも清家がゴールを狙っていくも枠を捉えられない。87分にはINACの守屋から愛川とチャンスを掴むもゴールは奪えず。このまま試合はアディショナルタイムに突入すると90分、浦和は清家が裏に抜け出し絶好のチャンスを迎えるもののシュートはINACのGK山下の正面。両チームともDF陣が最後の部分をやらせずに後半はスコアレス。結局試合序盤の1点ずつだけとなり試合は1-1の引き分けに終わった。アウェイのINACとしては首位をキープする形となった。


大宮アルディージャVENTUS VS ちふれASエルフェン埼玉

少年団関係の人も多数来場し3000人近い観衆の中迎えて埼玉ダービー。対エルフェン2連敗中の大宮は前線に新加入の平井をスタメン起用。この平井を中心にエルフェン陣内へ押し込む時間が続くもののエルフェンの堅い守備と早いプレスの前になかなかチャンスを作れない。それでも33分、杉澤がドリブルで持ち込み自らシュートを放つもエルフェンDFがブロック。対するエルフェンも39分に祐村のシュート、41分には瀬戸口のミドルシュートを放つが大宮GK望月が好セーブ。結局前半は0-0で後半へと迎える。53分、左サイドの阪口のクロスを中で有吉が頭で合わせるも枠の右。しかし、その後の主導権を握ったのはアウェイのエルフェン。62分、エルフェンはCKを獲得するとキックの跳ね返りを祐村がミドルシュート。このボールを唐橋が頭で軌道を変えるとゴールに吸い込まれエルフェンが均衡を破る。その後も勢いが止まらないエルフェンは70分、吉田のパスを受けた佐久間のWE初ゴールでエルフェンが追加点。苦しい展開となった大宮はその後も井上、船木など選手交代を交えて打開を図るがゴールは遠く試合終了。エルフェンが対大宮3連勝を飾り勝点を10に伸ばした。対する大宮はリーグ戦3連敗となった。


ノジマステラ神奈川相模原 VS 日テレ東京ヴェルディベレーザ

ウインターブレイク期間に積極的な補強を行ったチーム同士の一戦。相模原は大竹、ベレーザは神谷と鈴木がスタメンとなった。8分、相模原は前線でボールを奪うと最後は南野が遠目からシュートを放ち幸先の良い立ち上がりを見せる。ベレーザも11分、背後へ抜け出した鈴木がGKと1対1の場面を迎えるもシュートは相模原GK池尻のファインセーブに遭い得点は奪えない。それでも試合を動かしたのはベレーザ。19分、右サイドで岩﨑が巻いてくるクロスを上げると中で神谷が頭で合わせベレーザが先制点を奪う。リードを許した相模原だが追加点は与えず前半を1点ビハインドで折り返す。後半開始早々の46分、藤野のアーリークロスに鈴木が飛び込むもわずかに合わない。相模原も60分、前線でパスをつなぎ最後は榊原がシュートを放つもボールはゴール左へ。64分、左サイドの北村のクロスに神谷がまたしても頭で合わせてベレーザが追加点。これで神谷はWEデビュー戦で2ゴールとなった。一矢報いたい相模原も87分に下山のミドルシュートを放つが惜しくもポストに当たりゴールとはならない。神谷の活躍で勝利を奪ったベレーザは4試合ぶりの勝利を手にした。対する相模原は昨季から16試合勝ちなしと苦しい状況は続く。


