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メンター制度の表と裏

貴方は、今の会社に入社した頃の事を覚えていますか?
凄くワクワクした気持ちと、不安な気持ちがあったと思います。
その不安を少しでも軽減する為と、社内教育の一貫としてメンター制度というものがあります。

メンター制度の利点

メンターとは現職の経験豊富な人材であり、指導できる立場の人であり、
メンターについて教育やサポートを受ける側の人をメンティと言います。
この制度は、新入社員の仕事と心の支えとなる事が出来、活用する事で新入社員の不安を解消し、早い段階から知識を学ぶ事が出来るシステムになっています。
企業によって、入社当初にメンターが設定される事もありますが、まだまだ多くの企業ではメンター制度をうまく活用できていないのが現状です。

企業改革とメンター制度

現在の社会の流れは、驚くほど早く日進月歩と言った勢いがあり、それに伴い企業での色々なシステムの導入も早くなっています。
ただ、スピードを重視した考えや耳障りのいいシステム導入により、内容が伴わない場合も多く見られます。
今回のテーマであるメンター制度もその一つであり、内容を熟知していない場合は諸刃の剣となってしまいます。

危険な使い方

私が実際にお客様から聞いた話ですが、入社当初にメンターとなる方を付けてもらえたのですが、この方がメンターを理解しておらず、教育では無く指示のみを出し、アシスタントとして雑用を振られ、ミスをすると一方的に怒鳴り散らし、日々見下した対応をされると言った状況になり心を壊してしまったという話を伺いました。

これは、ミスをした本人も悪いのですが、企業側もメンターへの教育や人選を誤った可能性が高いと思います。
メンターになる方は、ある程度の知識以外に人格も重視しなくてはなりません。
特に中小企業では、選定出来る人材が少ないと言った問題もありますが、そもそも上司がメンターになってしまった場合は、メンティとしても意見が言い辛く、上記のようになる場合が多くあります。

正しく運用するには

実際にメンター制度を取り入れる場合に注目すべきは、
・メンターになる方は制度を理解出来ている  か?
・メンターになる方は性格的に適性はあるか?
・メンティの悩みの辛さを緩和する事が出来るか?
・企業側は制度だけを押し付けていないか?
・メンティが話しやすく信頼できる相手か?

上記5点に着目すべきだと思います。
これにより、社員の早期での成長や不安の解消に繋がる事で、
・生産性の向上
・早期離職の減少
・社員定着率の向上
・求人費用の削減
・社員間コミュニケーションの向上による生産性の向上

これだけでも多くの利点があると思います。

本当に大切な事

メンター制度にとって本当に大切な事は、メンターはメンティにとって本当に相談しやすい関係性を持てるかという事です。
メンター制度があるからというだけの企業では逆効果にもなりかねませんし、信用されなければ、相談もされません。
『メンター制度を取り入れてやった』
と言う考えでは無く、取り入れて正常に運行させる方法を考え、人選に気を配る事をお勧めします。
中長期で考えれば、利益が上がりやすいと思います。

どちらかと言うと、企業が一方的に押し付けるより、メンティがメンターを選ぶ方が効果が高いのも事実です。

今後多くの企業でも、取り入れられる考えになるかもしれませんが、取り入れる際には一度客観的に見直してから、社員に展開する事をお勧めします。


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