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読んだ本メモ「否定しない習慣」で得た考え方のおかげで反対意見が言いやすくなった話。

去年は読んだ本についてスケジュール帳の後ろにある自由欄に1冊1ページでメモを残していた。今年もその方式で残すつもりだけど、こっちのnoteに再掲しても良いかな、と思うものは残していこうと思います。

こんな感じのメモ。読んだ直後に書くのが大事。直後じゃないと忘れてしまうのよね。

この本は、帰り道の本屋さんでたまたま見つけて買った。私は帰り道の本屋さん大好き。ウィンドウショッピングでお洋服や雑貨やインテリアを眺めるのと似た感覚と思う。洋服は10分と持たないけど、本屋さんなら半日は過ごす自信ある。

本を眺めてるだけで楽しいけど「◯◯という本ありますか?」と書店員さんに尋ねるお客さんが居て、それに対応している会話が聞こえてくるのが好き。時々めっちゃ面白い本探してる人とか、全然違う作家さんの名前言ってるのに見つけてくる店員さんが居たり、人生相談みたいになってたこともあり、奥深い。

本題に戻ってこの本「否定しない習慣」を読んだことで私が手にしたスキルは、逆説的だけど、「反対意見が言えるようになった」こと。

反対意見が言いやすくなった。

人の話を聞く時や聞いた後(と言うか相手が一呼吸入れるや否や)、すぐに自分の経験や自分の考えを話し始めること、しかも「でもね」「だけど」「それよりも」「私なんて」などと言う、相手は間違ってるぞ、今から私が正しいことを言うぞ!っていう人は最悪だよね、ということは、既に広く知られてると思う。

私もそれは100%賛成。特に年齢や立場が上になってしまった今は、気をつけてないとすぐに自分の経験談を話したくなるから、特に気をつけてる。

でも、だからと言って、(私は違うと思うなぁ)(うーん、なんかしっくり来ない)と感じてる時でも、「なるほど、そうなんだね」と受け入れて否定しない、というのはどうなんやろ、とは思っていた。否定はしないけど、私は私の意見も考えもあるんだよなぁという時。

「否定しない」けど反対意見を言う基本スキル!

こんな流れ。

・まず受け入れる。「そう考えてるんだね」
・許可を得る。「私は違う考えなんだけど、聞いてもらっていい?」
・話す。「私はね…」

こういう作法で意見を述べれば、相手もまた、自分と異なる相手の意見を受け入れようとしてくれるので、「否定された」という感情ではなく、「自分の意見を受け入れた上で異なる意見を話してくれた」と感じるものですよ、とあった。

これは、確かにな!と思った。
以後、仕事でも、夫や子どもと話したりする時でも、取り入れている。

必要以上に自分の意見を引っ込めたり、本当の気持ちを隠して会話を続ける必要がなくなるので、なんだか健康的な感じがする、

「冷蔵庫にしまう」というスキルも。

相手が「こうしたい」「ああしたい」と希望を述べて、でもそれは難しいな、と思った時には、いったん保留にして「他の案はないか」と尋ねてみる、というのを、「冷蔵庫にしまう」と表現している。

晩ごはんに何を食べるかで意見が違った時の話で例えてた。

「今夜はうなぎが食べたいから買ってきたよ」

「ありがとう。実は今日は体調が良くなくて、うなぎは冷蔵庫にしまって、元気になって明日食べたいな」

「それなら明日にしよう、うなぎは冷蔵にしまっておくよ」

こんな感じのエピソードで書かれている。
とっても理解しやすい。

これを読んでから、メンバーとの打合せや1on1で、「いいね!他にはある?」と聞いてみるようにしている。

最初の案をしっかり承認しておいて、まだ他にあるかな、とやるのがコツだと思うんだけど、思った以上にどんどんいろんなアイデアが出てくるから、これまで私が自分の案を重ねて話したり、それを反省して「それでいこう」とアッサリOK出してたのは、相手の可能性を引き出せてなかったな、申し訳なかったな、と思った。

いちばん気に入った話。

日本も徐々に変わってきてるけど、日本と欧米では、「人の意見を受け入れる」ことと「自分の意見を主張する」ことの真剣度が違うんだ、という話。

日本では。

人の意見を受け入れずに、すぐに否定的な意見を述べてしまう。否定された側は「否定された」と落ち込んで、それ以降「もう自分の意見を言うのはやめよう、どうせ否定されるし」と、自分の意見を言わなくなってしまう。

欧米では。

相手の意見を尊重して受け入れる。けれど自分の意見もちゃんと言う。仮に真反対の意見でも、それによって関係性が悪くなることはなく、「私たち違う意見を持っているね」ということを認め合った上で、どうしようか、と話を続ける。

こんな例が書かれていた。

ヘアスタイルを変えた女の子とその友達との会話。

「おはよう、髪型変えたのね!」
「そうなのよ、どう?」
「素敵だけど、私は前の髪型の方が好きかな」
「そうか、でも、違うイメージにチャレンジをしたかったの。だから私はこれが気に入ってるのよ」
「チャレンジしたかったんだ、それならOK!すごく良いと思う」

こんな会話ができるってすごくいいなーっ。

「前の髪型のほうが似合ってるな」と仮に思っても、なかなか言えない。わざわざ言わなくても良いことだし、相手も気分悪いかもしれないし。

無難な会話だとこんな感じかな。

「おはよう、髪型変えたのね!」
「そうなのよ、どう?」
「素敵ね!」(ほんとは前の方がよかったけど)
「ありがとう!」(思い切って冒険したけど、そうでもなかったかな)

摩擦はないけど、友人の思いも知ることはできていない。

仮にネガティブなことでも、感じたことを率直に言うことで、「チャレンジしたかった」という、友人の思いの深いところを知ることができる。そうか、彼女は今チャレンジしたいという気持ちが強いんだ、と知ることで、一緒に仕事をしたり勉強したり遊んだりするなかでも、彼女の行動を理解しやすくなるし、応援しやすくなりそう。

もちろん、幼い頃から、個としての自分を大事にすることと、自分のことと同じように相手も尊重することを身に付けてきた欧米と日本とは違うから、やってみようと思っても難しいとは思う。

でも、できればこんな会話ができる関係性の人を増やしていけたらなーと思う。たぶん、土台にしっかりとした信頼関係があれば、日本ででもできるんだと思う。まずは信頼関係の構築から。やっていきたい。

林健太郎さん著「否定しない習慣」



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