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ウイスキー小噺 第001回:シングルモルトとブレンデッドウイスキー

私がウイスキーを飲み始めて最初にぶち当たった壁は「シングルモルトウイスキーとブレンデッドウイスキーはどう違う?」でした。
厳密に説明するには製造工程を理解していないと難しいのですが、ここではざっくり解説します。この程度を知っておけば、自分でウイスキーを選ぶくらいなら十分だと思います。
今後も、シングルモルト、ブレンデッドという言葉はよく出てくるので、ここで違いを覚えてしまいましょう。


シングルモルトウイスキー

「シングルモルト(Single Malt)」を分解すると、「シングル」「モルト」の2語に分かれます。
「モルト」とは「大麦麦芽」を指し、ウイスキーの原材料のことです。
「シングル」とは日本語だと「1つの」といった意味ですが、何が「1つ」なのでしょうか。それは蒸留所(ウイスキーを作るところ)が「1つ」であることを指します。
以上をまとめると、「1つの蒸留所製造した、モルトのみを原料にしたウイスキー」のことをシングルモルトと呼ばれます。
一般的にシングルモルトは個性豊かであり、「ラウドスピリッツ」と呼ばれたりします。
シングルモルトの代表例が「山崎」や「余市」です。シングルモルトウイスキーは「1つの蒸留所」で作られるため、蒸留所の名前をそのまま商品名に使うことが多いです。

ブレンデッドウイスキー

「ブレンデッド」なので、何かと何かが混ざっているというのは想像がつくと思います。何が混ざっているかというと、「モルトウイスキー」と「グレーンウイスキー」です。
「グレーンウイスキー」とは、「モルト以外の穀物を原材料にしたウイスキー」のことであり、小麦、とうもろこし、ライ麦など様々な穀物が使われます。
一般的に「グレーンウイスキー」の風味は穏やかであり、「サイレントスピリッツ」とも呼ばれます。
個性豊かなモルトウイスキーに、個性が穏やかなグレーンウイスキーを混ぜることで、飲みやすいウイスキーができるというわけです。
また、グレーンウイスキーは製造工程がシングルモルトとは異なり、低コストで大量生産が可能であるため、多くの場合、ブレンデッドウイスキーの方が低価格です。
ブレンデッドウイスキーの代表例が「角瓶」や「ブラックニッカ」です。安価なブレンデッドウイスキーは、家飲みウイスキーにピッタリです(もっとも、安価ではないブレンデッドウイスキーもたくさんあります)。


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