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【鹿児島の黒毛和牛を世界へ】畜産DXで実現した「売れる」仕組み 

2023年秋月、ITの総合商社・Wizは精肉販売会社・株式会社1129と資本業務提携しました。
互いの事業領域であるIT×畜産で、どのような畜産DXを巻き起こし鹿児島の畜産業界を変えていくのか。
今回は、株式会社1129代表・大隣佳太さんに、ご自身の経験から導き出した「売れる」畜産業の仕組みや展望についてインタビューしました。ぜひご覧ください。


▼この記事はこんな人におすすめ
・鹿児島の地域創生に興味のある方
・店舗運営・支援について相談したい方

IT×畜産×鹿児島の可能性

―なぜWizとタッグを組むことになったのですか?
大隣:鹿児島を盛り上げたい!という思いが同じだったことと、IT×畜産という組み合わせに面白さと可能性を感じたからです。

―鹿児島において、Wizのどこにシナジーを感じましたか?
大隣:僕は鹿児島の畜産農家で生まれ育ったのですが、地元から畜産業を盛り上げたい、世界に発信したいという気持ちが強くありました。そんな中で、鹿児島の街・食・自然・歴史・人・スポーツなど、あらゆるコンテンツから地方創生を図ろうとされるWizさんと出会い、畜産分野からも共に鹿児島の未来を描けるなと感じました。

―IT×畜産については、どんな可能性を感じていますか?
大隣:11年前から、EC、Webマーケティングなど、IT周りについてのキャリアを積み始め、ITの力を使えばマーケットが一気に広がることを知りました。畜産業界も世界中のさまざまな顧客から注目してもらえるのではないかと思えたからこそ、ITの総合商社・Wizさんとのタッグは、僕が広めたい黒毛和牛の訴求力を高めてくれると信じています。

黒毛和牛を売るために学んだITへの道

―IT周りのキャリアを築かれた理由は?
大隣:和牛を売りたくても売れないという苦い経験をしたからです。24歳で家業を継ぎ、良い肉を作って和牛オリンピックに出し、和牛で大きくなりたいという目標ができました。しかし、口蹄疫とか狂牛病で苦しみ、10年前に畜産業を廃業。一度歩みを止めて海外に出たのですが、帰国したとき「やっぱり和牛を売りたい!」という気持ちが湧き上がってきまして…。
そこから「売れる」ための知識を得たいと思い、ECやWebマーケティングを独学で学び、その後、IT企業へ就職しました。

―そこからどのように「売れる」を実現させたのですか?
大隣:ITによって売れる手法を習得したあと、「まだ注目されていない商材に新たな価値を掘り起こし、世界中にサービスを提供する」ことを目的とした、株式会社バリューを設立しました。そして2020年この理念を継承させ和牛のEC販売に特化した会社・株式会社1129を立ち上げました。
時を同じくし、畜産仲間だった有限会社末吉畜産さんから「良い肉ができたので世に広めてほしい」という声をいただき、1129から本格的に鹿児島産黒毛和牛を売る戦略を練り始めました。

大隣:全国の食卓に届けられるようECサイト運営を基盤にし、黒毛和牛の各部位のカット方法・調味料との相性などを研究するラボの開設や、薩摩ファームブロストさんとの商品(ビーフジャーキー)開発など、黒毛和牛のポテンシャルを存分に引き出すための取り組みも行い、2021年には「にくと、パン。」2022年には「にくと、うどん。」という、各パーツの料理方法とおいしさを追求した店舗設立に乗り出しました。
EC、商品、店舗が回りはじめ、ようやく「売れる」が形になってきたように思います。

Wizと実現させる「売れる」仕組みづくり

―店舗運営後にWizと出会うわけですね。
大隣:そうです。各店舗のブランディングが構築できてきたので、飲食領域をどなたかに事業譲渡したいと思い、開業・店舗運営コンサルティングをされているWizさんの「開店ポータル Biz」に相談しました。でも話は違う方向へ進み...(笑)。僕のやっている黒毛和牛販売の取り組みと鹿児島から世界へという気概をWiz・代表の山崎さんに興味をもってもらい協業へという運びになりました。

―畜産農家の課題をWizと共にどのように解決していきますか?
大隣:畜産農家は売るノウハウを知らないことが課題です。販売先を開拓する術を持っておらず、長年、農協に頼るしかない状況が続いていました。でも、Wizさんの事業である、DXサービスの提供・営業代行・補助金支援などを活用すると、短期間で効率的に売れる仕組みを構築できるんですよね。だから僕は畜産DXを起こすべく、Wizさんと共に畜産の販売スキームを完成させたいと考えています。

今後の展望

―最後に、大隣さんの今後の展望を教えてください。
大隣:3つあります。1つ目は、Wizさんが、鹿児島のプロバスケットボールチーム・鹿児島レブナイズから派生させようとしている経済圏のハブ的な存在を担いたいなと。そして鹿児島全土に活性化に向けたチャンスを提供できたらなと思っています。
2つ目は、選手のセカンドキャリアをつくりたいですね。飲食業界が抱える人材不足とプロ選手引退後の職業支援がうまく嚙み合えばいいなと考えています。
最後は、鹿児島レブナイズなどの外国籍選手に黒毛和牛の価値を知ってもらい、フランチャイズで1129のハンバーガーを母国に持って帰って展開してほしいと思っています。世界中に和牛を広める新たな「売れる」手法として目指しています。

さいごに

鹿児島の畜産物は世界に誇れる品質とストーリーがあります。今後、Wizの持つITの知見・技術を集約し、鹿児島の黒毛和牛・畜産物の魅力を最大限に引き出す畜産DXを展開していきます。ぜひご期待ください。

プロフィール

大隣佳太
株式会社1129代表。牛の人工授精や受精卵移植などの知見を持つ肉師。
鹿児島県南九州市で家業の畜産経営に従事した後、2012年に畜産業を廃業。
翌年、EC、WebマーケティングなどのIT周りの知識を習得し福岡のIT企業に就職。
会社員時代を経て、2018年に福岡で株式会社バリュー設立。
ECコンサルやWebマーケティング、アプリ開発などに従事。
「やっぱり和牛を売りたい!」思いを実現させるため、2020年、通販専門精肉店・株式会社1129を設立。
現在、黒毛和牛の魅力を発信する飲食店「にくと、パン。」「にくと、うどん。」を展開中。


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