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2022もみじハント初め

10/28金曜日、残っていた最後の暑中休暇をいただいて、今年最初のもみじハントに出かけてきた。夏休みじゃなくてもう秋休みだネ……


行き先は、山梨県にある富士五湖のひとつ、河口湖。

例によって休暇を合わせてくれた恋人(菩薩)と共に、色づき始めのもみじを楽しみつつ、富士山をこれでもかってーくらい拝もうぜ!

……と、鼻息を荒げて出かけたのですが。



展望台行きロープウェイ
驚きの眺望ゼロ
いつ見ても狂気の沙汰としか思えない造形・FUJIYAMA
(絶叫系は注射と並んで大の苦手民)


予報では一日晴れマークだったはずが、到着してみたらこれこの通り。富士山方面はがっつりと雲のカーテンで覆われていた。相変わらずあっさりと逢わせてくれない、愛しいけれど憎いお方である。

しかしながら、思ったよりも鮮やかに色づいていた葉っぱたちが我々の心を慰めてくれた。


こういう、赤黄緑のグラデーションが楽しめるのは色づき始めの時期だけなんだよなー。
深い紅に染まった晩秋のもみじもいいけれど、こういうのも大好き。

夫婦どんぐり
もみじ型絵馬 きゃわわ
もみじもいいけどつつじもいい
天ぷらにして塩振ったらうまそう


展望台と湖畔をぷらぷら歩きながら、ひんやりした秋の空気をたっぷりと補給した。四季折々で楽しめる空気の匂い、それぞれをこよなく愛しているけれど、いちばん好きなのは秋の匂いかもしれない。スンスンが止まらない。


さて、おいしい空気を吸うと腹の虫が騒ぐのは古来より定められし我らの宿命(デェステニィー)である。

午後にさしかかったところで、恋人が目星をつけてくれていたお店へと向かった。



この可憐な店名、てっきり我々は『わか』だと思っていたのだけれど……


のれんにご注目!


なんと!お店の読み方は『わかな』だったんである。

いやしくもワカナを名乗る身としてはテンションを上げざるを得ないところだが、そのテンションは席についてメニューを開いた瞬間にスパークした。


和奏で「わかな」

こ、これは……!!!!!

嗚呼、ひょっとして君は私が来るのを待っていてくれたのかい?いや、何も言わなくていいんだ……分かっているさ、君の胸の内は。ごめんよ、ずいぶんと待たせしてしまったね……でも、やっと逢えたね…………マイスウィートベリー…………


……という私の胸の内をすばやく汲み取ってくれた恋人が「赤と白どっち呑みたい?両方行っとく?」とたずねてくれたので、いつも私ばっか呑んでほんとすいませんじゃあ赤で!!!と鼻息荒くオーダーさせてもらった。相変わらず揺るぎなく菩薩。


山梨県産マスカットベーリーAを使った赤ワイン。透明度が高く、日に透かすと実に上品な色合いが楽しめる。口当たりはさらりと軽くさわやかで、昼下がりにいただくのにもってこいのおいしさだった。

さすがに1本吞み切るのは自重いたしまして、残りはおうちに持ち帰りました。空き瓶、捨てられなくて飾ってあります。


この日のお昼ごはんは、馬刺し付きのざるそばセットに天ぷらの盛り合わせ。
お蕎麦といえばやはり長野産がいっとう好きでありますが、山梨生まれのお蕎麦もこれまたハイレベルなんですよねー。こちらのお蕎麦は淡麗な色合いにふさわしく、きりりと清涼感のある口当たりで大変おいしゅございました。天ぷらがまたね、アチアチのサクサクで……(ジュルリ)


しかしながら、この日の昼食で私の胃袋をがっちりと掴んだのはこちらであります。


BA SA SHI !

