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ほのぼの生きる  173_20230713

子どもを叱るタイミング

私は6月上旬オーストラリア・ブリスベン滞在中、友人の家にお世話になった。

友人には3人の子ども(小6女子、小3男子、年中女子)がいる。
私が滞在していた1週間、かなりの時間をゲームに費やしていた。
2台のタブレットを3人が取り合い。
年中(5歳)さんが一番不利な状況であるが、喧嘩しながらも3人が和気あいあいと過ごしていた。

私は小3男子(仮称:たあちゃん)が一番気になっていた。
ゲーム中毒?3人の中でタブレット(ゲーム)依存が酷いように見えた。
時間があればすぐにタブレットを手にする。

たあちゃんは、お母さんの言うことを全く聞かない。
無関係の私が聞いていてもイラっとするくらい口答えをする。
お母さんは大変だなとただただ心配する。

私は、よそ様の子どもを積極的にしつけるわけにいかないから、黙って見守っていた。
時々、妹(仮称:まゆちゃん)と激しく喧嘩になって、まゆちゃんが泣きだしそうになった時だけ、仲裁に入った。

そもそも子どもたちにとって、ゲームは毒なのか。タブレットは悪なのか。

たあちゃんはオーストラリアの地名をたくさん知っていた。
マイクラ(Minecraft)というゲームで覚えたらしい。
歴史上の人物などもゲームでいろいろ覚えたらしい。

私がオーストラリアに2年滞在していた時、救いはYoutubeだった。
そしてなぜか「PCトランプゲーム」と「数独(スウドク)」。
疲れた脳を癒してくれる、精神のバランスをとっているんだ、なんて勝手に思っていた。
日本と異なる環境なんだから、これぐらいいいだろう、と。
不思議なことに帰国とともに全くそういう症状がなくなった。

そんな自分を思い出し、友人に
「海外生活は、子どもたちにとって誰でも体験ができるわけではない、恵まれている環境かもしれないけれど、彼らに選択権があったわけでなく、親の都合である意味強制されている環境なんだから、少しは息抜きも必要なんじゃないかしら」
と申し出た。友人もそうですよね~と少しだけ納得していた。

しかし、それは突然起こった。

友人が急にキレたのだ。
私も不意打ちすぎて驚いた。
怒られた子どもたちもビックリだ。(あっ、でももしかしたらいつもこうであれば、慣れてるのかな?)

友人は、突然、ゲームをしている3人の子どもに激情し、
「いいかげん止めなさい!」と怒り出した。

あれ?私だったら、もっと違うタイミングあったように思うが・・・

その時は全然子どもたちも騒いでいなくて、注意すべき雰囲気でもないように思えたのだが、誰ももう止められない。友人は15分以上、ずっと同じことを繰り返し、とにかく怒っていた。

実はこの日、たあちゃんの誕生日であった。
朝からずっとみんながたあちゃんの誕生日のことを気にして、皆で買い物にも行ったりした。
私もたあちゃんの誕生日プレゼントを買ってあげた。
みんながいい雰囲気だと思っていたのは私だけだろうか。

私は友人が怒っていることについてどうこう言うつもりもないが、たあちゃんの誕生日にたあちゃんが怒られているのがとてもかわいそうになってしまった。
昨日でもよかったし、明日でもよかったのに・・・なぜ今日?
子どもはこういうことに深く傷ついたりしないだろうか?
私だったら傷ついちゃうなぁ。

私は「今日はたあちゃんの誕生日だから楽しくね」と言ってその場を収めた。
友人も吐き出すだけ吐き出したら、少し冷静になっていた。

次の日、たあちゃんは「9歳になったからもう子どもじゃない」と言った。
私が「どんな風に子どもじゃないの?」と聞いたら、「もうワガママを言わない」と答えた。
私がオーバーに「おおっ、すごいねぇ。もうワガママ言わないんだ!」と言ったら、急に不安になったらしく「あっでも、パパとおねえちゃんには少し甘えようと思う。ママと妹を大事にする」と言った。

これって結局、ママの言うことはちゃんと伝わっている証拠?
子どもってすごいなぁ。

友人は、あえて誕生日だから叱ったんだろうか。
私の目の前で激情してしまったため、バツが悪そうにしていたので、それ以上は私も何も言わなかった。彼女の心理は分からない。
(・・・というか、私自身が彼女のストレスの要因の一つになっていた可能性もあるな。)

誕生日の前後って何か悪いことが起きる、みたいなジンクスが私にはある。
期待しすぎるからなのか。そういう星回りなのかは分からないが、いつも誕生日はあまりいい思い出がないなぁ~

誕生日に叱られて、お母さんの笑顔ではなく怒り顔を見たこと。
家族でない大人の前で怒られて、ちょっと恥ずかしかったこと。

案外そっちの方がインパクトがあって、気が引き締まるものなのかなぁ?

あれからもう2週間。彼らは元気にしてるかな?


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