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ワインは抜栓したらその日のうちに飲み切らなくちゃダメ?

質問

ワインをコルクであけたのはいいんですが
また元に戻すことができなくなってしまいました。
あれって元々、元には戻らないんでしょうか?

あけた後のワインのコルクの戻し方を教えてください。

私の回答

コルクはワインの密閉性を保つものであり、特殊な器具や装置を使って打栓します。なので一度開封したコルクを開封前と同じように打栓することはできません。

しかし単純にそのコルクで栓をしたいというだけなら、上下をひっくり返せば打栓が可能です。ただ、そのようにコルクで栓をした状態ですと、酸化が進むので抜栓した直後とは多かれ少なかれ味が変化します。

そのような酸化による味の変化を抑制するための器具として、バキュバンアンチオックスなどがあります。

バキュバンは手動のポンプを使ってボトルの中身を真空にすることで、酸化を防ぐものです。アンチオックスは内部の特殊なカーボンフィルターの力で、酸化を防ぐものです。

この二つの比較については、こちらに詳しく掲載されてますので、よかったらご参照ください。

飲食店ではグラスワインをいつでも一定の品質で提供する必要のあるので、このような器具を使用するのが一般的です。

私の考えとしては、一般家庭でワインを楽しむ場合には、一定の品質を保つよりも酸化による日々の変化を楽しむように、敢えてコルクで打栓するだけでも構わないと思っています。

抜栓してすぐ飲んだ時はこれといった印象に残らなかったけれども、翌日になったらすごく柔らかくなっていたなんてこともありますし、抜栓直後も翌日も変わらず楽しめる、なんてこともあります。

ヴァンナチュール(自然派ワイン)の中には、抜栓一週間後が一番美味しく感じられるなんてものも、たまにあったりします。

ただし傾向として、オールドヴィンテージ(一概に何年以上前のものとは言えませんが、目安として15年以上前のもの)は、翌日以降に持ち越すと酸化がからり進んで酸っぱく感じてしまうことがあるので、抜栓翌日以降に飲むにはあまり向かないものが多いです。

とにかく、抜栓直後に近いような状態で翌日以降もワインを楽しみたいなら器具を使用した方がよいですし、変化を楽しみたいならコルクでそのまま打栓するだけでよいと私は考えます。

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