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予想外のことから始まった

季節は ずれてしまうが、
不思議な出逢いはここから…

4月8日は花まつり
父の命日でもある。


私は、父が亡くなる半年くらい前から
新しい職場に勤め出していた。
職場から贈られた生花は、
父の最期を見送るように飾られて
こんな形だけれど、恩返しできたような気もした。
妙なタイミングで就職できたことは
とてもありがたいことではあったけれど、
結婚・子育てに一段落後、初めてのパートの仕事は
パソコンに向き合う時間が増えて、目が赤く充血することがあった。
パソコンのせいだろうと軽く見て、そのまま放置してしまった。

父の葬儀の後、
あまりにも目が痛くて眼科に行くと、
ぶどう膜炎とのことで、目に注射をすることになった。
目に注射の針が向かってくるのは、麻酔をしているとはいえ
とても恐ろしかった。

免疫性疾患の疑いがある、とのこと
そういった専門の病院で一度検査した方がよいと医師から告げられた。

ただの目の酷使で充血したと思っていたので、
免疫性疾患という言葉がとても重く響いた。

自宅から通えて、免疫性の病気を診てもらえる病院を探すのは
そんなに時間はかからなかった。数が少なかったから。

自転車のペダルをこいで住宅街を走り、
病院に着いたが、その日はなんと休診日だった。
体力を使ったので、一休みしたいなと思い入ったお店は、
紅茶やコーヒー豆、あとはコーヒーカップなどが商品として並んでいたが、喫茶店ではなかった。

ちょっとがっかりしたけれど、家に帰って飲もうと紅茶を手に取りレジに向かった。

レジの手前に、不思議な名刺が置いてあった。
他にお客もいなかったので、お店の方は丁寧な対応で、
私がその名刺に見入っていることにも気づいて声をかけてくださった。

その名刺には、近隣にあるヒーリングサロンのことが書かれていた。
電車に乗れなかったパニック症の人が、ヒーリングを受けて
落ち着いて電車に乗れるようになったり、
体の悪い部分がどこかにある場合、それがわかったりすると
お店の人は説明してくれた。

その頃、TVで「オーラの泉」という美輪明宏さんと江原啓之さんの番組がやっていたので、
体の悪い部分が暗いオーラに包まれて見えるのかもしれないと妄想し、
不思議な目に見えない世界の話が気になっていた私は、
とても興味を持ち、名刺をいただいてきた。

免疫性疾患かもしれない自分の体に、
ヒーリングしてもらったらどうなるのだろう?


わざわざ自転車で20分ほどかけてやってきたけれど
病院ではなく、この名刺に出会ったことは、
父が導いてくれた奇跡なのだ。そう思うようになったのは、
そのヒーリングサロンに通い続けることになった数ヶ月後だった。

…つづく…


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