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年賀状ライフ

一昨年から年賀状を出すのをやめた。

面倒だというのが一番だが、それは賀状を作る手間というよりも、一応美術などを教えている立場で、あまりセンスのないハガキを作るわけにいかないという、プレッシャーに疲れたのだ。

少し早めではあるが、終活の一環でもある。

ただまぁこちらから出さずとも、向こうから送って来れば、それはそれで嬉しい。

なので送られてきた賀状には、寒中見舞いという形で返事を書くという形にした。

こうすれば、義理で送ってくるような賀状はあっという間になくなるし、それでも近況を知らせ合いたい人とは、なんとなく繋がることとなる。

もともと賀状など、お互い生きていることを知らせ合うのが、唯一かつ一番の用途だ。

なので、これまでも親が死んだ時にも欠礼の知らせなど出さなかったし、それで年賀状が来たら、ほっこりはしても、腹が立つなどということもなかった。

よくある「他人の家族写真など見たくない」という、型通りのぼやきもわからないでもないが、あいつもちゃんと人の親をやっているんだなぁ、などと感慨に耽るのも悪くはなかったし、相手だって、葉書に印刷されたわたしの作品など、見たくもないのかもしれないわけで、お互い様というものだろう。

だからわたしは年賀状嫌いというわけではなかった。

しかしとにかくもう年賀状は出さないと決めたのだ。
一昨年の脱年賀状宣言から2回目の正月、今年届いた賀状はすでに30枚あまりに減った。

これには少し気合を入れて返事を書く。


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