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大企業勤務者 必見!大企業とスタートアップの違い(前編)


はじめまして、荷物一時預かりシェアリングサービス「ecbo cloak」を運営するecbo株式会社の寺門です。
2018年11月、社員10名程度のときにecboに入社して、2ヶ月くらいが経過しました。スタートアップでの働き方が少しわかってきたので、大企業での働き方との違いを整理したいと思います。

この記事を読んでほしい人:
現在、大企業に勤めていてスタートアップで働く具体的イメージがつかない人

まずは、私の略歴、ecboで携わってる業務を簡単に説明させて頂きます。

略歴:
1989年生まれ。東京都葛飾区出身。早稲田大学卒業後、大和証券株式会社にて、資産運用のリテール営業に従事。その後、アクセンチュア株式会社にて、金融機関向けの経営コンサルティングを担当。2018年11月より、Strategy and Business Operations Managerとしてecbo株式会社に入社。


現在、ecboでは事業戦略の推進責任者として、店舗開拓(セールス)チーム、ユーザー獲得(マーケティング)チームと共に、ecbo cloakをさらにスケールさせるための仕事をしております。
また、マーケティングチームの責任者を兼務し、オンライン・オフライン戦略の計画から実行までやっており、現在マーケティングチームは業務委託・インターン含めて、4人でやっております。

詳細は書けないですが、2018年11月入社してから、私が約2ヶ月で手がけた主な仕事は下記の通り。

<全体管理>
・社内KGI、KPI設定
・マーケティング採用候補者面接 等

<セールス>
・セールス戦術の企画
・セールス進捗、課題管理 等

<マーケティング>
・マーケティング戦略立案
・国内事業会社との業務提携交渉
・海外オンラインマーケティング施策の企画、実行
・国内オンライン広告の運用管理
・オフラインマーケティング施策(OOH等)の企画
・広告代理店のハンドリング
・イベントプロモーション企画 等


入社間もないにも関わらず、ここまでいろいろ仕事ができたのは、経営陣が多くを任せてくれたこと、各チームが快く協力してくれたことが要因であり、この場を借りて感謝したいと思います!

さて、本題に入ります。
冒頭にも書きましたが、この記事は大企業で現在働いており、スタートアップで働くってよくイメージができないという方に読んでもらいたいと思ってます。
私自身も大和証券、アクセンチュアという大企業に過去在籍しており、スタートアップとは無縁の環境にいたため、具体的に働き方をイメージできませんでした。
カジュアル面談でいろいろなスタートアップで話を聞くと、「自営業のように働くこと」、「職務限定せず何でもやること」等の説明を受けるものの、イマイチよくわからなかった。
そういう背景もあって、大企業とスタートアップでの働き方について、より具体的に何が違うか書きたいと思いました。
※ここでいうスタートアップは、社員10-30名くらいの会社を想定しています。


計画・意思決定・実行までのスピードが早い

計画して、経営陣が意思決定して、実行するまでのサイクルが圧倒的にスタートアップは早いです。
大企業勤務の方が普段仕事をするとき、実行前に計画を立てることから始めると思いますが、もちろんスタートアップでも計画は立てます。
しかし、多くの場合、戦術レベルの話であれば、計画に何週間もかけることはなくて、2,3日くらいのスパンで企画、経営陣の承認、実行までのサイクルが回ります。
これはスタートアップの場合は特に、扱うプロダクトが世になかったものだと、どんなアイデアも「やってみないとわからない」ことが多いことに起因します。

しかし、大企業だとそもそも既存マーケットで、企業内外にデータが多くあったり、新規マーケットでもリサーチ会社を使ってデータを取りに行ったり、はたまたコンサルに頼んで計画を立案させることも多いと思います。
コンサルに頼めば、コンサル社内での起案、承認、リソース確保等があるので、それだけで2,3週間くらいかかることが多く、そこから社内データをコンサルに渡して、分析して...と時間がかかるのです。
これは部課長・役員等の意思決定者の階層が何層もあるので、データで説明した方が説明コストが安いからです。また、失敗を許容する文化がないことが多いので、感覚的に違うことがあれど、データがそう言っているからとした方が都合がいいのです。

一方、スタートアップでは、社内外のデータ量も多くないですし、そもそもリサーチ会社、データ分析や計画立案をやってくれるコンサルを雇うお金はありません。
ecboでもプロダクトローンチして2年しか経ってないので、データの量もそこまで多いわけではありません。
他のスタートアップも同様に、データ分析の結果、ミスリーディングな示唆が出てくることもよくあるわけで、自身の経験や感覚にあわないことも多いです。
そして、その場合、データ分析の結果はマーケットが求めている答えでないことが多く、経験や感覚に近い方が正解である可能性が高いです。実態としても、そうなることが多いと思います。

当然、意思決定者の経営陣もそれを理解していて、計画を大まかに引いたら、できるだけ実行までを早く行うように期待しています。
そうすると、立ち止まってデータ分析ばかりする時間があれば、早い段階で実行に移して、新しいデータを溜めつつ検証・修正のサイクルを短いスパンで繰り返した方が得策というカルチャーになっていくのです。

