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「ここは『けものフレンズ』ヒット後のしんやあにめちほー」~多分向こう5,6年はけもフレ模倣品が増えるはず~

まずはこちらを観てくれ

 これはTVアニメ「けものフレンズ」の監督であるたつきさんが先日YouTubeとニコニコ動画にアップしたけものフレンズの12.1話である。

 発端としては同作の最終回を認めたくないファンが13話のエア実況を行っていたところ、たつき監督が「息抜きとして」12.1話を作成したというものだ。

 当然これは瞬く間に再生されけもフレ難民を救済したのだった……。

物語はこの「けものフレンズ」のヒット後からはじまる

 あ、どうもW.I.のストリーマー兼ライターのtotokoです。

 けものフレンズ面白かったですねー。至る所で「わーい!」「すごーい!」「君は〇〇のフレンズなんだね」やらの語録が飛び出してきて、間違いなく今期(もしかすると2017年上半期)の大ヒット作になったと思います。

 さて、今回はそのけものフレンズに関してのお話を……致しません!

 ええ、しませんとも。けものフレンズ本編に隠された思わぬ伏線とか、そういうお話はしません。

 今回はこの「けもフレ」のヒットを受けて今後の深夜アニメ(主にオリジナル系)の世界「しんやあにめちほー」について主観バリバリで考察していこうと思います。

その前に6年ほど前の話をしよう……

 今年大学に入学したようなてぃんぽこぽんなんちゃってオタクの面々はリアルタイムでは観ていないだろうが(だって当時12歳だよ!)、「魔法少女まどか☆マギカ」っていう作品があったのだよ。

 まあ、これがすんごいヒットをしてだな。なんたって「3話切り」なんていう言葉が普通に使われるようになったまであるんだよ。

 その後しばらくいろんな深夜アニメが第三話で思いっきり話を動かしたり、突拍子もない展開にしたりしていったんだ。

 というか、むしろ第三話まで全力で、その後はガス欠になってしまうまでもある。

 とにかく、「第三話まではなんとしても作画・シナリオ・演出・展開その他諸々に全力を尽くせ!」って感じで猫も杓子もアニメを作っていたってわけだ。

 さらにそれのちょっと前には「けいおん!」が放送されており、そのヒットから今度は日常系が増えてきてだな……。

閑話休題

 事程左様に、日本の深夜アニメはひとつのインスパイア的な作品のヒットを元に「俺たちもそれに乗れば売れるんじゃね?」的なノリでアニメを量産し始めたわけだ。

 そうなると当然、玉石混交(つーかほとんどが石)なわけで、増える作品数の割にはクオリティが高いのは一部だし、アニメーターの給料は増えねーし、そう思うかとSHIROBAKOみたいなのも出てくるし……。

 もうドッタンバッタン大騒ぎなんですわ。

 さて、けものフレンズのヒットを受けて各アニメ制作会社や主になるスポンサー企業は早速企画会議に入った……。

会議室Aにて

 A(監督っぽい人)「この度制作するアニメは、冴えない男子高校生がある日目が覚めると異世界に転生しており……」

 P(プロデューサー)「Aちゃんさぁ……それでもいいんだけど、ちょっとありきたりすぎるんだよね~」

 D(お金だしてる人の1人)「それな」

 A「は、はぁ……」

 P「Aちゃんさ、『けもフレ』知ってる? 『けもフレ』」

 A「ま、まあ一応……」

 P「じゃあさ、『けもフレ』みたいなの作ってよ! ケモミミつけた女の子と人間の女の子だけが出てきて、よくわからない大陸を舞台に日常系っぽいストーリーなのに、ラスト数話でどんでん返し?と思ったら大団円~! 的なやつ」

 D「それな」

 A「いや、ですが、それではそもそもの話とは全然……」

 P「大丈夫、大丈夫。アニメファンのみんなはけもフレが終わってーーなんだ? ナンミン? なんだろ? けもフレっぽいのを作れば観てくれるし大ヒット間違い無しだから!」

 D「それな」

 P「そーれーにー、これってオリジナルでしょ? なら大丈夫だって! 原作もないから文句も言われないって!」

 A「ですが、同時進行で進める予定のコミカライズは……」

 P「そりゃあ、今から書き直しちゃえばいいじゃん。どーせまだ世に出ていないんだし」

 D「それな」

 A「わ、わかりました……」

~数日後~

 A「えーでは、改めて……。どこにでもいる冴えない女子高校生の主人公はある日、ケモミミ美少女だらけの大陸にやってきて、元の世界に戻るためにその大陸を冒険--」

如何だろうか……

 これは結構めちゃくちゃ書いちゃってるけど、きっと今に「けもフレっぽいもの」もしくは「けもフレっぽい展開のもの」のアニメが絶対出て来る!

 間違いない!

 主にポイントとしては……

1:主人公が自分のことを知らない(記憶喪失系)

2:女の子だらけ

3:基本日常系なのに、11話あたりで急にシリアスになってしまう

4:でも最終回では今まで出てきたキャラ達と共に解決! 大団円!

5:主人公は元の世界か何かに戻るけど、他のキャラもついてきた~

6:エンディングがなんか意味深

ここらへん。要するに「最終回ギリギリまでは日常系っぽくやっといて、唐突にシリアスにしてここまで観てきた視聴者に不安を与えておいて、比較的犠牲もなく終わる」って感じのがでるはず。

これって実はアニメに限ったものじゃなくて……

 エンタメ系全般に言えるんだよね。

 カネを用意する側って結局「〇〇(大ヒットしたやつ)っぽいの」って言うのよ。

 そんなの作ったところで「〇〇のパクリ、二番煎じ」って言われるのがオチなのにね……。

 ラブライブ!やアイドルマスターシンデレラガールズのヒットを受けて、アイドルものの企画がたくさん生まれたり(その多くが大したヒットにもならずに終わったけど)したわけよ。

 で、これってゲームも(特にスマホゲーム)言えて

 シャドウバースのヒットを受けて、急にスマホカードゲームをリリースしたり……。

 つうか、その前にガチャによる施策がヒットしたから、テキトーなゲームに搾り取れるだけ搾り取れるガチャゲーを作ったり。

 それこそ白猫プロジェクトがヒットした時なんてすごかったから、「3Dゲーム!」って言っておいて、肝心のキャラは白猫プロジェクト同様安っぽい二頭身のねんどろいどみたいなキャラがちょこちょことした動きしかしないやつばっかりだし……。

 もうね、いい加減「ヒットした奴の後追いみたいなもの」を作るのをやめなよ。

 何でもかんでも、ヒットしたやつのマイナーチェンジ版みたいなのばっかり。

 異世界転生モノが流行ったらそればっか、俺TUEEEが流行ったらそればっか。

 そういうのを作っても結局は「〇〇(大ヒットした作品)のパクリ」って言われるだけだからね。

 クリエイターの人達は新しいものに挑戦することに対する勇気を出してほしいし、出資する側もそれをどうやって売っていくのか「マーケティング」に関してアドバイスを与える側になって欲しい。

蛇の足

 今までに無いようなものを作ってそれを売るのはすごい勇気がいるけど、成功したら絶対に誇れること。

 今の海外でヒットし、日本でも使われているもの(WEBサービスなど)は、そうやって生まれたもの。

 めちゃくちゃ高度な技術で作られたってわけじゃない。

 大事なのは「どう工夫するか」これだと思う。

 それって製造業全盛期の時の日本の得意技だったような気がする……。

 まあ、こういう記事もある種N番煎じなのかもしれないけど~。

 

 

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