読んだ本と読みたい本リスト 2023/12
年末年始に少し読書は進んだけど、相変わらずの遅読。
「「正義」のバブルと日本経済」は日経の論説委員が書かれた本で、分かりやすく面白かった。
とはいえ新鮮さや学びがあったのは、前半のバブルやその後の不良債権処理などの昔話系エピソードで、後半の少子化や構造改革などの話は複雑で難しい論点を複雑で難しいよと言っているだけで特にスタンスも提案もない紋切型というか、いかにもマスコミの人っぽいなと感じてしまった。
年末年始のテレビの特番の興味がなく、連ドラも改編期だし、配信ドラマは手を出すと他のことが何もできなさそうで避けているしということで、アマプラで映画ばかり見た。
それも、ドラマの劇場版みたいな軽めの邦画ばかり。
一つだけ、重かったのは「PLAN75」。
高齢化が行き過ぎた結果、75歳以上の高齢者は安楽死を自ら選択できる(政府が奨励する)制度ができた近未来を描いている。主演は倍賞美津子。
安楽死すると用途自由の110万円の奨励金が出るとか、制度を申し込んだ人のメンタルに寄り添う(安楽死の日まで意思決定がぶれないようにする)ために若いカウンセラーが高齢者に電話をして優しく話を聞くシステムとか、ホームレスへの炊き出し会場に制度の相談窓口を設けるとか、安楽死した後の遺体処理をフィリピンからの出稼ぎ労働者が担うとか、リアリティの高い設定が多く、確かにこんな絶望的な将来が待ち受けていそうで、心底ぞっとした。
78歳の主人公は、家族を持たず、仕事を失って生活に困窮し、同世代の友人が孤独死するのを目撃した結果、制度への申し込みを決意する。死ぬのもつらいけど、生きるのはもっとつらい現実が胸につかえる。
<読んだ本>
「『正義』のバブルと日本経済」日経BP 藤井彰夫 2023年11月
「女性の視点で見直す人材育成ーだれもが働きやすい『最高の職場』をつくる」ダイヤモンド社 中原淳、トーマツイノベーション 2018年8月
<読んでる本>
「なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流自己変革の理論と実践」英治出版 ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ 2013年10月
「激変する世界で君だけの未来をつくる4つのルール」大和書房 尾原和啓 2023年3月
<読みたい本>
「お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた予備知識のいらない経済新入門」ダイヤモンド社 田内学 2021年9月
「成長論~いくつになっても人は変われる~」ブックマン社 和田秀樹×愛宕翔太 2023年12月
「男子系企業の失敗」日経BP ルディー和子 2023年11月
「嫌われる勇気」ダイヤモンド社 岸見一郎、古賀史健 2013年12月
「きみのお金は誰のため」東洋経済新報社 田内学 2023年10月
「ガラスの天井を破る戦略人事――なぜジェンダー・ギャップは根強いのか、克服のための3つの視点」英治出版 コリーン・アマーマン、ボリス・グロイスバーグ 2023年6月
「女性優遇≠ダイバーシティ」幻冬舎 鈴木竜也 2023年3月
「WORK DESIGN(ワークデザイン):行動経済学でジェンダー格差を克服する」NTT出版 イリス・ボネット 2018年7月
「冒険の書 AI時代のアンラーニング」日経BP 孫泰蔵 2023年2月
「半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防」ダイヤモンド社 クリス・ミラー 2023年2月
「すべての企業人のためのビジネスと人権入門」日経BP 羽生田慶介 2022年8月
「銃・病原菌・鉄<下巻>ー1万3000年にわたる人類史の謎」草思社 ジャレド・ダイアモンド 2000年10月
「サステナビリティの経営と法務」経済法令研究会 森・濱田松本法律事務所ESG・SDGsプラクティスグループ編著 2023年11月
<観た映画>
「翔んで埼玉」
「コンフィデンスマンJP英雄編」
「ラジエーションハウス劇場版」
「ウエディング・ハイ」
「劇場版99.9」
「沈黙のパレード」
「PLAN75」
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