見出し画像

マザーグース(2)

マザーグースの歌をご存知ですか?
マザーグースと言えば、ハンプティ・ダンプティなどが有名ですね。

子守歌からあそび歌、あたりまえなことを口ずさむ歌や、歴史的事実が元となった風刺歌まで実に様々なものがあります。
それらは空想の産物とは異なり、まさに生きて目にする光景を元に、または直接ストレートに詩にしたかのような生々しさを含んでいます。
不気味でリアルで、あるいはナンセンス。
そんなマザーグースの1部を、
谷川俊太郎さん訳バージョンから抜粋してご紹介します。

ディケリ ディケリ デア
ぶたがそらをとんだ
ちゃいろいふくをきたおとこ
すぐにひきずりおろした
ディケリ ディケリ デア

かわいいこねこがわたしはだいすき
 けがわはとってもあったかい
わたしがこねこをいじめなければ
 こねこもわたしにわるさをしない
だからしっぽもひっぱらないし
 おいはらったりもしないでおくわ
そのかわりこねことわたしは
 とってもいいこでいっしょにあそぶ
こねこがわたしのそばにすわると
 わたしはこねこにたべものをやる
こねこもわたしがとってもすきなの
 なぜってわたしがいいこだからよ

えっさか ほいさ
ねこに バイオリン
めうしがつきを とびこえた
こいぬはそれみて おおわらい
そこでおさらはスプーンといっしょに おさらばさ

(抜粋元:講談社文庫 マザーグース 谷川俊太郎訳)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?