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コンサル独立して半年、仕事がパンクしかけて気づいたこと

中小企業診断士のフクダです。
2023年4月に前職を退職し、中小企業診断士として独立して半年。
先日早くも「いかん、このままではパンクする・・・」と思う出来事がありました。
まだ6ヶ月、仕事の件数だって収入だって大したことはありません。
なぜこうなった。今回は反省文です。

思った以上に仕事をいただいた

ありがたいことに、独立後思った以上のお仕事をいただきました。企業顧問とよろず支援拠点という継続的なお仕事に加え、スポットでのコンサルティングや講演、グループコンサル、調査研究などにも声をかけていただきました。
「(時間・能力的に)できる」「(気持ちとして)やりたい」と思ったらすべて引き受ける姿勢でしたが、決して仕事を詰め込んだ覚えはなくて、正直、このくらい楽にこなせると思っていたんですよ…

セミナー資料などのストックがなかった

セミナー・講演のお仕事も複数いただきました。独立前にも講演依頼はたまにありましたが、ほとんど「ヨロ研」絡みのテーマだったので、資料を使いまわしできました。
ところが独立してからのセミナーのテーマは様々。1時間のセミナーでも、資料を1から作ったら結構な時間がかかります。この資料作りの時間見積もりが甘くて、2日でできるかと思ったら5日かかった、なんてことも。
セミナーは単価が高いのでつい受けちゃうんですが、開業当初はセミナー資料作成の日数を多めに見積もってスケジュールを立てるべきでした。

経験不足で業務量を見誤った

初めての仕事も多くありました。調査の仕事や補助金の獲得支援など、前職で経験はあるものの、しっかりと料金をいただくためには完成度が要求されます。
こちらも時間見積もりが甘くて安請け合いしてしまい、「居残り作業」がかなり発生しました。特に補助金申請は、細かいチェックや入力作業のサポートなど、思った以上に神経を使う仕事で、うっかりミスの多い私はどうしても時間がかかります。

勉強の時間も必要

専門家の先輩たちから「ネットなど、タダで得られる情報だけで仕事をするな。正確で有益な情報は、有料で閉じられた場所にある」と教えられ、独立してからは積極的に「情報」にお金を使うようになりました。
本は最もコスパの良い情報源ですから沢山買って読みます。通信講座などの動画教材や、専門分野の有料オンラインサロン、メルマガなども購読しています。調査関連の仕事では「事前に読んでおいて欲しい」と参考図書リストが渡されることもあります。読まないと仕事に支障が出るので、できるだけ目を通します。
しかし、忙しすぎてだんだん「積ん読」が増え、「読まなきゃ、見なきゃ」というプレッシャーだけが積もっていきます。

しわ寄せは週末と夜に来る

平日は人と会ったりオンラインで話す予定で埋まります。すると、原稿や資料作り、確認が必要なメールの返信といったパソコンに向かう仕事は週末に押し出されます。
「独立したら休みがないよ」とはいろんな先輩から聞かされていましたし、自分でも覚悟していました。しかし、こんなに休めないとは。
私は会社勤めの頃から残業が大嫌いで、ダラダラ残業するのは仕事ができないやつだ!ぐらいに思っていました。しかし仕事が片付かない。早朝→昼休み→それでも終わらなきゃ夕食後、という感じでダラダラ仕事が続きます。

ついに限界が見える

ある日、ご相談者と話している最中に、猛烈な眠気に襲われました。話していても集中力が続かない。元々集中力がないのにこれはヤバイ。
仕事関係のメールの返信も遅れがちになりました。noteなんて書いている余裕はない。朝は5時から仕事しているので、朝のランニングもさぼりがちになり太る。ボランティアで引き受けている仕事はどうしても後回しになる。
日にちさえ空いていれば飲み会は断らない私が「仕事が忙しくて体力が持たない」という理由で飲み会を断る。異常事態です。

仕事を減らしてメリハリを作る

流石にまずいと思い、まず「週に1回は休む」ことにしました。
お仕事の依頼も、その仕事にかかる業務量を考えて、その成果(謝金だけでなく、その仕事によってクライアントが良い成果を得られるか)と見合うかを考えるようになりました。
具体的に言うと、私以外の誰がやっても変わらない仕事や、主催者側が「やった感」を出すためのセミナー登壇などはお断りして、自分の専門性を高められる仕事、自分が必要とされている仕事に集中していくことにしました。

超人と自分の体力・能力は違う

私の周りには、超人的な体力と能力で仕事をこなす方々が沢山います。
SNSで彼ら・彼女らの活躍ぶりを見ては「彼らに比べれば私は全然暇な方だ、もっと頑張ろう!」と思っていたのですが、そもそも体力や人間としての基本スペックが違う。超人のように働く人たちと同じくらい、働きすぎて体を壊した知り合いも沢山います。
健康第一、超人の仕事量を目指すのはやめました。

タイムマネジメントを15分単位に

とはいえ、「あの人は特別、私には無理」などと言い訳していては、自分で自分の天井を作ってしまいます。そもそもタイムマネジメントがゆるすぎたな、と反省しました。

私のタイムマネジメントは30分単位。例えば「よろず支援拠点」のご相談は基本60分。民間契約のコンサルティングは120分。オンラインミーティングは30分か60分といった感じです。

私とは桁違いの仕事をしている「達人」の方々を見ると、このタイムマネジメントの単位が細かいです。15分とか10分単位でマネジメントしている。
アポイントは60分だけど45分で解決した。といった場合に、残りの15分をロスタイムとして過ごすか、スキマ時間の仕事を入れるかでだいぶ効率が変わってきますね。

出張を見直す

一方で出張の仕事が入ると、移動時間が含まれるため基本2時間とか3時間といった雑な単位になります。最近は県内でも1時間以上掛かる場所や県外の仕事が増えてきたので、どうしても1日にこなせる仕事の件数が減ります。

「達人」は出張などで移動中の時間の使い方が上手い。電車や飛行機の中でPC仕事をしている。しかし私は乗り物酔いしやすく、移動中のPC操作は苦手。スマホでメール返信するぐらいがやっとです。
まず「それは現地に行かないとできない仕事なのか?」を考えて、現地出張を減らしていくことにしました。今はオンラインで片付く相談も多いし、現地に行く場合は現地でしかできない仕事をするように心がけました。

まだまだ先は長い

早く一人前のコンサルとして仕事を取りたい、前職の収入を越えたいと思うあまり、自分のキャパ以上の仕事をとってしまいました。
一応、9月は独立以来最高額の売上となりましたが、まだまだ目標には程遠い。75歳まで働くと決めたので、あと20年以上続けられる、サステナブルな仕事の仕方を確立することが大事です。焦らずに前進していきます。




私の開業の経緯はこちら

マイナビ農業で、私の開業についてご紹介いただきました!






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