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海外取材は大変だが、氷河期世代は後を継げません

大原さんおつかれさまでした。内容もひたすら同意しかありません……が1点だけ私の立場から。

>ただそういう状況だからだろうが、若い人がこの分野に入ってこない。

これは現状の問題もあるのですが、我々のような氷河期世代が若いうちに入れなかったのが原因だと思っています。

我々より少し上の年齢層には、バブル期に散々稼いで実績を積んだベテランがいて、彼らだけで仕事が回る状態でした。

翻ってバブル崩壊後の我々世代は、社会に出た時点で仕事も実績も金もなく、ベテランで占められた業界に入る余地はほとんどありませんでした。

私は縁があって出版業界に入れましたが、その後も業界の勢いは落ちる一方。海外取材などスキルが要る仕事はベテランの少数精鋭に任せる流れになります。

そして今、超ベテランになった方々は体力的に辛くなり、金銭的にも割が合わなくなって海外取材から引いていかれます。しかし我々世代で、その次を担えるスキルや経験を持つ人はほとんどいません。

要するに、どこの業界でも言われる「40代の人材不足」が顕著に表れているだけのことです。「若い人」が何歳くらいの方を指したのかはわかりませんが、氷河期世代に期待されても無理です。経験を持つ絶対数が居ません。

あとは20代とかもっと若い世代で、既存のメディアとは違うビジネスモデルでもってやれる方が、抜けた穴をぼちぼちと埋めていってくれると思います。

経験を積むにも金が要ります。バブル期に金と実績を積んだ方々に、徒手空拳の丸裸で戦えと言われても無理だし、「お前の努力が足りなかったんだ」っていうのはさすがに理不尽だし、「人が足りない」っていまさら言われても鼻で笑うしかないわけです。

誰が悪いわけでもなく、そういう時代でしたので、なにとぞご理解くださいますよう。

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