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ウイスキーエキスパート「熟成」

この記事の目的


・マスターオブウイスキーになるために伝える力が必要

・説明することにより自分の知識として定着させたい

・自分自身がウイスキー検定、コニサーの勉強で苦労したため情報を提供
 して誰かの役に立ちたかった



私も検定1級とプロフェッショナルの勉強でネットや本を活用しておりました。

ただ、間違った情報や調べても載ってないことがあり勉強の効率が悪かったように思えます

今回の記事は熟成に関してのテーマですがウイスキー検定3級からウイスキープロフェッショナルを受ける方にも是非覚えてもらいたい内容です


熟成


簡単に言うとウイスキーは樽で寝かすことで美味しくなります



なぜ熟成で美味しくなるのか?

蒸留させたスピリッツを熟成することで樽材成分が溶け込む

木材の成分が溶け込み様々な香味成分が得られまろやかになる

不快な香りが取り除かれる



熟成させない場合は?

蒸留したばかりのアルコールをニュースピリッツといいます。

ニュースピリッツは無色透明で荒々しい酒質になっております。

昔は熟成という工程がなかったのでそのまま飲んでいました





熟成の進行は3段階


初期段階
・低沸点物質である硫黄化合物などが揮発
・不快な香味成分が取り除かれる

第二段階
・酸化、還元反応により香味成分が生成される
・木材の成分が溶出することにより様々な風味になる
 (バニリン、タンニンなど)
エステル化の進行

第三段階
・アルコールと水分子が結合し旨味や円熟味が増加
・樽は空気を取り込むため土地により味も変化していく
高沸点成分(高級アルコール酸、高級脂肪酸)


 難しい用語が多くて正直わかりにくいですよね?

 参考書を読んでもわからない方もいると思うので太字で書いていることに
 関して説明します



硫黄化合物


硫黄化合物は発酵工程で生まれる物質で、酵母が糖やタンパク質を食べることで生まれます。

不快成分ではありますが少量であれば複雑な風味をもたらします

蒸留の際ポットスチルは銅でできているため銅と反応し取り除かれます

熟成の工程でも取り除かれます。樽は気温が上がると膨張し、下がると収縮します。樽が呼吸することで蒸散し、硫黄化合物などの不快成分も取り除かれるのです。



エステル、バニリン、タンニン


エステルとはリンゴや梨のようなフルーツだったり、花のような香りにエステリーという表現が使われます。

樽内に酸素が取り込まれることにより酸化熟成が進みまろやかな風味になります

酵母の種類や発酵時間、蒸留方法、熟成樽によってエステルの量や種類も変わってくるので無限にあるようなものです

脂肪酸という生臭く、汗臭い成分を減少させる効果もあります


バニリン
・ウイスキーにはバニラの様な香りがするものが多くあります。

・オーク樽のバニリンという成分がアルコールに溶け込みバニラの風味をも
 たらします


タンニン
渋みがある

・ウイスキー樽にはタンニン(ポリフェノール)とリグニンが含まれる。
 リグニンは分解しバニリンに変化する

・琥珀色に変化する理由はタンニンが溶け出すから


高級アルコール(フーゼル油)
・多すぎると不快な香りがするが複雑な香味成分を得るために少量は必要に 
 なってくる















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