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絶妙なリズムを生み出す「体内のオーケストラ機能」

私たちの体内時計……概日リズムは、私たちの自然な睡眠スケジュールを決定し、
文字通り私たちの細胞一つ一つにまで影響を与えることがわかっている。

それは目に見えない時計。
だけど、この自然時計について、普段どのくらい意識して生活しているだろうか?

地球の自転周期、24時間とほぼ同じ。
もう少し正確に言うと24時間10分くらい….
人間の身体に埋め込まれている体内時計は、誰もが持っている。

この体内時計は…..
体内のすべての分子、細胞、生理学的プロセスが“オーケストラ”として
機能していると考えられる。

マスター役:
・主時計(指揮者):視交叉上核・・朝の光による刺激 → 子時計 → 末梢組織
演奏者役:
・子時計(楽器):全身の細胞・・・食事や運動による刺激 → 抹消組織

マスター役である生体概日時計が指揮者として機能し、
睡眠、ホルモン分泌、代謝、体温、体温などの調節を確実に実行していく。

そして、この体内時計は、日中の疲労感や覚醒感を調節するだけでなく、
ストレスホルモンで知られる「コルチゾール」の放出や体温や血圧の上昇・下降など、体内で起こる何百もの細胞活動を調整している。

この体内時計の主な働きを5 つの事例として紹介。

1. 光の影響
実際、「光」は私たちの概日リズムに最も影響を与える外部要因。
光が目に当たると、脳が体内時計に信号を送る化学物質の生成を引き起こす。
科学者たちは、都市に生息する鳥は、自然の鳥よりも早く活動し、
遅く眠りにつくことを発見しました。
これは主に光害による影響であると考えられています。
人間にも同様に作用します。
夜間はスマホ画面からの光を避け、朝と午後には健康的な日光を浴びることが重要。

2. 皮膚細胞を調節する
私たちの皮膚の外層は幹細胞によって治癒され、維持されている。
最近、研究者らは、概日リズムがこれらの細胞の増殖を可能にする化学プロセスの重要な要素であることを発見。
なぜ老化が起こるのかについての有力な理論は、時間の経過とともに蓄積して損傷を与える幹細胞内での酸素ラジカルの生成に関係している。
私たちの体の自然時計は、このような小さな代謝プロセスを調節する。
この効果は私たちの肌にも現れています。

3.代謝に影響を与える
いつ食べるか(量だけでなく)が体重管理に影響を与えることを示唆する強力なデータが多く発表されている。
食・栄養の適切タイミングが体内時計を同調→生活リズム維持!
・体内時計の同調におけるアミノ酸の役割
・朝のカフェイン摂取は高脂肪食による体重増加を抑制
・食品機能成分の摂取時刻の違いが腸内細菌叢や血糖値の日中リズムに
 及ぼす影響
・朝食のタンパク質の重要性
・糖尿病患者などは、タンパク質の同調系シグナルが有効!

夕食を摂取し、消化し、貯蔵するために体が使用するカロリーは、当然夕食後に増加する。これを「食品の熱効果」と言い….夜遅くになると消費カロリーが少なくなるので、体内に溜めやすくなってしまう。

4.午後3時の不調について
午後 3 時の不調…特に倦怠感、眠気など…..変化か起きるかもしれません。
結局のところ、ヒトの身体が自然に持っている体内リズムによって、そのように設計されています。私たちの自然なリズムは、もしかしたら二度寝するようになっているのかも。正午に1回、夜に1回。これが、非常に多くのヨーロッパとアジアの文化で午後の昼寝が観察される理由です。

5. 週末も普段通りに。
時差ぼけは厳密に言えば一時的な睡眠障害です。タイムゾーンを素早く移動することが原因です。ほとんどの人はこの出来事をよく知っています。ただし、週末は遅くまで起きて(または外出して)、平日は早く起きるというパターンを持つことは、これと同様のパターン、つまり社会的時差ぼけと言えるでしょう。この週末のルーチンは実際に人々に継続的な睡眠障害を引き起こす可能性があります。

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