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シン・エヴァの感想を(一言では言い表せないのは承知で)あえて一言で表すと・・・

※注 ネタバレ有りです

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「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(以下、シン)」が公開初日を迎えてからというものの、私自身ネタバレを恐れてSNSを見れなかった。そして1回目の観賞を終えて感想を“あえて”一言で表現すると、こうなる。


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以上のように感じた理由を今から考察していく。小学生の頃の読書感想文は散々嫌な思いをしてきたのに、エヴァの感想となるといくらでも書けてしまう。それくらいエヴァには特別な思いを持っているが、できるだけ簡潔にまとめる。

先日公開された「最後のエヴァ」。エヴァとともに過ごしてきた多くの皆様と一緒に迎えられたことを幸せに思いたい。ご承知の通りエヴァンゲリオンは幾度となく賛否両論を巻き起こしてきた。そしてその事実がエヴァをエヴァたらしめた。

「Q」に入ったタイミングでストーリーが劇的に変化したが、別段具体的な説明がされなかった。ここでもあーだこーだ議論になった。アニメ版から見てきた世代と、新劇場版が始まってから見始めた世代が論争するネット上の書き込みは刺激的だった。私はこの理解できない急転直下の展開こそエヴァだと思った。

「シン」ではどのような結末を迎えるのか・・・8年かかった。でも8年は決して長くなかった。むしろ「シン」のストーリーを予想する時間は楽しかった。

「シン」の公開直前の心境としては「やっとエヴァが終わるのか」という気持ちと「エヴァが終わったら一気に喪失感が襲うのではないか?」という気持ちがほぼ半々だった。私にとってエヴァの完結を見届けることは、楽しい時間が終わってしまうことを意味した。

だが、喪失感はなかった。これまでのエヴァにはない、あまりにも綺麗なまとめ方だったように思う。喪失よりも清々しさのほうが勝った。でも150分超の映像を一回見ただけでは把握しきれない。何度でも見たくなる。エヴァの呪縛を解かれたはずが、どんどん沼にハマっていく・・・

セカンドインパクトで海の浄化、サードインパクトで大地の浄化、フォースインパクトで魂の浄化。

やはり後半のシーンにフォーカスしたい。フォースインパクトは、エヴァ13号機を覚醒させ、使徒(アスカ)を生贄にして、黒き月(槍)、アダムスの4機が必要となっていたと推察される。このあとカヲルは二本の槍を13号機に突き刺し、さらに自身もシンジから引き受けたDSSチョーカーで止めることを試みる。

その後はアディショナルインパクト。ゲンドウは神殺しを実行するために二本の槍を温存していたとされる。「ATフィールドがなく全て力が等しく単一な人類の心の世界。浄化された魂の世界。ユイと私が再び会える世界」を実現するためにフォース+アディショナル=アナザーインパクトを起こしたのではないか。

ミサトが「予想外、アナザーインパクトか」と言ったのはアディショナルインパクトが出たことによるものである。

シン・エヴァの綾波について

黒いプラグスーツのレイは「アヤナミレイ(仮称)」としてパンフレットに掲載されている。(通称:黒波)は綾波タイプの「初期ロット」だとアスカが既に「Q」にて認識していたが、冬月いわくこの初期ロットには汚れない魂が入っていたようだ。

シンジに対して感情を持っているということもさることながら、農作業を手伝うことにより様々な感情を表に出していたことも黒波の個性と捉えることができた。だから所詮クローンだとしても、最後にシンジの前で消えたのは悲しかった。

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「あの頃は、シンジのこと好きだったんだと思う。でも、私が先に大人になっちゃった」

アスカがシンジに向けて放ったこのセリフも興味深かった。これには重要な意味が見え隠れする。あの頃というのはいつなのか?きっと「破」のことではないか?

アスカには幸せになって欲しいと願っていた。だがアスカはエヴァ13号機を停止させるために、眼帯で隠していた左目から棒(封印柱)を引き抜き使徒となり、フォースインパクトの生贄にされてしまう。

アスカの封印柱は「相補性L結界浄化無効阻止装置」の小型版とされる。

「相補性L結界浄化無効阻止装置」はヴィレが開発した。「シン」の冒頭でパリ奪還作戦のためにアンチLシステムを使っていたが、赤い大地を通常に戻し通常の空間を保つ装置で「第3村」でも活用されていた。

最後宇部新川駅のホームでアスカが一人で携帯を打っているシーンを目撃した。単に待ち合わせをしているだけなのか?それとも一人で時間潰しをしているのか?これ以上は自己妄想の域に入ってしまう。

そしてシンジがマリと一緒に駅ホームの階段を駆け上がっていくシーン。これも諸説出ているが、私の考察としてシンジは母親に会いたかった。だからその欲求がマリに向いたのかもしれない。恋愛感情ではなく母性が働いているのではないだろうか。シンジの中にユイがいる。マリの中にもユイに近いものを感じたに違いない。

アスカの「私が先に大人になっちゃった」というセリフは、庵野監督のメッセージにも受け取れた。「お前ら大人になれよ」と。


庵野監督はおそらくエヴァを終わらせたかったに違いない。最もエヴァを満足いく形で終わらせたいと願っていたのは彼ではなかっただろうか?だから今回の結末に至った。でもやはり謎が残る。私には決して不快な謎には思わない。これからもこの謎について考察できる時間はあるし、新たな楽しみができた。

「シン」は、エヴァファンにとっての卒業式であり、庵野監督の卒業メッセージだと私は受け取った。


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最後までご覧いただきましてありがとうございました。

映画を鑑賞した記憶を集めながら書いたため、用語等もしご指摘ありましたら修正いたします。

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