ボーイフレンドたち

アメリカから一時帰国中のMくんを囲んで、蒲田の中華料理屋さんに集まったのは7人だった。円卓で、全員の顔を見ながらあれこれしゃべるにはちょうどいい人数だ。急な声かけにもかかわらず、平日の昼間にぱっと集まれたのは立派なもんだ。ただし女性は私だけ、「あなた人気がないのね」とMくんを茶化したが、夫を置いて出掛けられない、本人の体調が悪い、入院中、1人で電車に乗れない・・などと、実は女性陣からは情けない返事ばかりだったのだ。集まった人たちはほぼ全員、いまだに何かの仕事をしていて大忙しの毎日。日本語学校の経営だとか、不動産の仕事とか、地域の子ども会、ボーイスカウトの世話役なんている人もいる。元気だから忙しく、フットワークも軽く時間をやりくりできるのだろう。
高校時代や大学のサークル仲間も、私が長く付き合ってきたボーイフレンドたちは、みんな上手に歳を取っている。仲良し夫婦だ。
昔の話から今の話まで、政治の話から孫自慢も、6人の男たちはそれぞれに饒舌だった。「文章を生業にしている私だから、あなたがたのこと書きますわよ」「もちろん匿名で・・・」、全員大笑い、了承は得た。



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