さがみ

地図と海外の話題が好き!あと世界史も好き

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最近の記事

宇宙開発の主要プレイヤー

近年、宇宙の重要性は今までにないほど高まっている。それに伴い、多くの国や民間企業が宇宙進出に力を注いでいる。この記事ではそれらの国・企業を紹介する。  宇宙開発に力を入れている国として最初に挙げられるのがアメリカ、ロシア、そして中国だ。  アメリカはソ連との宇宙開発競争に打ち勝つために昔から宇宙開発に力を入れてきた。上の画像を見たら分かるとおり、アメリカの宇宙開発予算はその規模で他の国を圧倒している。現在は月面に宇宙飛行士を送り込む、アルテミス計画をヨーロッパや日本と協力し

    • 農業テロ

       みなさんは農業テロという単語を知っているだろうか。農業テロは農業に対してのテロ行為(病原菌をばら撒くなど)を指す。 <実際の例> ・1989年にブラジルのバイーア州でカカオプランテーションにカカオの天敵である天狗巣病を引き起こす菌類が発生した。バイーア州はブラジルのカカオ生産の中心地だった。バイーア州は地理的に他の地域と隔絶しており、菌類もバイーア州に入ってきたことはなかった。プランテーションの環境も味方して病気は瞬く間に広がった。ブラジルは当時世界第二位のチョコレート生産

      • ヴェネチアはスエズ運河を作ろうとした

         この前、塩野七生が書いた『海の都の物語』というヴェネチア共和国の歴史を描いた本を読んでいた。その中でとても興味深い記述を目にした。1500年頃、ヴェネチアはスエズ地峡に運河を建設することを試みたというのだ。  ヴェネチアはその頃、主要な貿易商品である香辛料をめぐってポルトガルと競争を繰り広げていた。ポルトガルはヴァスコ・ダ・ガマが発見したアフリカ周りの航路を使ってアラブ商人を経由せずに安価に香辛料を手に入れ、それをヨーロッパ市場で販売していた。ヴェネチア共和国はポルトガルに

        • マダガスカルの民族は面白い

           マダガスカルは東南アジア方面から来た人々と、東アフリカから来た人々が合わさり、それが今のマダガスカルの民族グループにつながっている。世界の中でもこのようなルーツを持つ国はマダガスカルぐらいだと思う。  4,5世紀ごろにボルネオ島からオーストロネシア人がカヌーで移住してきた。マダガスカルとボルネオ島はインド洋を挟んでおりとても遠いがオーストロネシア人には天性の航海の才能があった。現在のモルディブやセーシェルなどにあたる島々を経由しながらやってきたのかもしれない。彼らがもたらし

        宇宙開発の主要プレイヤー

          運河の歴史は鉄道との戦いの歴史

           運河は鉄道の登場以来、競争にさらされてきた。そんな運河の歴史を具体例とともに紹介する。 <イギリス> イギリスでは産業革命後に運河時代と呼ばれる運河を活用した水運が主役となっていた時代があり、大量輸送によってイギリスの産業革命を支えていた。だが運河の規格は統一されておらず、鉄道の利便性に負けた。その結果産業革命は鉄道が主役となった。 <エリー運河> エリー運河はニューヨーク州内陸で収穫された農産物を輸出するために建設された。思っている以上に陸上でのものの運搬は費用がかかる。

          運河の歴史は鉄道との戦いの歴史

          少子化対策は重要視するべきなのか?

           今、日本中で少子化対策が叫ばれている。たとえば岸田首相は異次元の少子化対策を表明した。この場での少子化対策は日本人の出産、育児への支援を指すものとする。  少子化対策の成功例としてよく挙げられるものはフランスや北欧諸国だろう。実際どのくらいそれらの国では成功しているのだろうか。それらの国の現在の出生率は1.4〜1.8程度だ。人口を保つために必要とされている人口置換水準の2.07には及ばない。また、その出生率は受け入れている移民の高い出生率で押し上げられているという側面もある

          少子化対策は重要視するべきなのか?

          おすすめの日本の運河

           運河にはヨーロッパのものというイメージが付き纏っていると思う。実際運河はヨーロッパで多くまたいまでも多くが活躍している。日本にも運河はあるが,個人的な感想としてどれもしょぼい。そんな中で自分が唯一興味を持った日本の運河、それは利根運河だ。 <利根運河> 利根川と江戸川を結んでいる運河 <できた経緯> 江戸・明治は東北地方の太平洋沿岸と東京を結ぶルートとしては 東北の太平洋沿岸→利根川→江戸川→東京がメジャーだった。 江戸時代からショートカットのため現在の利根運河の位置で陸路

          おすすめの日本の運河

          グーグルマップで見るキプロスの分断

           キプロス島は地中海西部に位置する島だ。キプロス島は現在、トルコが支援する北キプロスがキプロス共和国から独立し、ふたつの国に分かれている。両国の間には国連によって管理されている停戦ライン『グリーンライン』が存在する。今回はそれらをグーグルマップを通して紹介する。 <国境検問所>                               両方の国の首都であるニコシアに位置する国境検問所。 <グリーンライン ニコシア> 見づらいが、真ん中に二つの白い線が通っている。その

