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#OHIRUNE

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音楽を小説に。小説を音楽にするYOASOBIにインスピレーションを受けて。
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記事一覧

『平凡と凸凹』

* 「今日ね、ナマケモノに会ってきたよ。とっても可愛らしかった。あの子たち必死に生きてい…

RIKUTO
5か月前
5

『LemØn』

嵐のなかで、私たちの想像を遥かに超越した圧倒的な力と混沌に興奮をおぼえるのは、すべてを破…

RIKUTO
1年前
7

『ためいき』

給料日。 あまりに軽い封筒を手にすると、笑えてくる。 他に収入のない僕にとって、30,952円…

RIKUTO
2年前
4

『手紙』

お母さんへ 久しぶりだね。 いつの間にかお母さんの歳も超えちゃってびっくりだよ。 でも楽し…

RIKUTO
2年前
6

『mirage』

彼は、久しぶりのデートに遅刻してきた。 私は人を待つのが嫌いではないし、別に気にしていな…

RIKUTO
2年前
4

『追想』

「歌手になってみんなを元気にする!」 上手とはいえないけれど、力強い字で書いてある。 小…

RIKUTO
2年前
1

『大切な日』

今日は《彼女》の誕生日だ。 22年前の今日、《彼女》はこの世に生を受けた。 そして4年前の今日、《彼女》は僕に出逢った。 「赤ちゃんが無事に元気で産まれてくるのって、奇跡みたいなことなんだよ。」 いつか《彼女》はそう言った。 そんな素敵な日だ。 昼前に起きて、フルグラとヨーグルトを食べてから、2駅離れたケーキ屋に向かった。 《彼女》はモンブランが大好きだ。 近所の洋菓子屋よりも、ここの方が美味しいと友人が言っていた。 少し窮屈そうだが、冷蔵庫の真ん中に"栗の山"が堂々