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ニンテンドースイッチ購入・ソフト「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」編「これが空気を楽しむゲームだ」

ソフト編入ります

どうも、W.I.のストリーマー兼ライターのtotokoです。

さてはて、前回よりちょっと時間が空きましたが、ニンテンドースイッチのレビューの続きです。

今回はロンチタイトルのひとつ「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド(以下BoTWまたは今作)」のお話でもしていきます。

とりあえず、ストーリーはクリアしました

ウツシエコンプで、真エンディングも見ましたので、このタイミングでレビューをと思います。

率直な感想を言うと「こりゃあたまげたわ」です。

なんともざっくりしてますし、語彙力皆無の感想ですが、本当にそうなんです。

言葉通り「なんでもできる」ゲーム

よくあるゲームの売り文句に「自由度が高い!」とかありますけど、今作をやったあとだと「全然自由度高くねーじゃん!」って言いたくなります。

それほどまでになんでもできるんです。

道なりに馬を走らせて向かってもいいですが、面倒なので山を登ってショートカットしたり、本来なら正攻法で正面から倒すような敵を、爆弾やら何やらで卑劣に倒したり……。

まあこういうのはこれまでのオープンワールド系のゲームでもよくやってました。

しかし、それでもどことなく「あー開発がなんとなく意図した感じなんだろうな……」って思ったりしちゃうんです。

それが今作だとない。いや、本当にないんです!

なんでもやれるのに途方感がない

オープンワールド系のゲーム(特にオンラインゲーム)に見受けられますが、実は僕はそのテのゲームが苦手だったりするんです。

なんというか、「チュートリアルはこんな感じや、ほなあとはテキトーに遊びや」と、これまで「開発が用意した箱」から急に外に放り出された--子供の頃に親から外に出された時のような--そんなパニックと途方感でいっぱいになってしまい、そのゲームの楽しみ方を得られぬままフェードアウトしてしまうのです。

それが、BoTWにはないんです。

それは制限だらけの一本道というわけではなく(ここまで読んだ人はそんなことは感じていないか)、ある程度の目的があり、それに至る道はご自由にどうぞとしているところなんです。

だから、序盤でパラセールもらってジジイから「つーわけでガノン倒してちょんまげ」と言われても、「いやいや、こんなただっ広いところに投げといて後はなんもねえのかよ!どうすればいいんだよ!」とはなりませんでした。

丁寧であり自然なチュートリアル

その要因はなにか。これは簡単。チョー簡単。

チュートリアルがチュートリアル感をなしていないから

これに限ります。

どんなゲームにもまあ程度はあれチュートリアルはあります。それはにもあります。

ですが、それが「プレイヤーがチュートリアルをやらされている感がない」のです。

武器の切り替え方や、重要アイテムの使い方などなど様々な操作が今作には登場し、その都度説明が入るのですが、それを強制させていないなと感じました。

例えば武器の切り替え方の説明があっても、別にそれを用いなくていいのです(まあ切り替えショートカットの方が楽なので、使ったほうがいいのですがw)。

かといってその部分がおざなりになっているわけではない。

この「プレイヤーの体験を邪魔させずにゲームを教える」シナリオが素晴らしい! ブリリアント!

そして僕らは「オープンエアー」を理解する

今作は「オープンエアー」と呼ばれています。

おそらく多くのゲームファンは「まーたニンテンドーの意識高い系造語を出しよった」と思ったでしょう。俺も思いました。

ですが、それは今作をプレイしていくうちに分かるんです。

「あーたしかにこりゃエアーだ。ワールドじゃない」

空気なんです。空気感がゲームしているんです。

没入感。圧倒的な没入感。何も邪魔しないんです。何も邪魔されないんです。

「この道通るのめんどいわ。つうか、横の崖登ったほうが楽ちゃう?」

こんな経験多分アクション系オープンワールド系やっていたら一度は感じたことがあるでしょう。でも、実際にはなぜか崖には登れず、道として設計されていない場所には例え隙間が見えても入れない。

それを今作はそのような制約を取っ払ったんです。

誰にも俺たちのゲーム体験を邪魔されない。これだけで、どれほど快適なことか……。

全てを通してBoTWの空気を感じられるんです。そんなゲームなんです。

言いたい。日本のゲームはもっとそうなれと

もちろんそれは任天堂の開発力があって可能にしたことであるのは間違いありません。

ですが、そこから学ぶ点はたくさんあります。

BoTWの全ての要素を入れ込んだゲームを作る必要はありません(そうなると、ただの劣化コピーですからね)。

もっと「空気」を感じてもらえるゲームを作る必要があるのでは、と思います。

最近のスマホゲーにありがちな、「絶対に飛ばせない糞長いチュートリアル」、「クエストという名のただの作業」、「終わりなきインフレガチャ」、「わけの分からない強化要素」などなど

そこには何一つ面白さがないんです。

「こういうやり方もあるのでは?」や「これが最適解?」といったチャレンジが少ないと思います。

RPGと言ってもインゲームは、なんか似たり寄ったりっぽい部分あるし

もしかして課金の部分だけ力入れてるんじゃ……と思うアプリもちらほら……

遊んでいる人に「空気を感じてほしい」邪魔にならないような、作り手が押し付けるようなゲームじゃなくて、遊び手が創造できる余地を作る。

この「あそび」の部分がどれだけ確保されているか、それが「面白いゲーム⇒売れるゲーム(売れるゲーム⇒面白いゲームではないです)」になるのではと思います。

その遊び方に

「プレイヤーに課す制限はあるのか、そしてそれは面白さを阻害していないか」

これだけ、たったこれだけを大切にすればきっと、日本のゲームはもっともっと面白いものが生まれると思います。

W.I.もそうでありたい

今はスマホゲーがそのほとんどであるゲームの世界。

いつかCSとスマートデバイス、それぞれのゲームがより良く繁栄している(どちらかがどちらかをけなすのではなく)ゲーム業界になれば、もっといいコンテンツを生み出せるのではないか、と思っています。

W.I.も現在、ゲームではないですがそんな「ユーザーに空気として日常に溶け込んだ。ユーザーに使い方を創造できる余地がある」そんな、エアーのようなサービスを開発しています。

俺はエンジニアではないので、直接開発に関わっていないのですが、きっとそれは変えてくれるようなものになるはずです。


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