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          韓国の沖縄、済州島

           済州島について初めて知った時、まるで沖縄のような場所だと感じた。人口、面積は大きく似ている。そのほかの歴史、言語、経済、どれをとっても共通点がある。 共通点<歴史> 済州島は高麗初期まで耽羅という独立国家だった。独自の建国神話を持ち、また日本とも朝貢などを通して密接な関係を保った。沖縄は琉球王国として中継貿易などで繁栄して薩摩藩の支配下に入りながらも19世紀後半まで独立を維持した。 <言語>                              済州島では現在、済

          韓国の沖縄、済州島

          ボスニア・ヘルツェゴビナの行政区分はややこしい

           ボスニア・へルツェゴビナはバルカン半島に位置する国でユーゴスラビアから1992年に独立した。民族構成はボシュニャク人48%、セルビア人37%、クロアチア人14%と多様なため連邦制が敷かれている。 <連邦制の中身>  この国はボスニア・ヘルツェゴビナ連邦とスルプスカ共和国の二つの構成体から成り立っている。スルプスカ共和国はセルビア人主体、ボスニアヘルツェゴビナ連邦はボシュニャク人主体で成り立っている。クロアチア人はボスニア・ヘルツェゴビナ連邦に含まれており独自の国を持っていな

          ボスニア・ヘルツェゴビナの行政区分はややこしい

          グーグルアースで見る西サハラ問題

          皆さんは西サハラを知っているだろうか。西サハラはサハラ砂漠の最西部に位置する面積26万6000平方キロメートル、人口約57万人の地域だ。モロッコからの独立運動が続いている。 <西サハラ問題とは> 西サハラはスペインの植民地だったが1975年にスペインが撤退。その後モーリタニア、モロッコに分割統治されることになった。その後アルジェリアが支援するポリサリオ解放戦線という組織が独立運動を開始。1976年にサハラ・アラブ民主共和国を設立。最初にモーリタニアに集中的に攻撃し1979年に

          グーグルアースで見る西サハラ問題

          ロシア領北アメリカ

          ロシア帝国は北アメリカに進出していた時期があった。その領土について紹介する。 <アラスカ> 1799年から本格的に進出が始まった。ラッコの毛皮の採取が主産業だった。1867年にイギリスの侵攻の脅威などからアメリカに売却された。ロシア正教が先住民に布教され、現在も信仰されている場所がある。 <カリフォルニア> 1812年、サンフランシスコまで100キロの場所にあるフォート・ロスという場所に砦を建設した。農場で食料を作ったり交易をしたりした。しばらくして撤退。このことに関するロ

          ロシア領北アメリカ

          ベルギーとスイスの共通点

           ベルギーとスイスはどちらともヨーロッパに位置する小国だ。ヨーロッパのなかで二つの国は他に見られない特徴がある。  それは複数の言語が国の主要な言語となっているということだ。ベルギーではフラマン語(オランダ語の方言)話者6割、フランス語話者3割。スイスではドイツ語話者6割、フランス語話者2割、イタリア語話者1割。  他のヨーロッパの国は一つの言語が多数派をしめている。例えばルーマニアでは9割の国民がルーマニア語の話者だ。  複数の言語ということはその分だけ文化がある、または民

          ベルギーとスイスの共通点

          スウェーデンの植民地

          スウェーデンの植民地についてははあまり知られていない。なので今回はスウェーデンの植民地について紹介する。 <北アメリカ> 1637年に北アメリカに探検隊を派遣。翌年、現在のデラウェア州あたりにニュースウェーデンを建設。毛皮貿易を展開していたが、移住者はあまりいなかった。1655年オランダに奪われる。 <カリブ海> カリブ海にあったスウェーデンの植民地は二つ。サン・バルテミール島とグアドループだ。サン・バルテミール島は1784年イギリスから買取り、植民を進めるが、あまり経営がう

          スウェーデンの植民地

          北アフリカの国々の特色

           北アフリカといえば、西サハラ、チュニジア、アルジェリア、モロッコ、リビア、エジプト、スーダンを指す。それらの国々の特色についてグーグルアースからわかる範囲で紹介する。 <西サハラ> 西サハラはとにかく砂漠。そのため人口も30万人しか居ない。オアシスや沿岸部に町がある。 <モロッコ> 中東ではかなり緑が多い場所。農地は国土の18%。人口は3000万いる。 <アルジェリア> 沿岸部に厚さ100キロ程度の農業地帯が広がっている。そこ以外は砂漠。 人口は4000万人。 <チュニジア

          北アフリカの国々の特色

          スリランカの民族構成は面白い

          内戦が大変だったスリランカ。 <シンハラ人> スリランカの多数派。人口の7割を占める。仏教徒。高地と低地で文化が違うらしい。シンハラ語が使われている。 <タミル人> 人口の2割を占める。ヒンドゥー教徒。インド南部にも多数住んでいる。イギリスの植民地支配の時連れて来られた集団と、それより前から住んでいたものに分けられる。タミル語が使われている。 <スリランカ・ムーア> アラブ人商人の子孫。人口の1割を占める。イスラム教を信仰している。タミル語が使われている。 <ヴェッダ人>

          スリランカの民族構成は面白い