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明日の種をまく 115_20240108

他人の子どもはよく見える

年明け、我が実家には姪っ子(小4)と甥っ子(小2)が来ていた。
両親と孫の時間を邪魔してはならぬと思い、実家にはしばらく電話をしなかった。
昨日久しぶりに母から電話があった。

「うぉんのすけ元気にしとった?」
(あー、これは長くなるパターンだ)

「うん、皆来とったけん、遠慮して電話せんかったわ」
「もう帰ったで。あー疲れた。あんた今何しとる?」
「大学のレポート書いとる」
「あーそっか、ほいじゃ邪魔しちゃいけんけん、またにしよーかな?」

こういう時は家族優先。
私はレポートを断念し、長電話(結局2時間)に付き合うことになった。


妹と姪っ子が出かけて、甥っ子だけが両親のところに残された時の話。
「ばあちゃん、アイスクリームが食べたい」
「うん?お姉ちゃんたちが帰ってきてから皆で食べようや」
「ちがう!ぼく、今ほしい。今ちょうど一人の時にアイスが食べたい。ぼくだけのためにアイスクリームちょうだい」

「ぼくだけのために」と言ったそうだ。
次子にあるパターン。兄弟がいると上の子のペースで物事が進んでしまうことがよくある。
私は長子なので自分で経験がある。そして大人になってから次子(妹)に悪かったなぁと反省している。

「よしわかった」と母は答えたそうだが、ここからが問題である。

この出来事は夕方5時半のこと。
母は6時には夕食を食べさせてほしいと妹に頼まれ、一生懸命カレーを作っていたらしい。
とかく夕方台所に立つ主婦は忙しい。
75歳の母はあれもこれもマルチタスクもこなせない年齢である。
そして物忘れもひどくなっている(これについては性格的なことか。私も同じ)。

「お母ちゃんも夕飯の支度に追われて忙しくて、うっかりアイスクリームのことを忘れてしまって・・・結局なんだかんだで9時半にごめんよ、ってアイスクリームを食べさせた・・・」

「・・・・・・」

「・・・だってぇ、お母ちゃんだって大変だったんよ。あれもこれも一度にせんといけんかったし」

母はその大変さを私にアピールしてきた。同情してもらいたかったのだろう。

私が同情したのは、もちろん甥っ子だ。

「お母ちゃん、〇〇は普段ママに言えんことをばあちゃんに頼んできたんとちゃうん?『ぼくだけに』って。普段はぼくだけになる時間もなくて。今だ!って思って勇気だして頼んだんじゃないの?」

「またお母ちゃんを責める~」

「いやそうじゃなくてさ、ばあちゃんは孫のために必死に頑張ったのは認めるよ。でも、ばあちゃんがしてあげるのは孫の願いをかなえてあげることだと思うよ。〇〇が食べたかったのは、カレーじゃなくて、アイスクリームだったと思う。

それにさ、9時半ってさ、4時間も我慢したんでしょ?よく我慢したよね。文句も言わないで、怒りもしないで。私は〇〇をよー我慢して待ってたな、って褒めてやりたいわ。」

「そっかー」

「そうだよ。子どもの言うことをマンマ聞かないのは母親と同じになる。僕無視されたってなるよ。ばあちゃんだけは、いつだって僕の言うことを聞いてくれるって、そう思える大人が一人いてもいいと思うけど。ばあちゃんは母親じゃないんだから、しっかり祖母の役割を果たさなきゃ」

「そんなもんかー」

「まぁ私は子育てしたことないけど、子どもの経験はあるからね。お母さんはどうしても自分の都合で動くから、子どもの気持ちと合わないことあるんよ。『あとでね』とか『まちなさい』とか。母親はそれでいいと思うけど、祖母はさ『おっしゃ、分かった!』ってやってあげた方がいいと思うよ。子どもに対する愛情表現も役割分担だと思うけどね~」

(愛情が不足していると思われる)甥っ子にはちょっと愛情かけてやらなきゃなと思った伯母でした。

子育ても経験したことがない私が、子育て歴50年のベテラン母にアドバイスをするという珍事件(エピソード)をお届けしました~
子どもの気持ちなら任せてよ!子どもしか経験したことないんだから(笑)

<1年前の”ほのぼの日記”> 
あはは、昨年も母の話だ!しかも嫁姑問題、長女は辛いよ編!


タイトル画像は、仲良くさせていただいているnoterさん温水温(ぬくみず ゆたか)さんの作品です。



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