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なぜ僕は、尊敬する上司がいる大好きなマクドナルドを退職したのか

こんにちは、うえたく@戦略人事屋さんです。
今回は、僕が新卒で入社した、尊敬する上司がいる大好きな会社マクドナルドを辞めたときの話を書きたいなと思います。

自分の決めた道を正解にする

正直に言うと、自分の周りで新卒でマクドナルドに入るという人はいませんでした。外資系コンサルや投資銀行、総合商社といった、キラキラした会社を選ぶ同期を横目に、マクドナルドに入社した私は周りからは少し変わったやつに映ったようです。他にももっといい会社あったんじゃないかとまでいわれました。事実、総合商社やリクルートといった会社からもご縁を頂いていて、そういった会社を選択することもできました。

散々就職先を悩んだ結果、「仕事を通じて人が成長する仕組みを作る」というビジョンに立ち返り、それを実現するために「経営の観点から、人事戦略を策定し、自ら実行する」という役割を担いたいという結論に至りました。
まずは人事の前に「経営の観点」から身に着けたいと考え、それならば「マーケティング」と「ファイナンス」だろうと考え、それができそうな会社に入ろうと決めました。

マーケティングとファイナンスをやらせてくれる会社なんてあるんだろうか?と半分冗談で面談をしていると、マクドナルドから、そういう希望であればそういった希望の配属を考慮するというお話を頂けたのでした。
学生の僕は、そんなことを確約してくれる会社なんてあるんだと喜び勇んで帰宅したのを覚えています。
何も確約はされていないということは気づかずに、、

突然の内示

僕が新卒で入社したのは、2011年。そう東日本大震災の年でした。
東京の新居に引越し、就職への準備を整える中、震災は突然やってきました。幸い、引越ししたばかりで荷物がすべて段ボールに入っており、被害はゼロ。家族も西日本だったので、幸い影響は少なくて済みそう。
ホッとした3月20日頃、急に会社に呼ばれました。

「ごめん、配属の希望は叶えられなくて店舗配属になった」

会社としては希望のマーケティングやファイナンスも含めて配属を考えてくれていたようでしたが、あまりの被害の大きさに、とりあえず店舗で頑張ってほしいということになったとのこと。
経営を学ぶという自分の意思決定がいきなり覆ることになってしまいました。

配属先の逆指名

全く想像していなかった展開に、驚きを隠せませんでした。別に店舗で働くことが嫌な訳ではなく、むしろマクドナルドで4年もアルバイトしていたぐらいなので店舗のアットホームな雰囲気はとても好きでした。ただ、自分がやりたいことが、そこにある訳ではないという点だけが心残りです。
そこで、人事部長にお時間を頂き、ある約束をさせて頂きました。

「3か月で結果を出します、なので結果を出したら配属先を逆指名させてください」

いまでも生意気な学生だったなと思います。でも、そんな勢いだけの学生の気持ちを人事部長は汲んでくれ、約束してくれました。人事として経験を積んだ今振り返ると、その当時約束してくれたことがどれだけ大変なことだったのか、とても身に沁みます。

さて、これからは自分の番です。3か月しかありません。店舗で働く1分1秒を惜しんで、取り組みました。ここら辺の詳細は、書くと長くなるので、また機会があった時に書きたいと思います。
結果的に、目標だったセールスレコードの更新を達成し、希望のマーケティング部に配属されることとなりました。

最高の上司との出会い

マーケティングの仕事はめちゃくちゃ楽しかったです。自分が考えたハンバーガーが、テレビCMになり、お店で何百万個と売れていく。自分が考えたクーポンの構成が世の中に出回り、何十億円と会社の売上を動かしていく。そんなマーケティングの醍醐味を味わっていたとき、急に異動が言い渡されました。

「ファイナンスに異動」

正直、当初の目的を忘れかけ、ずっとマーケティングでもいいかななんて思っていた矢先の異動通知。ハッと目が醒める思いをしたのをとてもよく覚えています。後でわかったのですが、この異動は私の当初の希望を叶えてくれるためにされたものではなく、たまたまでした。でも、たまたまを味方につけて行くのが正しいキャリアの歩み方、そう人生なんてそんなもんです。

新しく配属されたファイナンスで、とうとう出会うことになってしまったのです、今でも私の「最高の上司」に。
何が最高の上司かというと、仕事の優先順位付けが抜群、コミュニケーションで常に透明性が保たれており、持って行ってくれた提案は全て通してきてくれるという方でした。そうです、最高でした。

なぜ尊敬する上司がいる大好きな会社を退職したのか

しかし、そんな尊敬する上司がいて、大好きな会社を退職しようと思い立つことになりました。なぜ退職しようと思ったのか、3つの理由がありました。

1.経営の観点を身に着けるという当初の目的が達成されたから
経営の観点を身に着けるため、マーケティングやファイナンスをやりたいなと思っていたところ、たまたまではありますが両方を経験することができました。まだまだ突き詰めたら奥が深いのは分かっているものの、自分なりに成果を出して昇進もさせて頂いたことで、一つの区切りがついたなと思うことができました。

2.客観的な立場で人事の戦略に携わってみたかった
有難い話ですが、マクドナルドで人事をやらないかというお話も頂きましたが、折角人事の世界に踏み入れるのならば、まずは「戦略」から。そして客観的な立ち位置で色んな会社の中を見れる働き方がいいなと考えるようになっていました。

3.尊敬する上司に追いつきたかった
何より、あまりに尊敬する上司が素敵過ぎたため、何とかしてあんな人になりたいという思いが募りました。その上司はアンダーセンコンサルティング(現在のアクセンチュア)という外資系コンサルティング会社から来た方で、その上司に追いつくためには、自分もそういった厳しい環境に身を置いてみたいと思うようになりました。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか?
人事の世界でいう「計画的偶発性理論」というキャリア論に沿った自分の体験を書いてみました。

<計画的偶発性理論の骨子>
1 予期せぬ出来事がキャリアを左右する
2 偶然の出来事が起きたとき、行動や努力で新たなキャリアにつながる
3 何か起きるのを待つのではなく、意図的に行動することでチャンスが増える
参照: https://bit.ly/3hA4eLu

皆さんのキャリア形成や、人事施策の検討の何かのヒントになれば嬉しいなと思います。Chao!


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