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スピリチュアルにハマった友人の話④

>>③からの続き

予想通り、A子はB美に電話したようだ。
が、なんと、B美個人のスマホだけじゃなく、B美の職場にまでかけてきたそうだ。
これにはB美もキレた。私もルール違反だと思う。

私が考える、職場にかけていいケースは配偶者か学校関係まで、それも事故だとか子供のこととか、とにかく緊急の時だけだ。
友達が、それもお金の無心でかけていい場所じゃない。

仕事中は電話に出られない。普通のことだと思う。が、職場にかかってきたとなると、出さざるを得ない。
B美はもう、話を聞く前に「忙しいから無理!」と切ったそうだ。

以後、B美はフェードアウト状態になるが、私は逐一、B美に相談していた。というか、一人で抱えきれない。私が潰れてしまう。

私もB美もA子の友達だ。2人とも内心、疑念を抱きながらもA子を心配していたが、私もB美も同じことを考えていた。

借金があるのってA子じゃね??

・・・ですよね~。
そう考えた方がつじつまが合ってくるのだ。
ただ例え、A子が何かにハマり、借金を作ったとしても、正直に言ってほしかった。
他に好きな人ができたとか、不倫をしているとかでもいい。
ただ正直に言ってほしかった。
友達だからね。どんなことだろうと力になりたいと思っていたよ。
でも、他の人を悪者にして、自分は被害者だから助けてと嘘をつくのはダメだ。

困っている金額が明確に出ている。20万と3万。これは何の基準の金額なのか。返済額と期限と考えると切羽詰まって職場に電話ってのも分からなくはない。
旦那にカードや通帳を取られた理由がふわっとしていたが、自分に借金があるとなると、取り上げられるのも分かるし、親権を手放すことになるのも納得がいく。

そして、なにより、前夫との間の子供(長男)がA子に付いて行かないことが最大の疑問点だ。

長男君にしてみれば、旦那と義祖母は血は繋がっていない。そして、成人して仕事もしている。家に留まり続ける理由が一つもない。
あるとすれば、同居で生活費の面が楽だと考えているか、弟たちのことを心配してか…くらいしか思いつかない。
DVで妻を放り出そうとしている人が、いくら一緒に生活した時間が長いからと言って、血の繋がっていない他人の子を受け入れるのか?ここが疑問だった。

ああ・・・薄かった疑念が、2人で話すうちに濃くなっていく・・・。


2回目の電話の時に、10月初頭には引っ越し先も決まる予定だと聞いていたのだが、その前日になってまた急展開となる。
なんでも、明日、急に出て行けと言われたというのだ。

待て待て待て・・・そんなこと急に言われても・・・。

とりあえず、我が家に来る??ということで話をしたのだが、その後、B美に相談すると、「断固拒否しろ!家に上げたら絶対ダメ!!」と強く言われ、断ることにした。
ただ、一度は了承していることを断るのはしんどい。なので、私はシェルターのような場所を探すことにした。

役所というものはここぞというときに役に立たない。DVの電話相談は17時までだそうだ。A子も相談したことがあるらしいが、正式な手続きを踏まないと、シェルターに入居できないらしいし、今は空きがないのだそうだ。暴力事件って、夜中に起こることが多いと思うのだけど。

暴力となると警察だ。警察だと匿ってくれるようなのでA子に言う。
が、A子はそんな大事にしたくないと・・・。
色々探して、NPO法人でDV被害者やホームレスの支援と受け入れを行っているところを見つけた。夜中の2時を回っていた。
電話は夜9時までだったので、望みをかけてメールをした。

朝一で、電話をもらい、当日に受け入れ可能だと言ってもらえた。信用できる場所のようだ。
すぐ、A子に伝え、A子をそこまで送っていくつもりでいた。

A子とNPOが直接やり取りをし、無事、受け入れてもらえることになった。とりあえずは一安心だ。
が、送っていくのは旦那がしてくれるのだそうだ。
私は?????となった。
結構、距離がある場所なのに…そこまでしてもらえるなら、引っ越し決まるまであと少し置いてくれればいいのに・・・。

とりあえず、私はそのNPOに対応してもらえたことのお礼のメールをして、今後の送迎などのお手伝いを申し出て終わりにした。

そして、少しして、祭りの日。
A子と同じ地区で、A子、私、B美とも共通の友達、C江の登場A子の状況の全容が見えてくるようになった。

それは想像していた10倍悪い状況だった。

>>その⑤に続く


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