誕生日

私事ながら9月某日、誕生日を迎えた。
学生時代からすごく祝われたり、サプライズを仕掛けられるような感じの立ち位置ではなかったので、特別感は他に比べてあまりないかもしれない。だが、なんだか誕生日への価値観が変わってきたような気がする。

不思議なもので今年は誕生日まで6連勤だったが、「誕生日なのになんで仕事なんだ?」という感情はまったく持たなかった。別に祝ってくれるような恋人がいるわけでもないし、平日なので九分九厘友人は仕事だ。
ただ、少しばかりのご褒美に欲しかった本を3冊爆買いした。あと、好きなバンドのグッズも。

社会人になってから「もう◯歳か〜」と心の中で別にどうするわけでもない小さな独り言を呟くクセがついた。といってもまだ社会人2年目なのだが。そのくせ、ふとつくため息は一丁前なのがなんだか自分でも腹が立つ。

自分の中で「祝」の感情が少し薄れつつある誕生日だが、今年は思いがけないお祝いがあった。
応援する阪神タイガースが自分の誕生日に18年ぶりに優勝したのである。
前回の優勝はギリギリ記憶にある感じなので、贔屓のチームが優勝するということになんだか言い表せない違和感があった。私も阪神ファンの友人たちも、ぎこちないことこの上ない喜び方だったように思う。
今年は球場にも足を運び、テレビ中継は見れる時はどんな時でも最後まで見て、アプリでこまめに速報を見て、といった具合に久しぶりにしっかりと気合を入れて応援したので余計に18年ぶりに"アレ"をしたことがなんだか嬉しかった。
優勝した!とストーリーに投稿すると、やはりいつもより多くのいいねやコメントがついた。阪神の影響力はやはりすごい。高校や大学の同級生からもいくつか来ていた。阪神が優勝した喜びを分かち合うとともに、「誕生日おめでとう!」と一言添えられていた。やっぱり普通に祝われるのはうれしいぞ!、と阪神のおかげで再認識することが出来た。良い24歳の始まりな気がした夜だった。

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