第二言語で生きていくということ

私が初めて海外に出たのは二十歳を超えてからでした。当時既に英語は聞き流すだけでペラペラに~なんていうCMがお茶の間に流れていて、こういうのを続けていれば本当にペラペラになるんだろうなぁと淡い期待を持ってました。が、

今は断言できる。そんな甘い話はない。

英語はスポーツと似てるなんて聞くけどまさにその通りで、やったことないことはできない。日本人が読み書き•文法が得意なのは中学高校の英語でひたすらそういう訓練をやってきたから。話せないのは話す練習をしていないから。本当にそう思います。

日本の英語教育を否定したいわけじゃないです。実際どんなに英語が話せても読解ができない外国人とかそこらじゅうにいますし。海外移住の為にIELTSが必要だったり、昇給のためにTOEICの点数が必要だったりする方なら学校で文法やっといて良かったな~って絶対思います。


私は今年3○歳になりまして、数年前に運良くカナダに移住した身なのですが。いまだに感じる言葉の壁…なんとなーく英語が話せるようになって聞き取れるようになったけど、第二言語でコミュニケーションを取ることにどうしてもストレスを感じてしまう…大体の話は通じても、どうしても細かいニュアンス的なところで理解できなかったりされなかったり…とっくに会話が終わってから、あっ!さっきの話ってこういうことか!なんて時差が発生することもしばしば。

友達同士の会話ならそんなとこまで気にしなくて良いと思います。でもそれが仕事中だったらそんなわけにはいかない。コミュニケーションがうまく取れずにパフォーマンスに影響が出れば、それは仕事が出来ないとみなされてしまう。

外国副作用というものを聞いたことがあるでしょうか?


母語ほどには習熟していない第二言語を使用している最中には、一時的に思考力が低下した状態になる
(KAKENより引用)


だそうです。日本語だったらもっと頭の回転速いはずなのに…っていうやつですね。
かの有名なMedern Familyのあれ、「Do you even know how smart I am in Spanish?」
を何度も脳内再生した方、いるのではないでしょうか?

これは一時的なものなので、第二言語が習熟すれば縮小するらしいです。しかしいつになったら習熟するのか。平凡な大人が第二言語をそのレベルまで持っていくのに果たしてどれだけの時間と努力が必要なのだろうか。それまでずっとこの屈辱を味わうのか…という考え出すとお先真っ暗になりそうです。まあ今さら後戻りもできないし、自分で決めてここに来たわけだからまったくもって後悔はありませんけどね。

もちろん人には得意不得意があるので、全ての方が私と同じように感じることはないと思います。
けど、もしなんとなーく将来海外移住を考えているならば、第二言語で生きていくということのデメリットを一度考えておくと良いかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?