AC長野パルセイロレディース VS ジェフユナイテッド市原千葉レディース

上位へ食らいつくために再開初戦を白星で飾りたい両チームの一戦。試合は立ち上がり早々に動く。5分、CKから安倍がヘディングで合わせるも千葉GK清水が弾く。しかしそのこぼれ球を鈴木が押し込み長野が先制に成功する。対する千葉もCKでサインプレーを行うとフリーだった大澤がシュートを放つも長野GK伊藤がセーブ。劣勢になった千葉は36分に林が負傷交代を余儀なくされ苦しい展開に。それでも前半は1点で耐えてハーフタイムに立て直しを図る。しかし後半の入りに成功したのもホームの長野。53分、敵陣深くまで入り込んだ三谷がマイナスをクロスを送ると走りこんだ鈴木が合わせて長野がリードを2点に広げる。対する千葉も78分に大澤のゴールで点差を1点に縮める。それでも長野は選手交代を交えながら落ち着いて時計の針を進ませてリードを守り抜きタイムアップ。鈴木の2ゴールの活躍で千葉に競り勝った長野は5試合ぶりの勝利を手にした。対する千葉は迫ったものの追いつくことはできず3連勝とはならなかった。


サンフレッチェ広島レジーナ VS アルビレックス新潟レディース

新スタジアムでの一戦となったこの試合は4619人という大観衆で迎えた。試合のペースを掴んだのはホームの広島。7分、中嶋が相手のパスをカットすると自らドリブルで運び、中の上野にパスを送る。走りこんだ上野だったが惜しくも合わせることはできなかった。対する新潟も18分、上尾野辺のクロスに三浦がダイレクトで合わせるをミートできず。広島も髙橋を起点に前線が流動的に動くも得点にはつながらず前半はスコアレスで折り返す。後半に入ると最初のチャンスは新潟。55分、杉田をパスを受けた滝川が積極的にシュートを放つとこれがネットに突き刺さりアウェイの新潟が先制する。追う展開となった広島は67分、髙橋のシュートは新潟GK平尾がセーブ。71分の新潟、CKのチャンスを獲得すると杉田のキックを広島GK木稲がキャッチできずそのままゴールの中へ、新潟がリードを2点に広げる。追いつきたい広島は75分、右サイドを突破した松本のクロスを途中出場の古賀が合わせて点差を1点に縮める。しかし反撃はあと1歩及ばず。2-1でアウェイの新潟が勝ち切り今季5勝目。勝点を16に伸ばして首位のINACに迫った。


マイナビ仙台レディース VS セレッソ大阪ヤンマーレディース

前半戦苦しい試合が続いていた仙台はホームにセレッソを迎えての一戦。前半から攻勢を強める仙台はカーラ、廣澤を中心にセレッソゴールを脅かすものの得点は奪えない。対するセレッソも矢形が豪快なミドルシュートで応戦するも仙台GK松本がセーブ。両チームスコアを動かすことが出来ずに時間が進み前半はスコアレスとなった。後半に入り修正をしたのはセレッソ。47分、右サイドを百濃が切り込りシュート。ボールがこぼれると矢形が詰めて最後は高和が決めアウェイのセレッソがリードを奪う。しかし仙台も54分、クロスボールにカーラがシュートを放つもセレッソCK山下がセーブ。それでも徐々に押し込む時間が増えると、75分に途中出場の佐々木のクロスに廣澤がダイレクトで合わせて試合を振り出しに戻す。その後も攻勢を強めると82分、遠藤がペナルティエリア内でファールを獲得し仙台はPKの大チャンスを得る。キッカーはファールをもらった遠藤。これを落ち着いて決めて仙台が逆転に成功する。そして83分に西野、後藤を入れてペースを相手に握らせず最後まで逃げ切りに成功。後半の2発で逆転勝利を手にした仙台は勝点を9に伸ばした。


今節のMVP

神谷 千菜(日テレ東京ヴェルディベレーザ)

WEリーグデビュー戦だったにもかかわらず2ゴールという大活躍で勝利に貢献。なでしこリーグ得点王の実力を証明した。


得点ランキング

上野が5ゴールで得点ランキング首位。滝川、清家が1ゴールを記録し3位タイに入った。


アシストランキング

塩越が1アシストを記録し3アシストで単独2位となった。


JWCRランキング

今節の結果、INACが浦和を抜いて首位に浮上。仙台も2ランクアップとなった。


順位表

INACの首位は変わらず。5位から11位までは勝点差3と混戦。


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