わたしの欠落について
覚えるのが苦手の分野、というのがある。
例えば英単語なんて見るだけで脳が拒否する。
これは英語がわからないのではなくて、英単語がだめなのだ。
だから辞書さえあれば英文はなんとか読める。
(誰でもそうですか?それは申し訳ない)
一方、昔がたりなどをすると、どうでもいいことまでよく覚えているから、これは記憶力の問題ではないのだろう。
思うに暗記、なかでも意味の伴わないことがダメなのである。
単語のスペルしかり、あとは電話番号とか、年号とか、元素記号とか。
学生時代、「どうしても覚えなくてはならないもの」は、語呂合わせにした。
「納豆の売れぬ日はない平城京」の類である。
英単語の方はなんとも不細工なことだが、そのままローマ字読みにして覚えた。Mondayはモンダイである。
駿台 問題 とぅえすだい
ああ恥ずかしい。
では、「どうしても覚えなくてもよいもの」はどうしたのか?
覚えなかったのである。
さて、人生の中で、そうやって覚えずにきたものの中に、「国民の祝日」というのがある。
あれはテストには出ないし、予定を組もうという時にはあらかじめカレンダーに書いてあるではないか。
それどころか何の日か知らなくても、みんなが休む日に一緒に休んでいれば、特に問題はない。
とすれば、暗記などする理由がないのだ。
もちろん元旦が休みだ、くらいは覚えた。
5月5日は子供の日、というのも語呂がいいので覚えている。
同様に10月10日は体育の日、も覚えていたのだが、いつの間にやら曜日に引きづられて、フラフラする祝日になってしまった。
毎年センター試験とかぶるので、職業柄なんとなく意識した成人の日も、同様に流浪の祝日となった。
迷惑な話だ。
昭和の天皇誕生日は、自分の誕生日に近かったのでなんとなく覚えたが、これもみどりの日に変わったことまでは知っていたが、調べたらみどりの日は別の日に移り、4月29日は昭和の日になっていた。
すでに20年近くが過ぎているらしいのだが、本当にさっき知った。
恐ろしいことだ。
胸を張っていうがそれ以外の祝日は知らない。
今日はなんの日なのだと連れ合いに聞いて、令和の天皇誕生日と知ったが、多分来年も誰かに聞く。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?