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ブレンデッドウイスキーはなぜ安いのか

ブレンデッドウイスキーの値段について比較的安いものが多いです。

そこで今回はブレンデッドウイスキー、シングルモルト、モルトウイスキー、グレーンウイスキーの違いについて説明します

ウイスキー検定受験される方は是非参考にしてくださいね


シングルモルト


モルトウイスキーとシングルモルトの違いは何か?ざっくり説明すると


モルトウイスキーは複数の蒸留所のモルトウイスキーをブレンドしたものです


そしてシングルモルトとは1つの蒸留所で造られたモルトウイスキーのことです

勘違いしやすいのはシングルモルトはブレンドされています。

1つの蒸留所にある複数のモルトウイスキーをブレンドしたものがシングルモルトになります


蒸留所には数千の樽が熟成されておりそれぞれ風味が違います

同じ造り方なのになぜ変わるのか?

ウイスキーの風味は樽熟成で7割決まるといわれております

置く場所、樽の大きさ、材質、温度、湿度など環境で変化するのです。

そのため樽一つひとつ性格は違います

性格の違う複数の樽をブレンダーがブレンドし同じ味に仕上げていくのです


ブレンドしてあるならブレンデッドウイスキーじゃないのか?と疑問に思われる方もいるので簡単に分類します



モルト
大麦麦芽


グレーン
大麦麦芽以外の穀物。ライ麦、小麦、トウモロコシなど


モルトウイスキー
複数の蒸留所の樽をブレンドして造られたウイスキー

シングルモルト
1つの蒸留所で造られたモルトウイスキー


シングルカスク
1つの樽から瓶詰めされたもの


ピュアモルト
ブレンデッドモルトともいう。複数の蒸留所のモルトウイスキーをブレンドしたもの。 最近では使わず日本独自の呼び方


ブレンデッドウイスキー
モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたもの



少々ややこしいと思いますが検定やコニサーを受けられる方は理解することが必須なので覚えておいてくださいね

同じウイスキーでも味、香り、値段だったりが違います。

一般的にはブレンデッドは安い傾向にありますがシングルモルトは高いです。さらにシングルカスクはもっと高いです。

なぜ同じウイスキーで値段が違うのか?

ここからはブレンデッドウイスキー、シングルモルト、シングルカスクの3つの特徴を説明します。


ブレンデッドウイスキー



ブレンデッドウイスキーとはモルトとグレーンをブレンドしたウイスキーのことをいいます。

個性の強いモルトと穏やかなグレーンをブレンドすることでバランスよく仕上がり初心者にも飲みやすくなっております

そして世の中に出回っているウイスキーの大半はブレンデッドウイスキーです。

そのブレンデッドウイスキーは比較的安い値段で購入できます

なぜならグレーンウイスキーを使うことで効率よく生産が可能になるからです



なぜグレーンを使うと安いのか?



・連続式蒸留器を使うため大量生産ができる

・ほぼブレンド用なので長く熟成させる必要がない

・グレーン単体のボトルは少ない

もちろん熟成年数の長い原酒が使われていれば値段は高くなりますし、グレーン単体でボトリングされてるものもありますがかなり少ないです

グレーンは主張が少なく風味が軽いことからサイレントスピリッツ呼ばれています

日本では知多やシングルグレーン富士が有名ですね


モルトウイスキーの場合は


・ポットスチルで2回または3回蒸留するため時間がかかる

・モルトウイスキー単体で販売されているため熟成にも時間がかかる

・ブレンデッドの主役はモルトなので製造にこだわっている

モルトは個性が強いことからラウドスピリッツと呼ばれており、主張の少ないグレーンと合わせることでバランスの良い味に仕上がります。

だからといってモルトウイスキーが飲みにくいわけではありません。

スペイサイドやハイランドのウイスキーはブレンデッドと変わらないバランスのいい風味となっております



ポットスチルでグレーン、連続式でモルトを造ってもいいのか?


よく聞かれるのがポットスチルでグレーンウイスキーを造ってもいいのか?連続式蒸留器でモルトを造ってもいいのか?


造ること自体は問題ないです。

ただ

連続式蒸留器を使ったモルトウイスキーはモルト100%であってもグレーンウイスキーに分類されます


逆にポットスチルでグレーンを造ったらそのままグレーンウイスキーになります

定義は国によって違うため少々ややこしいです

スコットランド、アイルランドでモルトウイスキーと名乗るにはポットスチルを使用しなければなりません


アメリカではモルトウイスキーであればポットスチルを使用する必要はありませんが、シングルモルトと名乗る場合はポットスチルを使用しなければいけない


この辺りは知らない方も多いと思います。それに検索してもなかなか出てこない場合も多いのではないでしょうか


おわりに


今回はウイスキー検定受験される方向けの記事を書きました。

私もウイスキー検定1級やプロフェッショナルを取得した際にネットや本を読んで勉強しましたが、まだまだネットには間違った情報が広がっております。

自分のアウトプットや正しい情報をお伝えしたくこのブログを書いております。

個人的な質問に関してはtwitterより受け付けているのでフォローお願いします


twitter   @rohiwhisky




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