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小6でつくった絵本「お月様の憂鬱」

「お月様の憂鬱」

造形部に入っていたのが小学生のころだからその時つくったんじゃないかなぁと思うのですが、もしかしたらこのキザな感じ(「憂鬱」とかきたかったお年頃)は中1の作かもしれません。

のっけから釣りみたいなタイトルの言い訳で恐れ入ります。当時どの流れで絵本を作ることになったのか思い出せず。

青い紙にペタペタ色画用紙を切り抜いて貼りつけてつくりました。

唐突にこの絵本のことを思い出したので、noteに公開しておくことにしました。

ある星のピカピカ光る夜のこと
お月様は1人でしくしく泣いていました。
「僕はなんて役立たずなんだろう。
僕がいくら光っても太陽にはかなわないんだ。
こんな影のような存在なら
いっそのこと消えてしまった方がいいのかもしれない。」

「そんなことないよ!!」「誰?」
気付いたらお月様は男の子になっていました。
「その方が身軽でしょう?
今から君の照らす夜の世界へ行こう!」

「そんなところに行ってどうするんだ。」
「ほら、みんなの声を聞いてごらん!」

今日は猫たちのお花見パーティー
満開の夜桜が月明かりに映える
夜には夜の色があり
夜には夜のいとなみがある
猫たちはみんなそれを知っている
「さあ!まだ夜はこれからだ!!」
喜びに満ちた声が聞こえてくる
「これは何?」「蛍だよ。キレイでしょう?」

ぼくたちの淡い光は夜にしか届かない
照りつける太陽も今はいないんだ
夜は何もかもが冷やされていく時間
ぼくたちの命が受け継がれていく時間
お月様…ありがとう
「夜って悪くないのかも」

明日はとある小学校の運動会
小さな男の子がてるてるぼうずを作りました。
「明日は晴れますように。」
一体今までどれほどの人々が
月に思いをはせただろう
時には涙を流しながら
月にかかっていた雲も
少しずつはれていく
「もっと下の方へ行きたいよ。」
「ダメダメ。そっと見てるだけ。」

僕は月の優しい光が大好きさ
僕をとかさず包み込んでくれるから

聖なる夜 輝くツリー
鈴の音がきこえてくる
夜よやみにかくれてサンタは幸せを運ぶ
「女の子の正体は君だったのか。ありがとう。
僕、とっても自信がついたよ。」

「お月様はお月様のままで十分にステキだってこと
わかってほしかっただけなの。
それからね、
私はこれからもずうっとお月様のことが
大好きだよ。」

おしまい
お月様を見たら思い出してください
自分を見失いそうになったら思い出してください
自分を見失いそうになった
お月様のことを。

この拙い画力でよくなんとかサマになる構図をみつけてつくったなというのと、ギリギリストーリーとして成立している感じなので自画自賛ながら、なかなかがんばったんじゃないかと思うのですがどうでしょうか。

最後のページで「自分を見失いそうになったら思い出してください」とかいていて、何をマセたことを・・・!と思いつつも、当時の私は家庭環境も複雑で、反抗期突入する頃でいろいろ苦しかったのかもなぁと少し思い出しました。


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