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主催経験者が語る!私たちのWheeLog!街歩きイベント (第1回WheeLog! Summitイベントレポート)

はじめに

7月25日(土)第1回WheeLog! Summitをオンラインで開催しました。テーマは『主催経験者が語る!私たちのWheeLog!街歩きイベント』として、主催経験者4名に登壇していただきました。また、新型コロナウイルスの影響で開催が延期となっている江戸川区、大和市、船橋市の主催予定者にもゲストとして参加して頂き、これからの街歩きイベントの方法なども含めて議論していきました。

当日は

第1部:主催経験者による発表
第2部:主催予定者による質問
第3部:交流会(希望者のみ)

の3部構成でイベントを進めていきました。

イベントの参加者は、登壇者と運営スタッフ含めて53名、懇親会は40名でした。

参加者の声

✔️各地域の方々が違うアプローチで開催するまでの流れを含め話してくださったのがよかった。
✔️WheeLogの可能性がどんどん広がっていくような素敵な会でした。私が住んでる地域(宮崎)もWheeLogが広がって、いろいろな方々と繋がりができたらと思いました。
✔️各地域の取り組みにおける具体的な工夫等をお聞きすることができた。
✔️WheeLogのイベントを開くことで、バリアフリーの観点から街づくりが進むことや、住人の意識がかわるきっかけとなると気づくことができた。
✔️登壇者の方の地域や主催時期がバラエティに富んでいたので、視点や内容が様々で面白かったです

以上のような嬉しい声を沢山いただきました。今後もイベントをより一層いいものにしていくべく、努力してまいります。

Summitのテーマ

▶︎【who am I?】自己紹介
▶︎【概要】どんなチーム(団体)でどんな地域において街歩きイベントを主催(開催)したか?・その動機やきっかけは?
▶︎【きかせて苦労話】企画、開催に至って困難だったことや障壁となったことは?
▶︎【そして街と私たちはこうなったのであった】街歩きイベントを開催して変化したことはあったか?

ここからは登壇者4名のご紹介と登壇していただいた内容についてご報告させて頂きます。

(1人目) 仲根建作氏

街歩きイベント那覇主催 NPO法人沖縄県脊髄損傷者協会

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【who am I?】自己紹介

▶1957年4月6日生 63歳
▶沖縄県那覇市出身在
▶1981年(※国際障害者年)プール事故で頸髄損傷による四肢障がいとなり、以後車いすユーザーとなる。それを契機に障がい者運動にかかわりながら、那覇市社会福祉協議会で25年勤務し障がいを活かした福祉専門職となる。現在は、NPO法人沖縄県脊髄損傷者協会理事長の立場からピアサポート活動での個別援助と共に、県域の障がい者団体の連携調整役も担っている。里親歴24年で里子(小4)受託中。
役職:障がい者ITサポートおきなわ管理者
   沖縄県障がい者ITサポートセンター センター長
資格:社会福祉士、介護支援専門員、障がい者相談支援専門員、福祉住環境コーディネーター

【概要】どんなチーム(団体)でどんな地域において街歩きイベントを主催(開催)したか?・その動機やきっかけは?

WheeLog!ってなーに?からはじまった沖縄那覇市の街歩きイベント
▶2016年1月末に、DET群馬@細野直久氏より、WheeLog!体験等周知広報に打診があり織田友理子さんとつながる。
▶2017年2月「WheeLog!説明会」を那覇市で開催
平成19年に沖縄観光バリアフリー宣言が出され、WheeLog!は車いすユーザーの生活情報に限らず必ずや活かされるツールになると確信し開催を決意。

【きかせて苦労話】企画、開催に至って困難だったことや障壁となったことは?

▶WheeLog!の創成期ゆえに、浸透していなく、アプリ使用例が少ないこともあり「使いこなす」が難しかった。
▶予算はなく、思いだけで試行錯誤の企画でしたが、織田さんご夫婦の熱意とWheeLog!の使い勝手の良さから確実に広がっていく確信があった。

【そして街と私たちはこうなったのであった】街歩きイベントを開催して変化したことはあったか?

