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喋喋喃喃 〜talking over coffee〜

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つぶやき以上、日記未満。
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小さな火を灯すように

『メリー・ポピンズ』の楽曲『小さな火を灯せ』を初めて聞いたのは、2019年12月。新横浜の障害者スポーツ文化センター 横浜ラポールにある「ラポールシアター」で行われた、NPO法人 心魂プロジェクトのクリスマスフェスティバルでの一幕だった。  歌っているのは、小学生〜高校生の病児・障害児、きょうだい児、彼らと共に生きる子どもたち10人。車椅子に乗っている子や、酸素ボンベのカートを常に引っ張っている子もいる。  一年の半分は入院生活だという子。心臓病に合併症などさまざまあって常

途絶え

 40日間。更新が翌日になることはあっても、とにかく1日1本分を投稿してきたnoteが、途絶えた。5月28日分の投稿が、翌29日の午前中にも間に合わなかった。  今日2本を夜に更新して本数を担保し、「続けている」ということもできる。どこかで本数調整はしたい。  だけど、やっぱり途絶えさせてしまったなぁという悔しさは拭えない。調子が悪いなと思う日も、とにかく何か更新してきたのに。  昨日は友人とバーベキューに行った。本当は行こうかどうか、かなり迷った。少し予定や対応が詰ま

飴玉と死の予感

 飴玉を、飲み込んだ。  飲み込んだというより、ホールインワンというほうが近い。  直径3センチほどはあるべっこう飴。半球体で、梅干しが入っている。まだなめはじめたばかり。ほとんど、袋から出した途端のサイズのままだった。  寝っ転がりながら、梅の部分をなめようと思って舌で転がそうとしたら、スポンと喉の奥まで抜けてしまったのだ。そのまま、どこにも当たることもつっかえることもなく、自分の意思ではコントロールできない喉の奥に吸い込まれていく。  はっ……やばい、しんだ……  瞬

「決める」って、決める。

「決める」って ちょっぴり苦手だなって 思ってた。 不安だから「決める」を先延ばしにして だけど「決める」ができないから不安で ぐーるぐる。 どんどん「決める」ができなくなる。 でも一度「決める」ができたら その腹をくくれたら それまでが嘘のように霧が晴れて 視界が明るくなる。 先が見えるようになってくるって 最近知った。 ジェットコースターみたいだ。 乗り込むまではあらぬ不安やドキドキで 緊張して、どうしようどうしようと思って だけど順番がきて ちょっとの勇気を出

天才にはなれないけれど

 夜はできる限り小説を編集する時間に当てている。  夜の編集はなかなか辛い。それなりのダメージを喰らう。小説の内容に、感情が乱高下。編集するよりも「分かる〜」とか、「ちょっと、なんでそうなるんよ」とか、「ああ、なんて健気なの、あなたは」とか考えてしまう。結果、1話を編集するのに相当な回数読み返すことになり、想定以上の時間がかかっている。  でも、やっぱりこの編集している時間が幸せだ。まだまだやることは山積みで、3歩進んで2歩下がるみたいな状態なのだけど、編集している間だけはそ

蜘蛛

 目が合った。一瞬、時が止まった。  さて、どうしよう。話しかけようか、外へ案内しようか。悪い奴じゃないけれど、ベッドの近くにいられるのはなんだか嫌だ。少しお昼寝したいのに、そんなところにいるのを見かけたら、寝返り打つ時に下に移動していたらどうしようとか考えてしまうじゃないか。  と、悩んでいるうちに、あちらがプイとそっぽを向いた。カシカシと口を動かして、ちょこちょこと壁を動き続ける。どこを目指してるんだろう。あと、そんなにずっと壁にいて、体液片寄って気持ち悪くならんのやろか

「優等生」って、言わないで。

 小学生のころから、よく「優等生」と言われてきた。実際、成績は悪くはなかったし、なぜかずっと先生に目をかけていただいていた。別に胡麻を擦ったり媚を売ったりしたわけではない。ただ、社宅住まいだったこともあってか、どうしたら大人に「いい子」と思ってもらえるのかを嗅覚レベルで知っていたのだろう。  だけど、「優等生」って褒め言葉じゃないよなと思う。本当にずば抜けて優秀な相手には、使わないでしょ。  先生のお気に入りだからか、表立って何か言われることはなかった。けれど、一部の女子

