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詩 あなぶくろ

木の実を1つ
ひろっては
祖母に渡された
古い袋へ入れる

小さな林の中で
足元を見つめ、
1つ、2つ、3つ、
どんぐりをひろった

しばらく
夢中になり、
ふと見ると、
袋に大きめの穴

そういえば、
ずっと軽かったな。
あまり落ちてなかった、と
うそをついた夕暮れ。

(タイトル) 『あなぶくろ』
(作) やまざきさよこ

やるせなさには、きりがない。穴の空いた袋のように。

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