以上の違いを踏まえて、

①こんな人はスタートアップに向いているかも?
・大企業で役員、部課長の意思決定スピードが遅いと思ったことがある
・計画立案だけで数ヶ月かかって、実行するまでが長すぎると感じたことがある
・PDCAを回すなら、とにかく短いスパンで高速で回すことが重要と思っている

ちなみに弊社代表の工藤は、市場が何を求めているかという嗅覚が優れているので、データ分析結果と私自身の感覚が違えば、どう思うか聞いてみることにしてます。
ecboでは工藤と社員の壁はない(なすぎる?)ので、すぐに席に行って聞けますし、ふわっとした段階から話すのも嫌がりません。


手をあげれば、多くのことにチャレンジできる

スタートアップであれば、基本的にどのチームも人が足りていないことが多く、組織としての優先課題がそこにあれば、手をあげてチャレンジさせてもらうことが可能です。
一方で、多くの大企業では、職務が限定されて、あらかじめ守備範囲が決まっていて、他部署の仕事をやることが現実的に厳しいのではないでしょうか。大企業であれば、組織の課題を感じても、年次のローテーションのタイミングで部署異動の希望を出して、自身の環境を変えるくらいしか基本的にはありません。

しかし、スタートアップでは人もお金も潤沢にはないので、守備範囲をあらかじめ決めて、その仕事だけをして、それ以外はやらないってことはしませんし、望まれてもいません。
むしろ、未経験であっても、自分で課題を解決してやろう!という気概が必要で、そういう課題意識から未経験の仕事にチャレンジする環境も、任せてもらえる環境があります。弊社HRの渡邊も組織の課題を感じて、チャレンジした1人です。

また、私自身も冒頭で現在マーケティングを担当していると書きましたが、マーケティングの仕事を本業でやった経験はありませんでした。アクセンチュア時代に金融機関のマーケティング分析を1週間やったくらいで、ほとんど知識はなかったです。

2018年のTechcrunchでもでも少しお話しましたが、ecboにはまだマーケティング経験が豊富な専任者がおらず、私の入社当時は経営陣主導でやっておりました。
しかし、データ分析、マーケティング課題識別、戦略立案等のすべてのプロセスを経営陣主導でやるにはリソース的に厳しいのです。
その状況に入社2週間くらいで気づいたので、当時の課題認識、今後どうあるべきか等の話し合いのもと、マーケティングをやらせてほしいことを伝えて、業務を任せてもらうことになりました。

ただ、未経験とはいえ、ビジネスのプランニングはコンサル時代にたくさんやっていたので、マーケティング戦略の枠組みを作ること自体はそれほど苦労しませんでした。
ユーザーのデータを見たり、過去の施策の効果を確認したりして状況を把握した上で、その中から課題抽出して、解決策を立案するのは、マーケティングに限らず、ビジネスの進め方として共通するやり方だと認識していたからです。
しかし、その解決策が実行可能性があるのか、筋がいいのか等はマーケティング知識・経験がないとわかりません。

私含めてコンサル経験者や事業会社の企画部門にいる人が陥りがちなのですが、計画はするけど、実行は別の人ゆえに理想主義的な戦略になって、実行可能性が低いという事態になる可能性が高いのです。
スタートアップでは、計画と実行をするのは基本同じ人です。
実行可能性の低い机上の空論にならないように、細心の注意を払いつつ、あくまで、自分・チームメンバーが実行できる戦略を作ることだけをとにかく意識しました。
そのためにも、マーケティングに関する知識をとにかくインプットして、しかもそれは教科書的な理論、実務で使える実践的な知識の両方が必要だと考えました。

それらを踏まえて、

私が具体的にやったこと
・マーケティング関連の本を10冊購入して読む
yentaで他社のマーケティング担当者〜CMOレベルの人に会って話を聞く(1ヶ月で13人会いました)
・広告代理店等に片っ端から問い合わせをして話を聞く(毎日違う代理店と打ち合わせをしてましたね)
・元某マザーズ上場企業のマーケティング担当者にアドバイザーになってもらう
・社内の既存メンバーに教えてもらう 等

今はいくらでも情報が手に入るので、未経験であろうと行動さえ起こせば、いくらでもキャッチアップできると思います。

まだまだ課題はあるものの、マーケティングチームとしていい方向に向かってきたと思っています。今後もコインロッカーが不足している状況をもっと多くの人に知ってもらって、多くのユーザーが荷物を預けるならecbo cloakだよね、という世界観を作っていくチャレンジを続けていきたいです!

ちなみに、新しいこと好きの性格ゆえに、非常に楽しく仕事をさせてもらってます。こんなツイートをするくらい(笑)


以上の違いを踏まえて、

②こんな人はスタートアップに向いているかも?
・会社の組織課題が見えているけど、他部署のことなので、なかなか口をだせない
・未経験の仕事でも果敢にチャレンジしたいと思う
・目の前に課題が転がっていると見過ごさずにはいられず、つい口を出してしまう 等


最後に、マーケティングに限らず、ecbo社内にはたくさんのチャレンジングな機会があるので、ぜひ一度オフィスに遊びにきて、話を聞いてみませんか?

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