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ほのぼの生きる  180_20230721

気持ちを伝える

昨日、カスタマーサービスの話を書いたのだが、急に思い出したことがあるので、書き留めておこうと思う。

6月初めに九州に旅行した際、福岡空港に降り立った時、ボーディング・ブリッジ(搭乗通路)のところに10名ぐらいの空港職員がずらーっと縦にならんで「ようこそ、福岡空港へ」と笑顔で迎えてくださったのが、とても印象的だった。

私は勝手に「空港の皆さん、やっとコロナも落ち着き、搭乗客も戻ってきましたね。よかったですね。今まで大変でしたね。」といきなり胸が熱くなって、少し目に涙をためながら、通路を歩いた。

旅行最終日、福岡空港から羽田に向かう際、急にあの時の感動が押し寄せた。
あーなぜ福岡空港で、あの感動に対してお礼が言えなかったんだろう。
ちょっぴり後悔が残った私は、羽田空港に着いてからなんとかそれを伝えたいと思った。
同じ航空会社(航空業界?)なのだから、いいじゃないか。
しかも地方空港のそうした取り組みは、そこだけで終わっているものなのか。
本社さん、おたくご存じです?(余計なお世話じゃっ)

私は福岡空港の感動をどうしても同航空会社の方に伝えたくて、羽田空港でご意見箱を探したが、見つからない。
そこで、カスタマーサービスカウンターに行き、「あの・・・ご意見箱はどこですか?」と尋ねた。
カウンターの女性職員2名が少し青ざめた表情で、「意見箱は設置しておりませんが、どのようなことでしょうか」
あれ?なんかクレーマーかなんかかと思われてる・・・


私は伊丹空港をよく利用した(過去形)。
コロナ前になるが、伊丹空港は大々的な改装が行われた。
その時、いつも利用していた「たこ焼きやさん」がなくなってしまったのだ。
私は、そこの「たこ焼きやさん」を必ず2回(往復時)利用していた。
ソース系の食べ物が好きなのだ。
ある日、行きつけのたこ焼きやさんがなくなっていたため、私は「ご意見箱」に意見を書いた。
「伊丹空港は私が帰省の際に利用している重要な場所で「たこ焼き」を食べることによって、ふるさとを感じられる場所なのです。到着してまず「たこ焼き」を食してただいまと感じ、出発する前に「たこ焼き」を食して行ってきますと思う。そういう大事な食べ物です。ぜひともこの空港から「たこ焼きやさん」をなくさないでください」

私にとって伊丹空港のたこ焼きは、駅そばのようなものだった。

それから伊丹空港には行っていないのでどうなったかは分からないが、各空港には「意見箱」があるものと思っていた。


羽田空港で「意見箱」を探すが見つからない。

そこで、サービスカウンターに辿り着いた私は「意見箱はありませんか」と聞いたのだ。
「意見箱はございません」という空港職員に対し、
「それでは意見がある場合にはどのようにお伝えしたらいいですか」とやわらかく、そう!至ってやわらかく丁寧にお伝えした。
しかし、空港職員の緊張度はますます高まるばかり。顔がひきつっていくのが分かる。
「当社のホームページよりお問い合わせメールがございます」
「メールをするほど、そこまでの意見ではありません」
そこで、仕方なく、
「苦情ではありません。福岡空港で空港の職員さんたちがずらーっと並んで笑顔で迎えてくださったのが、とても印象的で、涙が出るほど感動したので、そのことをお伝えしたかっただけなので、大丈夫です」

瞬時に、空港職員さんたちの顔の筋肉が緩む。
「あーそうだったのですね。わざわざありがとうございます。」
「いえ、こちらこそ。コロナで航空会社さんは大変でしたよね。これから人が増えるといいですね。頑張ってください!」

颯爽と歩き去るうぉんのすけ。
あー清々しい気持ちだ。

こんな応援のメッセージ。メールなんかで送れるかいっ!
2人の航空職員に伝われば十分じゃ。

福岡空港の皆さまに届いているといいなぁ。

繰り返しになるが、私は決してクレーマーではありません。

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