【投資note】2022年の振り返り
1. はじめに
1.1 要旨
この文章は2022年元日の日本経済新聞に掲載される財界人の日経平均株価予想が一年たっての答え合わせである(一つの見方)。
株価は乖離していた。一方、下がって上がるタイミングは高い頻度で合致していた。ただし、観察期間が一年間と短く不確かなので、継続的に観察する必要がある。
1.2 動機
わたしは毎年元日に日本経済新聞に掲載される、財界著名人による日経平均の最高値と最安値、および、その月を予想する記事を楽しみにしている。
今回は初めて、2022年1月の日経新聞朝刊に掲載された財界著名人による日経平均の予想と実績を比較してみた。
表1と図1に2022年の日経平均予想(♦︎)と実績(●)を示す。表1については小数点以下を四捨五入してある。図1については、縦軸が日経平均株価、横軸が月である。
当然、ピッタリ予想通りとなるはずがない。
2. 株価
予想と実績の差異が±3%以内に収まっているのは2月と3月のみであった。12月の日経平均株価の予想は¥31,000超えだが、現実は¥26,094であった。
株価に注目すれば、『大ハズレ』と言わざるを得ない。
3. タイミング
タイミングはどうだろうか。
予想を集計している時に感じたことは、最高値と最安値のタイミングについては、多くの財界人の予想が重なっていた事である。
では、トレンドの変化点について、予想と実績を比較する。
(a) 1 月
予想よりも下落のスタートとなった。1月に下落する場合、その年は弱い相場になるらしい。結果的に、そうなった。
(b) 2 月
予想:下落
実績:下落、押し目の月
予想と実績の値動き:合致
(c) 3 月
予想:上昇
実績:上昇
予想と実績の値動き:合致
(d) 4 月
予想:上昇
実績:下落、押し目の月
予想と実績の値動き:不一致、逃げ遅れ
予想(♦︎)と実績(●)の折れ線グラフは3月までは似た変化を示したが、4月以降、重なることは無かった。
(e) 5 月
予想:上昇
実績:上昇
予想と実績の値動き:合致
(f) 6 月
予想:下落
実績:下落、押し目の月
予想と実績の値動き:合致
(g) 7 月
予想:上昇
実績:上昇
予想と実績の値動き:合致
(h) 8 月
予想:下落
実績:上昇
予想と実績の値動き:不一致、逃げ切り
(i) 9 月
予想:下落
実績:下落、押し目の月
予想と実績の値動き:合致
(j) 10 月
予想:上昇
実績:上昇
予想と実績の値動き:合致
(k) 11 月
予想:上昇
実績:上昇
予想と実績の値動き:合致
(l) 12 月
予想:上昇
実績:下落、押し目の月?では無かった
予想と実績の値動き:不一致、逃げ遅れ
以上から、1月を除く11ヶ月で8ヶ月が合致した。
4. その他
4.1 押し目の月
下がって底を打って上がった押し目の月は、
2月、4月、6月、9月
であった。
4.2 押しのタイミング
予想と実績を比較する。
2、6、9月の押し目月を財界人は言い当てていた。財界人の経営センスの表れかもしれない。
一方、天井のタイミングが合致した回数がほぼゼロで、対応が世界より遅れ気味の日本らしさと思う。
5. 終わりに
大変興味深い結果になった。楽しめた。
今回の結果は一年分のみで、『押し目の月を絞り込める』という仮説の裏付けにはN数が少ない。
わたしは飽き性で不安はあるが、もしnoteを続けていたら、来年も答え合わせをしたい。
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