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多摩川の生き物とヒト その9 その他 高尾山から城山そして小仏へ 22/05/18

高校生の時に、仲間だったH君と高尾山方面に出かけた。H君とはもう40年以上高校を卒業して以来、会っていなかった。(実情を知っている人は年齢が合わないと思うだろう。)高校生自然保護の会が発足してから私は高校1年生の時に入会した。彼も同じころ、入会したと思う。当時、1970年代は学生運動が一段落して公害問題や自然破壊が進み、自然保護活動が盛んだった。新聞やTVでは連日、スーパー林道などの自然破壊やコンビナートの汚染などが取り上げられ、見ない日はなかったほど、自然保護が盛んだった。この時に高校生でも何か、できないのかと考えて発足したのが高校生自然保護の会だった。デモや省庁などに押し掛けるなどはしなかったが、自然保護や生き物に関心を持つ高校生たちが学校の垣根を超えて集まってきた。いわば現代のグレタさんのようだ。陳情などの運動はしていなかったが、保護をしている方の話を伺ったり、尾瀬などで生物の観察など行ってきた。だからH君はA高校、私はT高校で別々の高校であった。

高尾山口駅で半世紀ぶりに会う。年賀状の交換はしていたが、会う機会はなかった。白髪が混じっていたが、50年前と面影は変わっていなかった。ケーブルカーの脇を抜け、琵琶滝へ。もうネコノメソウは終わり、イワタバコが芽吹いていた。ガクウツギがきれいに咲いていた。人々が騒いでいたので、何かと聞いたら、ジャケツイバラであった。中腹で文字通りに、蛇のようにのたうちまわるみたいに黄色い花を咲かせていた。滝行を行う滝を過ぎ、台風で壊れた道を修復した階段を上がる。キョとアオゲラかと思ったが、白い尾に黒い体。アオゲラと違っていた。物まねがうまいカケスかと思う。頂上には出たが、富士山は望めなかった。                         途中でツツドリの声が聞こえてきた。一番早く日本に訪れるホトトギスの仲間だそうだ。ユニークなオオバウマノスズクサが咲き、キンラン、ササバギンランが咲き誇る花の道である。YAMAPというアプリでも、この高尾から城山までのコースはキンランなどが咲く花の道として紹介されている。立ち入り注意の立て札があるところに入ると、クマガイソウであった。目立ち、かえって保護にはなっていないと思う。城山の休憩場で昼食。ヤマガラなども交えて、近況などに花が咲く。城山から林道ではなく、尾根道に下る。小仏川を渡る付近にはサイハイランがあった。花が一列に並び、まるで采配しているかのようであった。林道を歩き、カツラの見事な植林地からバス停へ。近くの家にもジャケツイバラが咲いていた。きれいだ。もっと伸びたら、手入れが大変だろうと思う。                           2人の50年間の歳月をあっという間に埋める山行きだったと思う。    参照 YAMAPアプリ 写真は多摩川のもの。


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