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趣味が読書なので、勉強になった本、感動した本、元気をいただいた本の感想を中心に投稿して…

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趣味が読書なので、勉強になった本、感動した本、元気をいただいた本の感想を中心に投稿していこうと思います。ビジネス、文学作品が半々。よろしくお願いします。北海道在住。

最近の記事

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紙媒体の贈り物。

紙媒体のものが何でも高くなってきたと感じる中で、買った書籍に挟まっている読者アンケートを必ず書いて送っていました。QRコード経由でアンケートに答える形式も含めて、とにかくアンケートに感想を書いて送ってました。こうやってnoteさんで情報発信する以前から、本を読んだらアウトプットする必要は感じていたし、個人的に読書日記をつけるのも何冊かやってみたけれど、自己完結になってしまい、ちょっと違うかなと感じてました。ブログ記事で感想を書くのも、ほんの少し前まで「発信する勇気」がなかった

    • 桜開花と「菜の花の沖」

      私の住んでいる街でも、ついに桜が開花しました! 日本国内ではかなり遅い方で、新聞見出しでは「遅咲きの桜」みたいに報じられることが多いです。桜を見ながら散歩しましたが、まだ風は冷たく、蕾のままの樹もまだ少なくない感じでした。それでも、長い冬が終わって、だいぶ暖かくなってきたなぁと感じる季節ではあります。 5月に桜が咲き、ニュースで桜前線がついに日本全国に到達した、みたいな報じられ方をされてしまうと、自分は本当に日本の端に住んでいるんだなと毎年感じざるをえないのですが、一方で

      • 「Newsweek日本版」日本アニメ特集号を読んで

        この春から始めたラジオ英会話は今週は4月テキスト最終週の再放送の週で、明後日から5月号の内容に入ります。5月号も3週間(15日間)聞き続けられたら、6月号を購読するという感じで、1ヶ月ずつ進めていくつもりです。 さて、普段雑誌は購読していない私ですが、タイトルにつられてNewsweek日本版のGW合併号を買って読んでました。表紙タイトルは「世界が好きな日本アニメ30」。 報道系雑誌にしては柔らかいトピックにつられ、買って読んでみました。コロナ禍を通じて日本のアニメコンテン

        • 「推し、燃ゆ」を読了。

          宇佐美りんさん「推し、燃ゆ」を読み終えました。はるか遠い昔に十代だった私ですが、不思議と遠い世界の話には感じなかったです。むしろ、これだけネットが普及した今、あらゆる年代、あらゆる地域、国で、「推し」の世界に没入することは、十分ありえるのではないかと思えました。後半ストーリーが動き出して、ラストまで一気に読みました。十代の頃は、自分のことがあまり良く分かっていないから、色々大変ですよね。私もあの頃に戻りたいかといえば、あまり戻りたくはないと考える方です。 「あとがき」の中で

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        紙媒体の贈り物。

          宇佐美りんさん「推し、燃ゆ」を読み始める。

          note発信されている方の投稿を見て、以前から読みたいと思っていた宇佐美りんさんの「推し、燃ゆ」(河合文庫)を昨夜から読み始めました。第164回の芥川賞受賞作です。 女子高生による「推し」の世界が分かりやすく描かれています。先月アイスホッケーを題材にした野田サトル先生のコミック「ドッグスレッド!」「スピナマラダ!」という作品を読んだ際に、フィギュアスケート選手だった主人公を「推し」ている女の子が沢山出てくるシーンがあります。「推し、燃ゆ」も「ドッグスレッド!」も、作品冒頭で

          宇佐美りんさん「推し、燃ゆ」を読み始める。

          4月の振り返りと樺沢紫苑先生「アウトプット大全」一部再読。

          noteさんで、読書という「読む」(インプット)と発信という「書く」(アウトプット)を交互に行うという習慣を続けるようになって、1カ月になります。読書量も、文学系、ビジネス•自己啓発系ともに、増えた気がします。 それよりも、「書く」(アウトプット)を意識してから、「読む」(インプット)上での「質」も、大きく変わりつつあるのを感じます。何を自分の中で強く認識しているのかを意識するようになったし、何を伝達すべきかを意識するようになったのです。 精神科医の樺沢紫苑先生の「読んだ

          4月の振り返りと樺沢紫苑先生「アウトプット大全」一部再読。

          町田康さん訳「宇治拾遺物語」を読む。

          町田康さんが現代語に翻訳された「宇治拾遺物語」(河合文庫)を二日にわたり楽しく読ませていただきました。町田康さんの本を読むのは「しらふで生きる 大酒飲みの決断」以来になります。大手ネット書店のブックレビュー上にどなたかが書かれていましたが、読みながら思わず笑って(爆笑して)しまうので、静かな場所ではあまり読まない方が良い本なのかもしれません(笑) そもそも村上春樹さんへのインタビュー集「みみずくは黄昏に飛びたつ」を読んだ直後、関連書籍を探しに地元書店に足を運んだはずだったの

          町田康さん訳「宇治拾遺物語」を読む。

          心に残る「なまけ者のさとり方」の一行。

          「なまけ者のさとり方」(タデウス•ゴラス氏著、原題The Lazy Man's Guide to Enlightenment)という本を今年3月に読みました。ジャンル的には自己啓発系、哲学系、スピリチュアル系の本になるのでしょうか。 過去の自分はどうしてSNSやブログをやめてしまったのだろうか?そして、これからも再開させることは一切ないだろうか?そんなことを自問しながらの日々の中、ある方のSNSでの紹介をきっかけに、哲学系でも非常に読みやすそうな本だと感じて、手にした一冊で

