見出し画像

持ち物を少なくするということ

前回書いたけれど、私は持っているものが少ない。
荷物が多くないことはとてもいいことだと思っている。
新しい土地で新しい生活をするにはとてもいい。
新しい気持ちで新しいものを買い揃えることができるというワクワク感もいいし、自分がどれくらいの荷物があれば幸せに生きられるのかもわかって、買い足すものをひとつひとつ大切にできる気がする。

多くのものを持っていたこともあったけど、多くのものを持つとなかなかメンテナンスが難しい。
ものが少なければ、ひとつひとつに目が行き届く。

人には、管理できるもののキャパシティみたいなものがあって、おそらくそれがそれほど大きくない私には、荷物を少なくしたことで、ひとつひとつがよりよく見えるようになり、より大切に思えるようになった。

荷物が減ると、荷物を増やすことに慎重になる。
これがもたらしてくれる価値はどんなものだろう。
これのある生活とはどんなものだろう。
そんなことを、買うときにきちんと考える。

これを読んでいる人の中にはそれが当たり前に出来ている人もいるかもしれないけれど、ものを多く持っていた頃の私は、そういうことがうまく考えられなかった。
欲しいから買う、安いから買う、素敵だから買う。
もちろんそれが正しい時もあるし、そういう消費が心地よい時もあるだろう。でも、ものを多く持っていた私はそればかりで、ものがもたらしてくれる生活について、ものがもたらしくてくれる価値について、深く考えることができなかった。

ものが少ないことのいちばんの魅力は、ひとつひとつの購買やものへの態度が丁寧になることだと思う。
ものを買う機会が少ないからこそ、買う時には真剣になるし、ものが少ないからこそ、ひとつひとつがとても大切な生活の一部になるのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?