介護をしている全ての人へ#53 ~ パワハラ上司の効用

 苦しい時、小さな親切や良き理解者の存在がどんなに勇気と幸福感を与えてくれるのかがよくわかる一日。

2019年2月22日(金) 母の日記

 夫、アリセプトが少し効いているのかここ数日あまり怒鳴り声を出さない。
 2月22日はニャンニャンニャンで猫の日。
 りんごとぶうちゃんに特別サービスで”シーバ”をプレゼント。性格が用心深くて控えめなぶうちゃんはりんごが食べるまで口をつけなかったけど、食べだしたら止まらなくなった。足元ででんぐり返しをしたり、舌をペロペロさせたり、普段出さない大声で催促。午前中で3本を平らげた。また太っちゃう。”りんご”と”ぶうちゃん”両方ともかわいいけど、普段控えめなぶうちゃんが積極的にアピールすると愛おしさも倍増。
 昨日、散歩を頑張りすぎたのか、足が重い。
 以前の職場(デイサービス施設)の同僚から電話をもらった。夫のことを心配してくれている様子。ありがたい。
 次男が買ってくれたキンドルが届く、これがあれば、本屋に行かなくてもいろんな本が読めるという。便利な世の中になった。うれしくてすぐ次男に電話。夜勤明けらしく疲れた様子。お兄ちゃんが同じものを持っているから使い方はお兄ちゃんに聞けとのこと。本代は次男が払ってくれる。感謝。
 これで、寝つきが悪い時も長い夜を楽しめる。
 夜9時前に長男が帰ってきた。カレーライスを食べながら、キンドルの使い方を習うも、よくわからない。
 吉川英治の『徳川家康』を全巻買ってもらう。次男に怒られるかな。
 うれしくなって、はやく寝床に行きたくなる。本より軽いし寝転んで本を読むにはよい。

2019年2月22日(金) 私の日記

 元の上司から、食事に誘われた。ザ・猛烈社員という感じの人で、社内で彼を好いている人はいないのではないかという御仁。今の上司も陰で悪しざまにしている。陰でというところが全く気にくわない。同じ会社の同格の役職者なのだから、気にくわないことや、仕事の進め方に意義がある時は面と向かって言えばいいのだと思う。
 その嫌われ上司のことを、実はそんなに嫌いではない。何事にもとにかく一生懸命だし、なにかあれば、かなりパワハラ気味ながらも問題点を一緒に解決してくれる。かつての部下が両親の介護と看護で苦労していると知れば、封筒に入れたお金をこっそりわたしてくれて、「何か精の付くものでもたべて、月曜日からまたがんばってや!」と声をかけてくれたりする。
 その上司が、「両親の介護が大変なら、在宅勤務してみいへんか?」と言ってくれた。そんなことできものなのか尋ねると、あした、社長に聞いてみると言ってくれた。
 唇が震えて、嗚咽が漏れるほどうれしかった。こんな上司がいるなら昭和っぽいパワハラ職場だっていいじゃないかと思う。
 帰宅後、母にキンドルの使い方を教える。凄いはしゃぎ様。
吉川英治の『徳川家康』全26巻を購入。弟に怒られそう。
 

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