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31.絵本の制作!

 2本の絵本の作文が完成!

『セミファイナル(準決勝)―セミ達の7日間の一生―』Vol2
 
セミは、土のなかで7年間生活して、地上で7日間の一生を終える。
 
ミンミンゼミ「ミーン ミンミンミンミー」
アブラゼミ「ジージリジリジリ」
ツクツクボウシ「ツクツクボーシ ツクツクボーシ」
 
ミンミンゼミの(まさる君)が木の高いところにつかまり鳴いていました。
そこに、アブラゼミの(しょうた君)がやってきて、(まさる君)にあいさつしています。
 
しょうた君「おひさしぶりーふ、まさる君」
まさる君「やあ、ごぶさたしてます。しょうた君」
 
ふたりは土のなかでも友達で、地上にでて2日ぶりに再会しました。
 
しょうた君「あと5日間、お互いに、悔いなくがんばろうね。」
まさる君「そうだね。あと5日間か?がんばろう。」
そうして、すぐに仕事を始めます。
 
そこに、新参者のセミ、ツクツクボウシの(ゆうちゃん)がとんできました。
 
ゆうちゃん「はじめまして。ツクツクボウシのゆうといいます。よろしくね。」
ふたりは、てれわらいで、あいさつします。
 
みためにかわいい、ゆうちゃん。
しょうた君もまさる君もかおがまっかです。
どうやら、ゆうちゃんをすきになったようです。
 
ゆうちゃん「今年も鳴き声コンテストがあると聞いたんだけど・・・」
 
まさる君「コンテストね」
しょうた君「あるね。若手のセミ達は、全員参加するよ。ゆうちゃんもでるの?」
 
ゆうちゃん「そうね。出たいわ・・・ふたりは出ないの?」
 
まさる君「俺は、ことしこそは優勝したいな。」
しょうた君「ぼくも、優勝したい!・・・もちろん参加するよ。」
 
ゆうちゃん「私も参加するけど、はじめての参加なので、緊張するわ。」
 
こうして、今年もセミ達の熱い戦いが始まりました。
この「鳴き声甲子園」は、毎年やんばるの自然の森甲子園で開催。
全国の都道府県から勝ち抜いてきた、セミ達が、美しく大きな声を競う大会です。
まさる君もしょうた君も何度も大会に出場しています。
まさる君は、ベスト16まで、しょうた君は、ベスト8まで勝ち進んだことがありました。
 
審査員は、やんばる自然の森の昆虫たち、クワガタのくわがなー大会委員長、カブトムシのブント審査員、やんばるコガネムシのガーネー審査員、コノハチョウのコーノ―審査員、ヤモリからルー大城審査員。
 
きびしい審査を勝ち抜いて、優勝者には、やんばるの森「星のやリゾート きじむなーの宿」スイートルーム宿泊券7日分が10回分もらえます。
 
1回戦、ミンミンゼミのまさる君、ツクツクボウシのただし君との勝負を勝ち抜き、順調に進んで3回戦。強豪、クマゼミのマッチョ一郎との戦い、苦戦したが、ルー大城審査員の票で勝ち抜きました。
 
一方、アブラゼミのしょうた君は、1回戦から、前回優勝のヒグラシのカナ姉妹に苦戦。秘蔵の菜種油をのどにぬって、透き通る声で、くわがなー大会委員長の涙をもらい。みごと勝ち抜き、順調にこまを進めました。
ツクツクボウシのゆうちゃんも初の出場にもかかわらず健闘。
1回戦を勝ち抜きましたが、2回戦で、ニイニイゼミのしーじゃに負けました。
 
こうして、まさる君も、しょうた君も熱戦を繰り広げ勝ち抜きました。
 
大会も終盤、空模様が怪しくなってきました。
 
そうこの季節、台風です。
地球温暖化で海水温があがり、台風がたくさん発生していました。やんばるの森の生き物たちも被害にあい、たくさんの生き物が亡くなりました。台風が直撃する前に、大会を終わりたいとみんな願っていました。
 
大会は準決勝、ミンミンゼミのまさる君は、3年前の優勝者、タイワンヒグラシのマイマイとの戦い。アブラゼミのしょうた君も、5年前の優勝者、クサゼミの草野君との戦いが始まろうとしていました。
まさる君もしょうた君も見事勝ち抜きましたが、そこで台風が襲ってきました。
 
台風族は、やんばるの森を嵐に巻き込みました。
森は無残にも破壊され、虫たちにも被害が出ました。
 
まさる君、しょうた君もゆうちゃんも助かりましたが、大会は中止になりました。この大会の、まさる君としょうた君の一番勝負は伝説となり、毎年大会前にデモンストレーションで、「ミンミンゼミ・アブラゼミ・せみファイナル大会」が行われるようになりました。
 
そして、7年越しの大会には、やんばるの森に、伝説のせみファイナル勝者のまさる君、しょうた君を一目みようと世界中から昆虫が集まりました。
 
実行委員長は、もちろん!
ツクツクボウシのゆうちゃんです。
つくつくぼーし、つくつくぼーし・・・

おわり・・・

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