          心に残る「なまけ者のさとり方」の一行。

          朝吹真理子さん「流跡」を初読。

          朝吹真理子さんという作家さんを、先日観た大江健三郎さんの特集TV番組で知りました。昨日初めて朝吹さんが書かれた「流跡」「家路」という作品を読みました。 読みましたと書きましたが、本を読むということが、どういうことなのか考えさせられてしまう冒頭でした。一回読んだだけでは、内容が頭に入ってこないといいますか、油断して読み進んでいると、語り部がどんどん転換して、全く違う場所に持って行かれてしまう…そんな感じの読書体験だったと思います。短い小説二篇で、どちらも朝吹さんが二十代に書か

          朝吹真理子さん「流跡」を初読。

          「心をつかむ文章の書き方」を読む。

          昨夜から早朝にかけて、編集者としても作家としてもご活躍中の櫻井秀勲先生が書かれた「心を掴む文章の書き方」を拝読しました。ちょうどブログを再開した私にとっては、とても惹きつけられる内容で一気に読み終えました。 「心をつかむ文章」を書くコツが、具体的にたくさん紹介されています。それらも非常に勉強になりましたが、「書くこと」を稽古していく中で、「書くこと」そのものだけではなく、人と実際にお話したり、人前でスピーチしたりする、「話すこと」の稽古にもなるという部分が、私にとって一番「

          「心をつかむ文章の書き方」を読む。

          「カンガルー日和」の中の「鏡」再読

          先日読んだ「みみずくは黄昏に飛びたつ」の中に、村上春樹さんの「鏡」という作品を朗読するエピソードが出てきました。どんな筋のお話だったか思い出せなくて、約15年ぶりにイエローの背表紙の作品集「カンガルー日和」(英訳だとA Perfect Day For Kangaroo)を開きました。今の文庫本より字が小さめだけど、こちらの作品集も何度も読み直した形跡があります。私は自分の周りの100人の中では、一番村上春樹さんの作品を読み込んでいる自信があったけれど、川上未映子さんによるイン

          「カンガルー日和」の中の「鏡」再読

          「小さいことにくよくよするな!」を読み始める

          昨日からビジネス書のロングセラー、リチャードカールソン氏の「小さいことにくよくよするな!」(原題 Don't sweat the small stuff…)を読み始めました。自分では読書している方だと思っていても、古典的な作品を読んでいなかったりします。 こちらの書籍の新聞広告で1ヶ月前に見かけ、後から振り返って心配しなくても良いことを感じることが多い私にぴったりだと感じ、手にとりました。先日読んだ村上春樹さんへのインタビュー集「みみずくは黄昏に飛びたつ」の中でも「ノルウェ

          「小さいことにくよくよするな!」を読み始める

          私の「みみずく」の眼ざめ。

          作家川上未映子さんが同じ作家村上春樹さんにインタビューする「みみずくは黄昏に飛びたつ」を昨夜最後まで読み終えました。最後までいろいろなテーマが展開して、簡単にブログにまとめることは難しいことですし、それは実際読んだ方一人ひとりに委ねるべきことかと思います。個人的に一番思ったことは、ここ数年、村上春樹さんの作品からも、川上未映子さんの作品からも、いろいろな日々の生活に追われてる行く中で、遠ざかってしまっていたということ。若い頃のように一日に何ページも読み進めることはできませんが

          私の「みみずく」の眼ざめ。

          川上未映子さん「シャンデリア」を思い出す

          積読状態だった「みみずくは黄昏に飛びたつ」(川上未映子さんによる村上春樹さんへのインタビュー集)も残り100ページ足らずとなりました。昨日読んだ箇所では、一般的に小説の中の女性について性的な役割を負わせすぎではないか、自分が既に通過した年齢の登場人物をどう描くかなど、作家さんならではのテーマが引き続きたくさんでてきます。 村上さんの作品の中の主役となることが多い35歳男性について、川上さんが作品を追うごとに「目が肥えている」(いろんなものの価値を知っている)印象を受けると仰

          川上未映子さん「シャンデリア」を思い出す

          森林浴と幸田文さん「木」の冒頭

          昨日の日曜、一時間ほど近場の天然林の中を散策して来ました。このところ、森にまつわるエッセイ、小説の一節を目にする機会が多かったからかもしれないですね。SNSなどでは、桜の映像が数多く流れてくる季節となりましたが、私は日本国内でもかなり北の方に住んでいるので、公園も近郊の森林の木々も、4月中旬なのにまだ裸木に近いままです。 木々の生い茂る近郊の山を1時間ほど歩き、程よい疲労感を感じながら、寝る前に幸田文さんの「木」の最初の一節「えぞ松の更新」をゆっくり読んでみました。4月でも

          森林浴と幸田文さん「木」の冒頭

          「みみずくは黄昏に飛びたつ」後半へ

          川上未映子さんが村上春樹さんにインタビューする「みみずくは黄昏に飛びたつ」を読み進めています。4回行われたインタビューのうち、昨日は3回目のインタビューの箇所の途中まで読みました。 昨日読んだ箇所では、「霊性」というワードで、インスピレーションを受けることを雷になぞらえてお二人の間で会話が交わされていて、小説家とスピリチュアリストの比較論みたいなお話が出てきます。「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を私も30代の頃読んで、二つの全く異なる物語が最終的に一つに交わっ

          「みみずくは黄昏に飛びたつ」後半へ