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冬支度、やめること一つ、願いごとひとつ

小春彩る静かな日。
予測変換された文字を追いながら6インチの中で目が疲れたら冬隣の茜色を見に出かける。

ようやく訪れた季節の便りに自分だけの記憶の絵が届く。

そんなとき、いつのまにか自分に集積していた日々のいろいろがはらりと落ち、なんだか晴々とした気分が舞い降りてくる。

クイズの神 久伊豆神社にて

さあ、予測不能の世の憂いからひとときのやすらぎを手にするんだ。

損得に振り回されていた今までを忘れ、いまのためだけに費やすこのときめきは、明日からのリセットのための蓄え。

Googleが挑む災害対策、農業、医療、コミュニケーションの難問に対して、見守り、予測、特定、防御、手助けにテクノロジーは必要であろう。
膨大な過去の積み重ねを安心、安全のために。
必要なことだ。

私たちはたくさんのものを自然界から分けていただいている。そのための生産活動に利用する人間の行き過ぎた欲にテクノロジーは警告する

一方で人と人との交渉のセオリーには禁とされる「沈黙」は、この景色の前では必要なのことなのかもしれない。

そして自然界のように様々なものから身を守らねばならない時代に生きて、たくさんの不足を補うことに執着することをやめたなら、やがて人々に安全な自然と安心な暮らしが宿ることだろう。

もみじを揺らす風にしばし耳を傾け、ただそう願う冬支度の日。

不快なヘイトスピーチや偽情報に脅かされ、貪欲る世の中に、目ばかりじゃなく心も疲れ、今日くらい美しいものとともに暖かいセーターを着込んで6インチの中に真実を一枚しまっておきたかった。

さあ、心も充電完了だ。

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