また犬の話で恐縮だが、犬の話を。　

愛犬がまだパピーだった頃、よくシャンプーをしていた。そんなことは当たり前すぎる話。

でも、今、全くしていないとしたら？

シャンプーする頻度は犬それぞれかと思うが、我が家の犬は2週間に一度ほど。何故ならシャンプー後2週間くらい経つと、背中の毛がツンツンしてくる。脂っぽくまとまる感じだ。ちなみに犬は短毛である。

シャンプーはオーガニック系の肌に優しいとされるオートミール配合。ツンツンしてくると、あ、シャンプーしなきゃな、となるわけだ。

数年そんなことが続いていたある日の早朝。私は犬と散歩をしていた。歩いていると、ご近所さんから朝のシャワーの香りが漂ってくる。我が家は郊外のため、道路は住宅からやや、というかだいぶ離れている。

気持ちのいい朝の空気に交わるシャンプー、ボディソープ、石鹸、なんでもいいが、普段何も考えずに使っているものの異質なパワーを、私は毎朝感じた。そして、こいつが自然と合流し、やがて海に流れていくのかと、、。

我が家は郊外であり、自然が多く、つまりは田舎だ。庭にはリス、野ウサギ、そして鹿の群れも行き交う。。私は思った。

この子たち、シャンプーしてないよね。

そりゃそうだ、野生だ、シャンプーなどない。シャワーも浴びない。風呂にゆっくり浸かることもない。でも、りっぱに生きている。悪臭を放つこともない。何故だ！？

一方、我が家の犬は、、シャンプーをしている。にもかかわらず、やがて背中がツンツンして、何だか匂いも出てくる。

そうだ！動物にはもっと自浄能力があるのではないか？

そこで、私は犬のシャンプーをやめることを決意。お湯のみでシャワーに切り替えたのだ。最初は2週間おきのまま。しかし1か月もすると、あの背中のツンツンが出てこない。もちろん臭いもない。

その後、月に一回、2か月に一回、、よし、次は臭いが出たら、、、しかし、何せ、ツンツンも臭いも全く現れないのである。

さらにいうと、とにかく毛のコートが常に柔らかく、短毛だがふわふわ感があるのだ。思わず顔を埋めたくなる感じ。

あれからもう、かれこれ8年くらいだろうか。いわゆる「汚れた」時以外、シャワーすらもしていない。散歩の際、ご近所さんに「コートがふわふわねぇ、何をしてあげてるの？」と言われてしまうほど。

我が家の犬は、人間でいえば100歳を超えた立派なシニア。自浄能力恐るべし。