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「人から嫌われる」ということ

 大学生の頃。人間関係を広げたいと考えていた私は、色々と行動を起こした。友達は順調に増えたが、その分人間関係で悩むことも増えた。悩みの内容とは、「約束を破られたのが悲しい」「急にそっけない態度を取られて不安になった」など些細なことだったが、当時の私にとっては気持ちが重くなることだった。すぐに「嫌われている」という言葉と結び付けて、その度に落ち込んだ。  ある時、バイト先で一緒に働いていた40代の女性何人かに、その悩みを打ち明けたことがあった。みんな悩みを親身になって聞いてくれ

    • 「すべてが苦手」という伸びしろ

       学童期、私はなにも得意なものがない子供だった。 「天は二物を与えず」という諺があるが、それどころかひとつも無かった。とりあえず5教科はすべて苦手。走らせればクラスで最下位。絵も描けず、楽器を演奏することもできない。歌も歌えない。昭和の辛口な成績表には、すべての教科に「2」がならび、人物評価も「積極性・責任感が足りず、引っ込み思案」というダメっぷりだった。友達もいなかった。 クラスメイト達は、苦手なことはあっても、それを補い、自分の立場を確保できるだけの特技を持っているように

      • 母親スイッチ、入ってます

        母親にとって最大の急所は我が子なんだ、といつも実感させられる。  私は30歳を過ぎて結婚した。結婚ラッシュは2回あった。私の周囲の第一次結婚ラッシュは25歳。第二次結婚ラッシュは31・2歳の時だった。  25歳の頃、私は仕事ばかりしていた。結婚や出産をする自分を想像できなかった。  そのうち第一次結婚ラッシュで結婚した友人たちが出産した。私は出産祝いに何を選んだら良いのか全く分からなかった。赤ちゃんを抱っこさせてもらうと、柔らかくて脆くて、どう扱って良いか分からなくなって怖

      「人から嫌われる」ということ