会社辞めようかな
早えよ。
半年前の自分から言われそう。
他人が辞めるとなったら止めないが、自分は入社してすぐに辞めるタイプではないとどこかで思っているのだろう。
辞めようかなと思った理由は2つ。
・今の仕事に興味がない
・北海道の親が死ぬかもしれない
ー興味がないー
贅沢言うな。仕事ってそう言うもんだから。
そんなふうに"社会人"に怒られてしまいそうだが、若いからこそわがままを言わせてほしい。
20代前半の時間を興味のないことに浪費している。これは明らかに人生の損失だ。
今までは、スポーツをやってきた。全国の決勝の舞台にも立った。頑張ってこれた。24時間そのことを考えた。
今の仕事は、興味が持てない。頑張れない。評価されても嬉しくない。だからこそ、結果も出ない。
何も面白くない。無限にある仕事の中で、有限な時間を使ってすることではないと、そう思った。
しかし、私も腐っても体育会だ。できないから逃げた。そんなふうに思われるのは癪ではないと言えば嘘になる。だが、それよりも人生を豊かにすることに今は価値を感じる。
ー親が死ぬかもしれないー
親父が大腸癌のステージ4だ。
私は、昭和の頑固親父に殴られながら育った。今思えばとんでもない親父だ。
だが、病にかかってからは別人になった。人が変わったように優しくなった。
ある時、帰省してガレージを見るとピカピカのハーレーが止まっていた。
母に訊ねると、借金をして親父が購入したのだと言う。私は、何も言えなかった。
90kgあった巨体は痩せ細り、腕にかつての力強さはなかった。今なら殴られても、怪我をするのは親父の方だろう。
年末年始に会うとして年一回。一回の帰省が2泊3日だとして会えるのはあと何日だろうか。
東京で、興味のない仕事をダラダラとしている場合だろうか。
北海道に戻ると、親父は「おれのことはいいから、働け。」と必ず言うだろう。それでも、何も返せていない。
教員の仕事で、過労死ラインを超える業務が常態化しながら、練習の送り迎えをしてくれた10年以上の月日を、当たり前のように過ごしていたバカ息子から何も変わっていない。変わった姿を見せられていない。
親に会いたい。自分の本心はそこにある気がする。仕事はそのあとだ。大切な人に時間を使いたい。
年末年始、実家で真剣に話をしてみる。
同棲している彼女はどう思うだろうか。
大切な人の気持ちと、自分の声に耳を傾けてみる。
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