▶︎バリアフリー化に関心のある当事者の連携・ネットワークのきっかけになった(特に若いメンバーたち)
▶︎6月にはin沖縄市が開催された。※開始式で市長あいさつもあり。
▶︎群馬DETのつながりで 群馬県立伊勢崎興陽高校福祉系列生徒さんの沖縄県修学旅行企画として、沖縄県立真和志高校の福祉系列生徒さんたちとともに、WheeLog!の交流街歩きイベントを2018年と2019年実施された。
▶︎今後の課題は、イベントで終わってしまい、日常的なWheeLog!活用のひろがりまでには至っていないので日常的に使ってもらえるようにしていきたい。

(2人目) 飯島邦敏氏

街歩きイベント群馬主催 DET群馬

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【who am I?】自己紹介(DET群馬の活動)

多様性と共生(ダイバーシティー&インクルージョン)
●障害平等研修(DET)
●バリアフリーマップ調査(WheeLog!)
●講演会(障害者・難病当事者として)
●みんなのバリアフリー運動会
●地域お祭りでのゴミ拾い
●イベントブース出展
●共感看板プロジェクト
●群馬グッジョブフェア、GIA、県民マラソンなど様々なイベントにも参加

【概要】どんなチーム(団体)でどんな地域において街歩きイベントを主催(開催)したか?・その動機やきっかけは?

▶︎DET群馬で主催。これまでの実績は
群馬県富岡市・伊勢崎市3回、埼玉県本庄市、長野県松本市・上田市2回、栃木県宇都宮市、全9回実施

【きかせて苦労話】企画、開催に至って困難だったことや障壁となったことは?

雨の日の開催も考慮して、かっぱを色んな100円ショップを回ってかき集めることが大変だった。雨の日の開催は、体調管理なども難しく、晴れの日よりも圧倒的に準備が必要でした。

【そして街と私たちはこうなったのであった】街歩きイベントを開催して変化したことはあったか?

群馬県観光物産課など行政とつながりを持ち、上記の多様性と共生社会に向けて、さらに動きが大きなものになった。また、県内の高校生などとイベントを行い、学生からのアクションもえられるようになった。
今後は大手の旅行会社とコラボ予定?

(3人目) 稲村厚志氏

街歩きイベント府中主催 府中リハビリテーション協議会

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【who am I?】自己紹介(府中リハビリテーション協議会の活動)

府中リハビリテーション協議会は府中市在勤のリハビリテーション専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)により、広く市民の健康増進への関心を高め、市民の皆様が安心して暮らせる街づくりを目指して結成した組織です。

【概要】どんなチーム(団体)でどんな地域において街歩きイベントを主催(開催)したか?・その動機やきっかけは?

府中市の総人口は260725人の都心から約25km離れた、東京の中心にある都市です。府中リハビリテーション協議会が中心となり、他の府中市民団体や神奈川県西地区リハビリテーション協議会、サポーターとしてact634、オレンジブーツ、府中市、東京都理学療法士協会と街歩きイベントを開催。東京府中の行ってみたい!を誰もが叶えられるようになる第一歩として企画した。

【きかせて苦労話】企画、開催に至って困難だったことや障壁となったことは?

当日参加できない人も参加できるようにするため、アプリ内のリクエスト機能を活用。リクエストがたくさん来てうれしい悲鳴だったようです。

【そして街と私たちはこうなったのであった】街歩きイベントを開催して変化したことはあったか?

府中福祉祭りに参加するなど、様々なイベント活動へ参加するようになりました。

(4人目) 秋山健太氏

街歩きイベント徳島主催 (一社)徳島県作業療法士会 

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【who am I?】自己紹介((一社)徳島県作業療法士会の紹介)

平成3年に発足し、平成24年より一般社団法人として会員の学術技能と資質の向上に努め、作業療法の普及発展を図り、地域に貢献する団体として活動している。
会員数は約600名(令和2年4月現在)
リハビリテーションの専門職として、徳島県民の皆様の健康と幸福に寄与することに取り組んでいる。

【概要】どんなチーム(団体)でどんな地域において街歩きイベントを主催(開催)したか?・その動機やきっかけは?

実行委員はmittyiさん(徳島一熱いWheeLoger)、松下さん(台湾からの助っ人)、秋山さんの3名と徳島県作業療法士会外出支援委員会のメンバーと結成。〜クライエントの大切な作業を実現出来る街へ〜というテーマで考えたときに、①データ収集、②フィールドワーク(まち歩き)、③当事者インタビューができるWheeLog!街歩きイベントに出会う。

【きかせて苦労話】企画、開催に至って困難だったことや障壁となったことは?

ミッションを考えることに苦労しましたが、その分愛着のわくミッションになりました。その他に、場所の確保、予算集め、集客(当事者も含めて)、雨天時の対応などに苦労しました。

【そして街と私たちはこうなったのであった】街歩きイベントを開催して変化したことはあったか?

