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実現したい制作物の候補となるアイデアを複数考えてみた

私は某大手といわれる小売業の本社で、仕入れを担当する商品部が毎日使用する「商品システム」の運用改善やシステム操作トレーニングなどを担当する部署に在籍しています。

業務の中で改善したい課題を特定し、想定される効果測定からぜひ「具体化」したいプロトタイピングのアイデアを3つ検討してみました。



1,スマートフォンで実際の棚割りを読み取ると最新のデータが表示される!

■ 実現したい事

売場で棚割りをスマートフォンで画像認識させるだけで、自店の1週・月間売上、売数、荒利額、先週末在庫金額が表示されます。

■ 背 景

小売業で棚割りの効率(陳列単位の事)は仕入れを担当する商品部が分析して改善に結びつけている事が多いですが、店舗数・棚割り数が多くなると現実的に手が回らなくなり後手になってしまう事も発生しています。
よりお客様に近い店舗側からスピーディに発信できるためのツールで実現できないか考えてみました。

使用予定ツール:Teachable Machine ・ CodePenLINE Bot Power Automate DeskTop

スマホで棚割りを読み取ると各種実績が表示される

■ 想定プロセス

Teachable Machineなどのツールで棚割り画像毎のデータベースを作成します。
データベースは本部の棚割り管理システムに毎週データを更新し、そのデータを読み込みます。

棚割り管理システムで毎週データ取得する

②売場で棚割りをスマートフォンで画像認識できるようシステム連動します。(CodePenやLINE Bot使用)。

③売上高、荒利率、売上数量などの要因を組み合わせてABC分析を行い品種をA、B、Cクラスに分類し、優先順位をつける。
各品種の在庫回転率を計算し、スペース効率を評価します。
処理をPower Automate DeskTopで行います。

④上記データから店舗ごとの棚割り効率を向上させ、品種ごとの拡縮を実現します。
品種ごとのスペース配分を最適化します。需要の高い品種に多くのスペースを割り当て、需要の低い品種は縮小します。

店舗で実績確認できるメリット:
店舗で目の前の棚割りデータを把握できる事で、欠品や過剰在庫対策など店舗担当者の意識向上にもつながります。

■ アイデアの収束

棚割りシステム担当者と「アイデアの収束」

■ ヒアリング後に意識がかわった事

① ツールの役割明確化
 店舗でも商品部員が店舗巡回時にも棚割り毎の効率を素早く確認できるツールとする。
② 1店舗の棚割りでは意味がない。 店舗ごとに画像をためるのではなく、商品部提供の画像データをベースに進める。
③ 一般のスマホを使う前提なのでセキュリティ面の検証が必要。

2,店舗の欠品状況を自動計算して提供する

小売業店頭で単品ごとの欠品をなくし適正在庫の維持管理を継続する事は永遠の課題です。

弊社の欠品率定義:
在庫0以下のSKU数÷自動補充対象SKU数

在庫0以下SKU数5  自動補充対象SKU数100の場合 5÷100=欠品率 5.0%
自動補充対象商品とは、長期間定番商品として取り扱い商品部補充担当者が管理する商品

■ 実現したい事

商品部員が条件設定すると自動で店舗別欠品率、店舗別欠品発生SKUを自動計算、抽出します。 作業時間を大幅に削減する事でその次の商品補充作業につなげます。
(想定では自動計算・抽出できれば作業時間が1/10になります。)

■ 背 景

・ 商品システムから手作業で抽出し加工は可能だが、上限件数があり数回に分けて取得し加工するステップが必要で作業が煩雑。
・ 商品部担当者により加工ステップがバラバラ。

使用予定ツール:Power Automate DeskTopクラウド版Microsoft Power Automate・Excel VBA

■ 想定プロセス

・ 商品システムへログイン⇒データ抽出⇒CSVダウンロード⇒Excel加工⇒メール送信もしくはサーバへアップロードまでを自動化します。

・ 店舗部門別欠品率と店舗別単品別欠品発生商品リストの2シートを自動生成します。

生成レポートのイメージ

■ アイデアの収束

商品システム担当者と「アイデアの収束」

■ ヒアリング後に意識が変わった事

① 想定されるフローの最後「Outlookへ配信」部分は毎週日曜閉店時欠品率を「月曜朝サーバへ配信」へプロセス変更を調整します。
② 対応商品範囲について、ケース販売など設定の難易度を認識した。
 フローを再検討して設定ステップに進む。

3,自動配信メールとLINE入力で自分とメンバーのスケジュールいつでも確認できる

■ 実現したい事

共有スケジュールがスムースに管理できれば、メンバーは互いの予定を把握し、会議やプロジェクトのスケジューリングを調整しやすくなります。これにより、効率的な業務の進行とタスクの適切な割り当てが可能になります。

使用予定ツール:LINE DevelopersMakeGoogleスプレッドシート

具体的に下記①②両方で実現しようと考えました。
① PUSH型
 確認したい日付けやメンバーの名前をスマートフォンに入力すると、その日の在社メンバーや指定のメンバーの行動計画を教えてくれます。

スマホLINEに日付けを入力すると個人別予定を教えてくれます。

② PULL型
 予定がある日の朝に予定名称・開始時間・会場が自動でメールで届きます。

会議当日の朝7:00に案内してくれます

■ 想定プロセス

一番実現したい事はこのためのスケジュールを別に手入力せずにすむ事です。
①については元々SharePointで管理している個人別在館スケジュール表をGoogleスプレッドシートから自動反映。
②についてもSharePointで管理しているエクセル会議室予約をクラウド版Power Automateでフローを自動化し、メール配信まで実現で考えています。

■ アイデアの収束

メンバーへヒアリング

■ ヒアリング後に意識が変わった事

・ 元管理のスケジュールを何にするかを十分検討必要。
    現状一番有力なのはグループ内で統一管理しているOutlookからPower Automateへ連携し自動化フローを作成する事。

「アイデアの収束」は上記1,2,3の課題についてそれぞれの候補内容に強いメンバーを分け実施しました。
活発な議論ができましたので発言内容をまとめたのが上記内容です。

候補内容によりチームを分け実施

まとめ

以上、今後1か月めどに実現させたい「実現可能性の高いと思われるプロトタイプのアイデア」を3点まとめてみました。
メンバーと時間をかけて「アイデアの収束」をしているうちに、今のところ効果と実現可能性から
2,店舗の欠品状況を自動計算して提供する を深堀していこうかと考えています。
完成すれば記事にしたいと思います。
元々の商品システムが各社違いますのでそのまま参考になるわけではありませんが、全体のフローのご参考になればと思います。

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