相互の「ありがとう」が生まれる場所

 「ありがとう」は素敵な言葉。けれど、一方的に言うだけの関係は、辛くなる。「いつも自分は何かをしてもらってばっかりだ」と。どんな小さなことでもいい、人には「自分も誰かの役に立っている」という感覚が、心豊かに生きていくには必要なのだと思います。 「脊椎損傷で手足が動かなくなってから、『ありがとう』って言ってばかりだったんです。それが、分身ロボットカフェのパイロットとして働くようになって、『ありがとう』を言うばかりでなく、言ってもらえるようになった。お給料以上に、それが大きいで

ちょっといい、調味料

最近、ほぼ日の『生活のたのしみ展』で買ったもので幸せに生きている。 朝はトーストに『トーストのためのスパイスシュガー』。 ちょっとしたソテーなどには『ウメサミコ』。 卵かけご飯には『奇跡の醤』。別で購入していたK&Kの「たまごかけごはん専用コンビーフ」と合わせて食べたら、もう悪魔的な美味しさだった。ほっぺがとろけて身体もふにゃけそう。 そして昨日は、煎り酒の『よしなに、』で大根を炊いた。「煎り酒」は梅干し・鰹節・昆布・日本酒を煮詰めて造られた、室町時代からある伝統調味

偽善とコンテンツと分断と

 ミュージカル『RENT』の中で最も胸に引っかかったシーンは、実は登場人物の死でも歌唱シーンでもない。  ホームレスの女性のセリフだった。 「映像なんて録るんじゃないよ! そうやって私たちを売名行為に使うんだろ、偽善者が。違うというなら、金をくれよ。……ほら、くれないと思ったよ」  他のシーンはどんなに色鮮やかで立体的であっても、やはりミュージカルというエンターテインメントの枠であった中で、このシーンだけは痛いほどに生々しく感じた。  コンテンツ化、売名行為、偽善者…

原文の持つ空気

 英語がオリジナルのミュージカルは、舞台であれ映画であれ、できる限り英語で観る。それが私のミュージカル鑑賞ルールです。  もちろん、劇団四季や日本の俳優陣による日本語公演も観ます。歌詞が日本語か英語かに関わらず、素晴らしい役者は素晴らしいし、いい舞台はいい。  それでもできれば原文歌詞で観たい。原文でないと消えてしまう歌詞の遊びが、特に何度も同じ主題をアレンジして引用する手法をよく使うミュージカルには多いのです。また、歌に合わせて翻訳するとどうしても日本語は音数の影響で意

No day but today. 〜『RENT』25周年記念ツアー来日公演〜

 元は2020年3月に来日予定だったミュージカル『RENT』オリジナル演出版の25周年記念ツアー。感染症の影響で余儀なく延期された公演が、2022年、525,600分を2回とちょっと回って、渋谷シアターオーブに帰ってきた!  5/17(水)18:30〜の初演を観てきました!  『RENT』は、オペラ『ラ・ボエーム』を下敷きに、舞台を80〜90年代のニューヨークに移して描かれたロック・ミュージカル。孤独やキャリアの不安に格差、AIDSやドラッグに翻弄されながらも、友情や愛、

若かりし頃の良さと、ベテランの良さは、どちらも尊い

 朝から、BUMP OF CHICKENをYou Tubeで聴いていました。  この2年で多くのアーティストがYou Tubeに公式アカウントを作り、これまでの楽曲を流すようになりました。BUMP OF CHICKENもそんなアーティストの一つ。最初に出てきた頃の「ガラスのブルース」から、今年リリースされたところの「クロノスタシス」まで動画が上がっています。  BUMP OF CHICKENの中で好きな曲はたくさんあるけれど、テンションを上げたいときに最初に聞きたくなるの

念じてみるものだ。相談してみるものだ。

見積もり作成、スケジュール作成。 見積もり作成、スケジュール作成。 後輩が作成してくれた構成の確認調整。 社内ミーティング。 クライアントミーティング。 社内ミーテイング。 届いたメールへ返信。 資料を格納し、社内共有。 後輩が作成してくれた構成の確認調整。 見積もり修正、スケジュール修正。 カメラマンへの納品データ確認電話。 後輩が作成してくれた構成の確認調整。 クライアントへの進行状況確認のメール。 届いたデザインの確認と修正依頼。 納品写真の確認。 見積