イベント前のアプリ内の情報と比較して、必要な情報がかなり集まった(下記資料参考)。イベント終了後の参加者アンケートをみても、実際にやってみて気づけることがたくさんあったなど、これから動いてくれそうな人が増えた。

4名の方の発表中に実際に各地のイベントに参加された方から応援もあり、また懐かしいなどのコメントもいただき同窓会のような雰囲気も一部でありました。どこの主催も苦労したことが沢山あったようですが、信頼できる仲間がいたから、当日は楽しんでイベントを行えたようでした。

ここで第2部に質問をしてくださったゲスト(主催予定者)のご紹介をさせて頂きます。

ゲスト(主催予定者)のご紹介

関口優樹氏(WheeLog!街歩きイベント江戸川主催予定)
WyL株式会社 ウィル訪問看護ステーション江戸川 訪問看護師

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看護師だった母親の影響もあり看護大学へ入学。学生生活を送るなかで、医療系サークルの活動に参加し、ダイバーシティコミュニティに興味を持つ。その後、訪問看護に関心をもち大学卒業後は、新卒で訪問看護師となり現在3年目。ライフワークとして、地域の人を対象にしたイベントなども開催している。
ウィル訪問看護ステーション江戸川:https://www.wyl.co.jp/

北嶋恭子氏(WheeLog!街歩きイベント大和市主催予定)
フリーサクソフォーン奏者

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神奈川県大和市出身。昭和音楽大学卒業後、フリーのサクソフォーン奏者として活動を開始。音楽活動だけに留まらずプロデュースする立場としての活動も開始。様々なイベント等の実行委員として 音楽部門のプロデュースを担当する中で、一般の音楽愛好家により多くの演奏の場を提供し、さらには 「親子で参加できるコンサート」等の企画発案に着手するなど、文化向上に努める固い意志と行動力が高 く評価され、2015 年に出身地である神奈川県大和市より「大和市文化芸術未来賞」を受賞。同年、音楽 監督を務めるイベント「中央林間手づくりマルシェ」は、かながわ観光大賞 優秀賞を受賞。 現在では、自身が代表を務める「広がれ!音の輪プロジェクト」の活動の一部として被災地応援企画や車 いすやベビーカーでも安心して暮らせる街づくり企画など、ジャンルにこだわることのない姿が注目を浴びている。後進の指導として中学校・高等学校の吹奏楽部バンドトレーナーやサクソフォーン講師としても神奈川県内で活躍。

杉山葵氏(WheeLog!街歩きイベント船橋主催予定)
理学療法士

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1992年生まれ。理学療法士として自分に何ができるか考えている中、WheeLog!代表の織田友理子氏と出会う。現在は「車椅子でもあきらめない世界」を作るため、バリアフリーマップアプリ「WheeLog!」を広める活動を行っている。

3人の主催予定者から、沢山の質問を頂きましたが、その一部をこちらでご紹介します。

主催者への質問

・雨の日の対応は?

かっぱなどを大量に購入したり、雨の日用のプランも一応用意しておく。(絶対に降らないと信じて企画することが大事(笑))

・費用などはどうしたのか?

地元の他の団体に参加賞の寄付をしていただいたりした。場所に関しては、飲み物代のみお支払いし、カフェを貸してもらうなどした。

・参加者の安全面はどう考えた?

1日のイベントの保険などがあるので必ず入った方がいい。また、レスキューカードというものを事前に配布し、何かあった際にすぐに対応できるように最低限の参加者の情報を書いてもらう紙を渡した。レスキューカードはイベント中身につけて頂き、イベントが終了したら各自廃棄してもらう仕組み。

最後に

WheeLog!は先日3周年を迎え、これまで日本全国様々な地域でWheeLog!アプリを使用した街歩きイベントを開催してきました。街歩きイベントを開催する目的は開催地で様々ですが、どの開催地も『思い』を持って開催してきました。これからも『街歩きイベント』は開催していくと思いますが、新しい形でのイベント開催も必要となってくると思います。
主催経験者、これから主催する方、街歩きイベントに興味がある方みんなで、これからのWheeLog!街歩きイベントの新しい形を考えて行ければと思っております。Summitがその第一歩になったのではないかと思います。

主催:一般社団法人WheeLog
登壇者:
仲根建作氏(NPO法人沖縄県脊髄損傷者協会)
飯島邦敏氏(DET群馬)
稲村厚志氏(府中リハビリテーション協議会)
秋山健太氏(一般社団法人徳島県作業療法士会)
ゲスト:
関口優樹氏(ウィル訪問看護ステーション江戸川訪問看護師)
北嶋恭子氏(フリーサクソフォーン奏者)
杉山葵氏(理学療法士)
イベント進行・司会:
初鹿真樹、安西祐太(WheeLog!運営委員)
機器オペレーション:
藤原健太、吉田雄一、阿部学、鳥越勝、渡辺多陽地(WheeLog!運営委員)
報告レポート編集:安西祐太

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