体感的にひゃくおくまんねんぶりで食べた馬刺し。どうですか、どうですかこのあでやかな佇まいときたら!!!控えめに申し上げてエロスの権化だよね……そしてその味わいも、この見目麗しさを裏切ることなく、なんとも官能的。しっとりと濡れた肌、口の中でとろける香り高いボデェ……脳味噌が完全にバグるおいしさ。添えてあるしょうゆ漬けのにんにくがまたおいしくておいしくて震えた。生のお肉って滅多に食べないけれど、たまに食べるとなんつーかこう、『血肉を喰らう』って感じがして非常に興奮しますね。


ふたり揃ってお腹まんぷくになり、馬刺し効果で何だか体温も上がったので、示し合わせるでもなくコートを脱いだまま再びもみじハントへと向かう。

その途中で、実に私の心をぐっ……と掴む建物を発見した。


廃業になったまま放置されている旅館?宴会施設?みたいなところなのだけれど、もう見つけた瞬間「ちょ!アレ!あれえええ!!!」って鼻息を荒げて駆け寄らずにはいられなかった。

こういう廃屋って大好きなんです……


っかー!たまんねえなオイ!!!

「ちょっと見てよあの錆び!エロすぎやしません?!」等とブツブツ言いながらシャッターを切りまくる私。


人工物が朽ち果てるさなかで植物に蹂躙されてる感にたまらなく興奮してしまう癖の持ち主ゆえ、たっぷり30分は粘って写真を撮りまくった。その間恋人はいつものようにニコニコと付き合ってくれたのだけれど、私がひと息ついて額の汗(興奮=発汗不可避。汗かき大魔神のつらみ)を拭ったタイミングで、「ワカナ、ちょっと向こう見てみ」と声をかけられた。

彼が指差した先にあったのは

そう、富士山です!やっとやっとお姿を見せてくだすった!!!

っかー、まったくよう……焦らしやがって……でも嫌いじゃないよそういうの。

やはり富士山は雪がつくと一段と格好良いなあ。

「この、雲を脱ぎきらないところがまたなんともイケズだよねえ」「位置的にブラジャーだな」「いや腹巻きでしょうよ」「ブラだって」等となごやかな会話をしつつ、ようやくお目見えを許された喜びに浸る。

うまいこと撮れなかったけれど、陽射しを浴びてきらきらと輝く湖面が大層うつくしかった。



途中なんとも味わい深いおもちゃ屋さんを見つけたりしつつ、のんびり歩いて次の目的地に到着。



もみじ回廊の入り口付近はまだまだ青かったものの

川の上流に差し掛かると、色づいた木々が少しずつ現れ始めた。


あらあ~(*´ω`)いいじゃないのお~

予想よりもかなり色づいて待ってくれていたもみじたちに、汗かき大魔神再度発汗を余儀なくされる。

この日はいつもと少し違った撮り方でも遊んでみた。



あこがれの君ことのりまきさんが、新しい相棒GRくんで様々な撮影を楽しんでいらっしゃるのを見て、私もぜひやってみたいと思っていたのです。

普段ならこうして野外で植物を撮る時、明るく撮れる設定にするのだけれど、この日は絞りを色々といじくって遊んでみた。

開放
絞る

F値をちょっといじくるだけで、同じアングルでも全く違った雰囲気の写真が撮れる。これだからカメラ遊びは辞められない。きっと足腰が達者なうちは、ばーちゃんになってもこのおもちゃは手放せないだろう。

秋が魅せてくれる鮮やかさは、絞り気味にして暗いトーンで撮るのもかなり好きだな、と新たな学びを得た。


エモいカップルさん

このアングルで広角で撮れたら最高だったのだけれど、私は広角アングルの構図を決めるセンスが絶望的に欠落しているため、何度撮ってもいい絵が撮れなかった。残念無念である。

こういうこと言うのは大変おこがましいけれど、いつかはのりまきさんみたいに、ドラマティックな空とその下に広がる風景を格好良く切り取ってみたいものです。センスの無さは地道な鍛錬でしかカバーできないと思うしある程度まではカバーできると信じているので、引き続き精進したい。


もみじ回廊散策中に見つけたすてきな美術館。残念ながらこの日が休館日だったので、ぜひともリベンジしたい。



たっぷり歩いて駐車場に戻ると、遠くの山並みを黄金色の光が照らしていた。

よきもみじハント初めでありました。



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