観てきました。
リメイクものはあまり見ない方なのですが、製作がスピルバーグという事で、どうなんだろうと…ミュージカル映画は好きですし。
とは言うものの、以前の映画に関しては部分部分は観ていても、全編通してちゃんと見て無かったりしてっっ　なので、全体を比較することは出来ないのですが。

うーん。そうだなあ…　役者さんがイマイチ花が無いんだよなあ。前作はやっぱり、役者さんがね、一人ひとり個性が際立っていたんですよね。それと比較すると、今回のはちょっと地味な印象だなあ。
内容としては、よりミュージカル版のオリジナルに忠実で、カメラワークとか悪くは無いし、踊りも皆さん上手なんですけれどもね。

なんだろう、やっぱ今のフィルム技術だと綺麗すぎて、1950年代の雰囲気が出にくいってのもあるし、振り付けとか歌とかは確かに素晴らしいんだけど、前作の方が動きが洗練されてたっていうのかなあ。

とくにベルナルド役のジョージ・チャキリスの存在感とあの滑らかで、流れるような洗練されたダンスがね。素晴らしかったから。して、皆さん、プエルトリカンには見えなかったのがミソww…チャキリスはギリシャ人だし。マリア役のナタリー・ウッドはロシア人で(トニー役のリチャード・ベイマーはアメリカ人だけども)、今回ヴァレンティーナ役で出演した、アニータ役のリタ・モレノだけか、本物のプエルトルコ人は。
で、今回は皆さん、スパニッシュを話してるし、プエルトリカンな人種ばかりでそこは納得ですが。

うん。今回、アニ－タ役のこの女優さんがセクシーダイナマイツって感じで、存在感あって、とても良かったですよ。

やっぱ、チャキリスに目がいっちゃいますよね。

下敷きになっている話は、「ロミオとジュリエット」なんですけども、出逢いのシーンがね。これで一目惚れってのが、今回のはちょっと説得力ないんだよなあ。前作の方がまだ解る。
たぶんスピルバーグって、恋愛を描くのは下手なんだよね。

やっぱ一目会って恋の花咲く…いやさ、一目で恋に落ちる瞬間を描いたシーンとして、「ロミジュリ」のこのシーンに勝るもの無し。

ちょっと前に新天地にやってきたポーランド系移民と、その後にやってきたプエルトリコ系移民の不良たちとの対立。何やってんだって感じですよね。アメリカは移民の国と言うけれど。
最初にやってきたポルトガル、スペイン系、そしてイギリス系、アイルランド系、フランス系、拉致され無理やり連れて来られたアフリカ系、そしてイタリア系、ドイツ系、ユダヤ系、北欧系、ロシア系…みんなアメリカに来たら移民で余所者(侵略者)じゃ、あーりませんかー　
親の代で移民として越してきて、自分の代で英語話して定住しているならば、みんなアメリカ人でしょって、ねぇ。もう人種も関係ないじゃん。
人種のるつぼなのが、アメリカのアメリカたる所以で、ルーツで、アメリカがアメリカであり続ける核なんだからさ…っと。

つまらないことで対立しなさんなって、いやさ…そんなつまらないことで対立するのが人間。諍いの種をどうでもいいことから、自ら作り出して自滅している構図。人間てホントにおバカです。
いつの時代でも排他的で閉鎖的でありたいのよね。ロミオとジュリエットは家同士の矜持と言うか、対立から来る悲劇だったけれど。そして、あっちは一目惚れで燃え上がって一週間で燃え尽きた恋ですが、こちらは移民同士の縄張り争いで、一目惚れした瞬間からたった二日間で散った恋。短すぎるっっ

出会ったその日にベッドインなんてのは、今の時代では珍しくもなんともない男と女の光景だけども。それだけで「愛してる」「永遠にあなただけ」「君しか見えない」もないもんだ…とおばはんは醒めた目で見てしまう。
まあ、その情熱がうらやましい、二度と戻らない青春でございますが。

でも…まあ、あれだ。今回も前作もトニー役って、なんか目立たないなあ。主役なのにっっ　「ロミジュリ」でもロミオ役のレナード・ホワイティング、マスクはいいのに、その後さっぱりでしたなっっ　そんなもんか。

して、「ウエストサイド物語」は当時、私にとっては生まれる前の映画だったので、リアルに映画館で観たわけではないので、そういう意味では好きな映画だけど、その世代と言うのではないのでありました。
私の世代ではまったミュージカル映画と言うと、

やっぱこれ、「グリース」です。映画館で観た想い出の映画で、大好きな映画。オリビアのファンだったしね。ジョン・トラボルタも良かったです。

今月観たい映画、何本かあったんですけど、なんだかんだ行けてないんですよね。ミュージアムでの展覧会も行きたいけど、行けてないのがたくさんあります。むむむ。色々あって、絞らざるを得ないのでした。ぶひー